二ノ国白き聖灰の女王レビュー(評価)

PS3 FAN最新ニュース

発売元	レベルファイブ（オフィシャルサイト）
発売日	2011/11/17
価格	8,800円（税込）
レーティング	【Ａ】全年齢対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon(廉価版) ／改訂版の設置基準について
タギングトップ3 (?)
タイトル概要	■ ジャンル：ファンタジーRPG ■ プレイ人数：1人【オールインワン・エディション】 ■ 発売日：2012/07/19 ■ 価格：3,980円通常版にDLCを同梱した廉価版です。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
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Turn Instagram Reels into Downloadable GIFs in Seconds (2025 Guide)

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How to Convert Voltage from 110V to 220V: Safe DIY Electrical Guide (2025)

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James Lee

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James Lee

Music & Lyrics Analysis

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James Lee

GOOD!

○魔法の映像
○空を飛ぶ乗り物がある
○ドラクエのような王道ＲＰＧ
○意外と深いストーリー
○絵が良く、キャラも個性的
○トロフィーの絵も良い
○説明が丁寧、マップに目的地が表示されるので快適
○弱い敵が逃げてくれるし、魔法で敵を避けれる
○クエストをクリアしたらスタンプカードを貯めて能力ＵＰ
○２つの国を行き来できる
○心を渡す魔法
○ロードが早い
○仲間の進化やスキルを追加できる
○合成要素
○レベルが上がりやすい

BAD/REQUEST

×戦闘が少し難しい
×戦闘の頻度が高い
×魔法の分類に「よく使う魔法」という項目がほしかった
×町を出た時の向き、方向キーを逆に押さないと、また町に入ってしまう

COMMENT

ＰＳ３の王道ＲＰＧと言えば、今の所はコレ！これぞＲＰＧ！！ドラクエっぽいＲＰＧがやりたければ、このゲームがオススメです。

・比較的に自由度が高い王道RPG

・やりこみ要素あり

・綺麗なアニメ調グラフィック

・ストーリー進行が楽（次の目的地が表示される）

・戦闘難易度の設定が良好

・味方AIが役立たずでイライラする

・一部の声優の演技が下手で興ざめする

・イマージェンシステムに不満点あり（数が多すぎ、捕獲や育成が面倒）

・移動速度が遅く、無駄に時間がかかる

・キャラクターデザインが好みではなかった

ストーリーやキャラクターデザインが子供向けであまり好みではなく、一部声優の演技がひどいものであったが、グラフィックは綺麗で戦闘難易度もそこそこ、やりこみ要素もあったのでRPGとしては楽しめた。
ただ、イマージェンの数が多すぎて捕獲・育成作業が面倒なことと、移動速度が遅いのは不満だった。
DLCがセットになったオールインワンエディションが発売されたので、100時間プレイできるRPGを探している方は購入を検討されてもよいのではないかと思います。
DS版未プレイ、80時間程度でプラチナ取得

細部まで緻密に描き込まれたグラフィックが秀逸。リアル指向のグラフィックではなくアニメ調のグラフィックなのだが、これがジブリのファンタジー世界と見事に融和している。建物の造形や構造もメリハリが利いていて見るからにファンタジー感を増長している。新たな舞台に行くたびにワクワクさせてくれる。そこに登場するNPCや動物たちも表情豊かに生き生きと描かれており、街の活気をしっかり表現できている。また主観視点に切り替えることが出来、それらのグラフィックをまじまじと眺めることができるのも○。「しっかりみてください！」という作り手のメッセージのように感じた。

久石譲によるBGMも壮大で重厚感があり名曲揃い。とくにフィールド曲や戦闘曲など頻繁に耳にする音楽は個性的で耳に残り、さすが久石譲といったところ。イベントシーンを盛り上げるのにも一役買っており、気持ちを盛り上げてくれる。

またメニュー画面のインターフェースやミニマップ、クエスト受注画面など、アクセシビリティがよく使いやすい。不自由に感じることが少なくて○。アイコンやフォントに至までとにかく細部まで作り込まれており、痒い所にはしっかりと手が届くというLEVEL5のよさが全面に出ていると感じた。

戦闘システムは単純なコマンド式かと思いきや、意外とアクション性とリアルタイム性が高く、プレイしていて非常に面白いと感じた。自由にキャラを動かしながら敵背面から攻撃したり、敵の攻撃をかわすなどでき、戦略の幅が広い。ボス戦は攻略のポイントが用意されており、弱点を突いて生じるチャンスを駆使しながら戦うのが楽しい。また難易度も油断しているとザコ戦でも全滅することのあるバランスで歯ごたえがあり、攻守の戦略を練りながら挑む必要がある。個人的にこの難易度は常に緊張感があって好感触。連打していれば済んでしまうようなRPGとはひと味違う。

探索出来る街、ダンジョンの数も相当数ありボリューム的には十分。緑豊かな平原や灼熱の砂漠、溶岩地帯や雪の国など、ファンタジーの定番シーンが一通り揃っており、冒険心をかき立てる。隠しエリアや宝箱などの探索要素もしっかり用意されているのでRPGしている感を十分に感じながらプレイできるはず。

モンスター集めやその育成、素材あつめとそれの合成、サブクエストなどどこかで見たことのあるシステムだけれど、いいとこ取りで高い次元でまとめあげているゲームシステムは秀逸。どれも細部まで拘って良くできており、模倣というレベルとは明らかに違う完成度。こういった要素への満足度は非常に高い。

ロード時間はマップの切り替え時に２〜３秒ほど、どれも一瞬で済むため待たされるような場面は一度もなかった。戦闘シーンへの切り替えもスムーズで非常に優秀。プレイしていてストレスに感じる場面が至極少ないのは評価できる。

特技や魔法で消費する所有MPの総量が少なくすぐに枯渇する。一応回復アイテムや戦闘中に溢れるソウルなどの回復要素はあるもののそれでも少なめ。MP消費を抑える装備などがあればよかった。また戦闘中に表示されるHP/MPの情報が操作キャラ以外はHPのみしか表示されず、気づいたらMPがほとんどない、なんてことがよく起きる。常に状況がわかるインターフェースにしてほしい。

AIキャラの行動を指示する「さくせん」コマンドが戦闘中しか変更できず不便。戦闘中も人間キャラ操作時に通常メニューから選択するのではなくワンボタンで「さくせん」へたどり着けるようなショートカットがあると良かった。

戦闘時、MPをつかうコマンドを選択後にいわゆる”召喚時間”がある技の場合、その途中で仲間・もしくは敵による技のカットインが入った場合、キャンセルされMPだけは消費するという理不尽な事態が生じる。これは選択時点で先にMPが消費される仕様のせいで、ただでさえ少ないMPが無駄遣いに終わるという悲惨な結果に。

フィールドのキャラ移動速度が微妙に遅い。ストレスが溜まるほどではないが目当てのモンスターを探して戦闘している時などもう少し早く移動できればと感じることがしばしば。一応外界のマップは移動速度が上がるスキルがあるにはあるのだが、効果がほとんど感じられず。

LEVEL5×ジブリ×久石譲によるRPGの完成度はとてつもなく高かった。そう感じさせる一本です。正直いってPS3でRPGを最後までプレイできたのは本作が初めてです。それぐらいRPGばなれしていた私にも、最後までしっかりプレイさせてくれるだけの動機付けが本作にはありました。丹精込めて描かれた世界が心地よく、ファンタジーを心ゆくまで堪能できます。不便にならぬよう細部までこだわって作られたシステム周りの完成度も高く、何度もテストして作られたのが感じ取れます。一部でいわれているアクターの声の演技ですが、私はそれほど気になりませんでした。（個人的に気に入っている演者さんというせいもありますが･･･）ボリュームも十分でクリアまでに45時間程度、サブクエストややり込みも含めると100時間は超えそうなボリュームで大満足。万人にお勧めできる王道RPGです。

・グラフィック
グラフィックが素晴らしいです。アンチャーテッドのようなリアルな路線も良いですが、こういうアニメタッチのグラフィックも良いです。グラフィックはドラクエ8のグラフィックを正統進化させ、ジブリの要素を盛り込んだ感じです。

・敵を仲間に出来、更に育成できる
ボス等一部の敵(イマージェンシーと呼ばれています)を倒すと、一定確率で仲間にすることが出来、更にイマージェンシーを育成・進化させることができます。ポケモンのシステムに似ています。自分が手塩にかけて育てたイマージェンシーに愛着を持つことが出来ます。

・王道のストーリー
据え置きゲームでは最近少なくなっていますが、王道でわかりやすいストーリーです。昔のドラクエのようですが、童心に返り純粋な気持ちでストーリーを進めることが出来ます。

・街・ダンジョン
色々な世界を旅することが出来ます。例えば雪原、火山、砂漠、海岸、大海原等々。

・音楽
久石譲が作曲し、オーケストラで演奏した曲が流れているのでどの曲も素晴らしいです。

・ロード・セーブ時間
ロード・セーブ時間が大変短く快適です。

・戦闘システム
ここが一番むかつきました。イマージェンシーを仲間にする時、ラブコールが出ます(ドラクエで言う仲間になりたそうにこちらを見ている状態)。そのときにとどめを刺すと仲間になりません。このとき仲間が勝手にとどめを刺してしまうことがあります。おかげで超レアイマージェンシーが仲間になりませんでした。また魔法・技を出した時待機時間があります。待機時間中に誰か(敵や仲間両方)が魔法・技を出す時に、自分が出した技が勝手にキャンセルされてしまいます(しかもしっかりMPを減らされています)。それと、仲間AIが頭悪すぎです。予期せぬ技を出してMPを大量消費したり、勝手に死んだり…自分一人で攻略している気分でした。この点は快適な戦闘が出来るように改善すべきだと思いました。FF12やFF13の戦闘システムなんかが参考になると思います。

・街・ダンジョン
もっと色々な世界を訪れたかったです。街・ダンジョンが狭く少ないのでもっと増やして欲しかった(広すぎるのは問題ですが…)。

・声優
あまり声優の上手さが分からない自分でさえ酷いと感じました。皆さんは主人公の母親が酷いと仰っていますが、それより某若手俳優が棒読みで酷いと感じました。声を聞く機会が多いので凄く気になります。今声優業界は買い手市場なので、なかなか芽が出ないが実力のある声優さんを起用して欲しかったです。

・ゲーム内の確率・乱数調整
ゲーム内の確率・乱数調整が良くないです。ムラがありすぎます。例えばレベル上げをする時、すぐ逃げるけれど経験値が沢山もらえるはぐれメタルのようなイマージェンシーがいるのですが、２時間粘っても出ない時があれば、３０分で数匹出る時もあります。また、カジノのスロットでたまにアイテムが出るのですが、特定のアイテムの出方にもかなりムラがあります。ゲーム内での乱数調整をきちんとしてもらいたいと思いました。また、レアアイテムやレアモンスターが非常に出にくく、無駄に時間を食ってしまうのでそこを改善して欲しいです。

・レベル上限
仲間のレベルの上限が低いです。すぐ最大レベルになります。もう少し能力値を上げられるようにして欲しいです。

・ナビゲーションシステム
物語を進めている時にマップに行く履き場所が明示されており、冒険している感がなくなります。さっさと進めたい人には良いのでしょうが…

・エンディング
もう少し重厚感を持たせても良かったのではないでしょうか。淡泊であっさりし過ぎる終わりかただったので残念です。

・音楽
少ないです。もっとバリエーションが欲しかった。大変素晴らしい音楽なので残念に感じました。

DS版未プレイ、20型液晶テレビHDMI接続。オールインワン・エディションのレベルノーマルをプレイしました。当方ジブリ好きで、ドラクエ、FF、ポケモン、キングダムハーツ、ゼルダ等色々な(アクション)RPGをプレイしてきたので、それらと比較させながらレビューしました。

BAD欄でかなり厳しめに評価しましたが、久しぶりに面白いゲームに出会えました。寝食を忘れてはまってしまうほどです。色々なRPGの良い点を取り入れており(悪く言えばパクっていますが…)、個人的に凄く楽しめました。某サイトで真のドラクエ１０と呼ばれているのもうなずけます。

難易度はやや難しめですが、レベルを上げたり作戦を変えたりすれば問題なくクリアできるレベルなので

あまり売れていないのが残念ですが、次回作が出るとすればBADの点を改善してより良い作品を送り出して欲しいと感じました。

※ＤＳ版未プレイ

＜世界感＞
とにかくジブリの世界感をしっかりとゲーム内で表現しているのがこのゲームの最大の高評価です。
”もののけ姫”の大自然と”ナウシカ”の死の森などを連想させる”ニノ国”フィールドの各所やダンジョン。”魔女の宅急便”を連想させる”一ノ国”の街並。
そして、”千と千尋”や”ハウル”を連想させる個性あふれるキャラクターや、妖精の住む森、魔物（ゲーム内ではイマージェン）の数々。挙げれば切りがない程です。
ネタバレを多少含む為、詳細は避けますが、他の作品を連想させるシーンもここぞとばかりにムービーで演出されています。

また、ゲーム内で各ページを収集する本（ゲーム内ではマジックマスターと呼ばれる）がありますが、これが実に細かく良くできています。システムメニューからこの本のページを閲覧することができ、本物の本を読んでいる感覚でプレイすることができます。（初期特典では実際の本が同梱されています）
本の内容も考えられていて、ただの図鑑や地図と言った使い方ではなく、”二ノ国”のこれまでの物語や世界感が、実によく設定されたものであるとわかる出来に仕上がっています。

更に、ゲーム内のクエストや謎解きに本の内容に関連することを織り交ぜることによって、ともすると閲覧さえしてもらえないであろうサブコンテンツを、うまくメインストーリーに利用している点も高評価でした。

＜ストーリー＞
主人公は自分のいる世界から、ファンタジーの世界へと母を救うために旅立ち、その世界で出会う人々と互いに成長し世界を救おうとするという、王道ファンタジーものですから、それ自体には何の特徴もないかもしれません。
しかしながら、ストーリーのメッセージ性や背景などもジブリ作品と共通するものがあります。ネタバレを含まざるを得ない説明になりますので割愛します。

＜戦闘システム＞
主人公達の扱う魔物（イマージェン）に戦闘させることもでき、本人達が戦闘することもできます。（但し戦闘に参加できるのは、本体も含めて１体のみ）

更に、一人につき３体まで戦闘中に自由に入れ替えることが出来る為、近接物理型、遠距離魔法型、回復支援型、盾型等などの魔物のスキルや特徴を生かして育成し、状況に応じて入れ替える、あるいは、パーティー全体を攻撃型と防御型に入れ替えるシステムを駆使することで戦術の幅が広がります。
自分の所持している魔物には、得意なものと弱点属性が存在し、各ダンジョンやフィールドに出現する魔物は属性に偏りがあり、各ボスにも弱点属性がありますので、（一部例外は勿論あります）通常攻撃に属性を付与する武器や属性に対する耐性をつける防具やアクセサリーを場所に応じて持ち替える、或いは魔物を入れ替える等の戦略的な面での幅もとても広いです。

＜ＤＬＣ＞
追加クエスト、ゲーム内消費アイテムの配布が現在までに3回あり、全て無料です。

娯楽産業である以上、一定の利益を上げるための事情はあるにせよ、有料DLCを取りそろえ本編がおざなりなゲームも多い中、とかくＲＰＧにありがちな有料衣装やメインコンテンツの希薄さを埋めるべく有料追加コンテンツを販売するといったような真似をしてないところは、とても好感を持てました。

＜戦闘システム＞
GOODでも紹介しましたが、もう少しシステムを練っていれば、更に面白かっただろうという点が２点ほどありました。

自分の操作（コマンド入力できるキャラ）は、常に１体です。どれを操作するかは任意ですが、操作しているキャラ以外は、ＡＩに頼らざるを得ません。
ＡＩにある程度の方向性を示すための攻撃・防御のシフトチェンジと作戦の設定ができますが、この作戦に致命的な欠陥があります。
作戦が、行動・ターゲットの２種類しか決めることしかできないというのがまず一点目です。

行動は「全力・自由・援護・回復優先・MP消費しない・何もしない」の５つ
ターゲットは「リーダーと同じ敵・リーダーとは違う敵・HPの少ない敵」の３つ

しかも、この作戦が致命的なのは、”ターゲットは、パーティーメンバー個別に設定できない”という点にあります。

これがアクティブ戦闘３Ｄアクションであるが為に、尚更その欠点が目立ちます。
例えば、「リーダーと同じ敵に設定してしまったが為に、目標が遠すぎて移動までに他の敵に攻撃され続ける」と言った形です。せめて、ターゲットは個別に設定できる仕様で、ターゲットの種類も「近くの敵」ぐらいは必要だったのではないでしょうか。

更に作戦は、前回設定した状況のまま次に引き継がれるのみで、その変更方法は戦闘中にしかできないという点も大きなマイナスポイントになっています。
このあたりは、他の３DアクションRPGのシステムを参考にして欲しいところです。GOODで上げた戦術の広がりを更に伸ばせただけに、非常に残念な作戦システムでした。

次にもう１点、このゲームは扱う魔物のＨＰやＭＰは存在しておらず、全て魔物を扱う主人公たちのHPMPに依存しています。それ自体には何の不都合もありませんし、それは情報を簡略化し、わかりやすい仕様となっているとは思います。

ところが、”自操作キャラ以外のＨＰは見えていてもＭＰが見えない”というのが問題です。
このゲームは、極々稀に遠距離物理攻撃が通常攻撃できるメンバーもいますが、９割が通常攻撃は近接武器で殴ります。よって、魔法キャラでも物理攻撃依存の通常攻撃しかしない為、事実上スキルを使用しないわけにはいきませんから、必然的にＭＰが枯渇します。

すると、被ダメ覚悟で押して攻撃か引いて守るかの選択をする状況で、回復優先に設定しておいたキャラの残りＭＰがわからず、一端操作キャラの変更画面で確認する作業が出てきてしまうわけです。
そして、魔物で戦闘している場合、魔物はアイテムを使用できませんから、いったん本体に操作を切り替えた後、アイテムを使用するという２アクションが必要になります。その後戦っていた魔物に戻そうとすればさらに１アクション。テンポが悪くなって当然です。
リーダーキャラや作戦の変更、アイテムや魔法の選択はノンアクティブなのが救いではありますが、戦闘のテンポをいらぬところで止めなければならないというのは、ゲームのシステム上欠陥であると言わざるを得ません。

＜難易度＞
このゲームでは難易度の設定ができません。

ジブリ作品の絵柄上、一見子供向けと見えますが、前述したシステムもあいまって、
○常に状況に気を配らんければいけない
○自分のＰＴの特性と魔物の特性を考えなければいけない
○一つのミスが連鎖して全滅の危機に瀕する
○コンテニューはできるがペナルティーがある
等々、難易度は比較的高いかと思います。
これがＧＯＯＤかＢＡＤと取るかは個人の好みですが、柔軟に難易度を変えられないという点からＢＡＤに入れさせて頂きました。

＜声優＞
舞台役者出身の方々はさすがというか、声優が本職の方と遜色ない演技力です。若い女優さんや俳優さん達の演技も、ムービー中はさほど違和感無く感じます。
戦闘開始や戦闘後のセリフは棒読みが多く、苦笑してしまうこともありますが、必殺技を頻繁に叫ぶようなゲームではありませんから、そのあたりはさして問題ではないかと思います。

ところが、物語の要であり、ムービーに頻繁に登場する方の演技力がひどい。敢えて固有名詞は避けます。
シリアスなシーン、心温まるシ−ン、切ないシーンがムービーで展開されますが、その方の演技力のなさが、感情移入しかけたところ水を差されたといったプレイヤーも少なくないと思います。
タレントや俳優を起用することになんの問題もないと個人的には思いますが、商品として販売し、演技を本職とする以上、起用する側もされる側もクオリティーの追及をして欲しかったと思う作品でした。

＜その他＞
サブクエストについては、おつかいクエと言った印象を拭えない物が多い点が気になりました。
それぞれにある程度ストーリーを持たせてはいますが、内容の是非はともかく単発にすぎないため、作業感が出てしまっています。
各クエストに連結したストーリーを持たせる、或いは各登場人物の過去などに関連したサブクエストがあれば、移動・作業といったストレスも緩和できたのではないかと思います。

久石氏は業界ではトップの方ですし奏者も東京フィル楽団と国内のトップを起用しただけにさすがと言った出来ではありますが、それでしたらいっそオーケストラによるインスト曲で占めて頂きたかったというのが個人的な感想です。

＜総評＞
ジブリのファンタジー感あふれる世界でＲＰＧのできるゲームですから、ジブリファンの方にはそれだけでお勧めしたい作品です。
また、ペット育成、収集型のようなＲＰＧが好きな方にも、多少の面倒なことはあるにせよ、充分楽しめるかと思います。

自由度が少ないという面は否めませんが、アメリカナイズドされた、或いはオンラインネットゲーム化されたゲームより、目的がはっきりと見えているメインストーリーを楽しめる作品です。

ただ、このゲームにはクリア後もプレイはできますが、俗にいう「強くてニューゲーム」なるものがありません。

やりこみ要素もあり、取り返しのつかないといった要素は無きに等しいですから問題はありませんし、1回をじっくりと楽しみたい方にはお勧めできますが、周回プレイをしたいという方には若干不向きなゲームかもしれません。