GOD OF WAR III(ゴッド・オブ・ウォー III) レビュー(評価)

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GOD OF WAR III(ゴッド・オブ・ウォー III) レビュー

発売元	ソニー・コンピュータエンタテインメント（オフィシャルサイト）
発売日	2010/03/25
価格	5,980円（税込）
レーティング	【Ｚ】18才以上のみ対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon(廉価版)
タギングトップ3 (?)
タイトル概要	■ ジャンル：アクション ■ プレイ人数：1人 ■ トリロジー版：9,800円【廉価版】 ■ 発売日：2011/04/21 ■ 価格：2,980円

スコアボード

中央値: 79
難易度: 2.40
レビュー数: 48

スコアチャート

0-9

10-19

2.1%

20-29

30-39

40-49

14.6%

50-59

10.4%

60-69

25%

70-79

33.3%

80-89

14.6%

90-100

【60点以上】
83.3%
【標準偏差】
14.65

ユーザーレビュー

ソート（デフォルト：ALL）

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　496人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	4pt	4pt	3pt	4pt	4pt	1pt

総合点
73pt

GOOD!

家庭用ゲーム機では最高レベルのグラフィックとそれを駆使した演出はまさに
良い意味での「映画みたいなゲーム」。特に序盤のオリュンポス山での戦いは圧巻。

見た目やゴア描写はともかく
ゲームの作り自体はかなり万人向け。
欧米じゃバカ売れしているのがよくわかる。

BAD/REQUEST

序盤を過ぎたらいきなりスケールが小さくなりチンタラしたお使い謎解きが続く。
演出や設定を見る限り、こんな仕掛けなんか全部ぶっ壊して直進できそうなものだが・・・（禁句？）

プレイ時間の大半は謎解き。戦闘で死ぬことはほぼ無く
固定視点による距離感の掴みづらさによる落下死がほとんど。

キャラが小さい。カエストス以外の武器の攻撃を当てた感触が弱い。
大型の敵などは攻撃が当たってるかどうかもわからずヒット数表示で判別するしかない。
爽快感はこの手のゲームではイマイチ。

回避が4方向しかできない。

こういうゲームの中でも、とりわけ”ねちっこい”ゴア描写。大多数の日本人は引くと思う。

とにかく演出重視、イベントが飛ばせない、武器が少ない、能力引継が無い等でリプレイ性はかなり低い。

COMMENT

少し前に買った某忍者ゲームと某魔女ゲームがとても面白かったので
これらのアクションゲームと並び称されているGOWも買いました。
アクションゲーム部分の完成度は上記2作より大幅に劣り
正直期待しすぎたって感じでしたが
演出の良さ等で値段相応分には楽しめるゲームだと思います。

リプレイ性が低いと書きましたが、NORMAL（ゴッド）通常モードより
HARD（タイタン）モードの方が歯応えあってアクションゲームとして面白かったです。
NORMAL（ゴッド）モードだけで止めていたら、もっと評価は低かったです。

んならGOWやるなよ！と言われるかもしれないが
CSアタックと謎解きはあまり好きになれなかった。アクションゲームには不要な要素だと思う。

27インチ液晶　HDMI　トロフィーコンプ済み

プレイ時間：15時間以上30時間未満(クリア済)
Mantさん(レビュアー情報) [2010/05/12 掲載]

このレビューはオススメ？　

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　500人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	4pt	3pt	4pt	4pt	3pt	2pt

総合点
73pt

GOOD!

前作，前々作同様に、とても密度の濃いゲームです。基本的には仕掛けを解いて、出てきた敵を倒して、険しい道のりを乗り越えて、仕掛けを解いて…　そんなゲームです。
でも物凄く派手、敵なんて豪快に切って殴って引きちぎって、とにかく様々な殺しを堪能出来、とにかくテンションが上がります。でもただ倒すだけではありません、敵もしっかりこちらを殺そうとして来るので、命懸けの殺し合いをたっぷりと堪能する事が出来ます。
命懸けの殺し合いに容赦なんて無用。出来る事全てを利用して、刃向かう物を殺戮し尽くしましょう。

仕掛けや険しい道も今までに比べるとかなり楽になりました。前作までは物凄い数の落下死や仕掛けでの死を経験しましたが、今回は仕掛けなどではあまりゲーオーバーになりませんでした。一部で落下しまくった位（追いかけっこなど）です。

ストーリーのテーマはギリシャ神話です。最高神である彼を倒すために、立ち向かって来る神々（と巨人）を殺して進みます。倒し方はもう本当に派手、迫力満点で、パッケージ裏のメッセージである「世界中のゲームファンのアドレナリンを沸騰させるため…」は伊達じゃありません。
倒した後のスッキリ感はかなりの物なので、アクションに爽快感を求める人は是非やってみて下さい。面倒くさい仕掛けのストレスも一緒に、色々と吹き飛ばしてくれます。
だからなのか、終わった後の気分はかなり良く。面白いゲームだと思わせてくれるだけのパワーがあります。

難易度をハードにすると敵が恐ろしく強くなります。ノーマルより強くなる程度ではありません。もう別世界です。ノーマルと同じように戦っていると、絶対に勝てません。あっさりと殺されます。
なのでノーマルよりも攻撃、回避ともに高度なテクニックが必要になります。難易度を変えただけで、緊張感や達成感が別格に変わるのです。
シンプルに難易度を変えるだけで、何度でも興奮を味わえる。これは、難易度設定がなされているゲームの一つの完成系と言えるでしょう。

BAD/REQUEST

クリア後の特典映像の字幕がかなり見づらく、小さい上に真っ白で、上に表示される事により。本当に見えにくい。オプションで字幕をオンにしないと表示されないのも大概ですが、そこそこ良いテレビを使わないと読めないと言うのは大問題です。
さらに、特典映像の一部にモザイクをかけてしまうなど、馬鹿馬鹿しい事を平気でやっています（今まではそんな事無かった）。ゲーム中の翻訳も少しおかしく、説明が難しいのですが、なんとなく格好悪くなりました。

難しいと言うよりも解りづらい仕掛けが相変わらずあります。ある人を水の中から救う仕掛けでは、進み方が解らず何回もゲームオーバーになりました。
これだけアクションが派手ならば、完全に戦闘に特化したゲームにしても良いのですが、相変わらず仕掛け満載です（それでも以前よりはましですが）。

今回はノーマルから始めたのですが、シリーズでも一番難易度が低く感じられました。前作，前々作のノーマルはそれなりに歯ごたえがあり、難所では何回もゲームオーバーになったのですが。今回のノーマルでは、落下死以外でゲームオーバーになる事がほとんどありませんでした。
ほとんどイベントのようなボスが多いのも残念で、もっと全力でぶつかり合うようなボスが欲しかったです。

そしてこのゲームは一本道です。自由度は無いに等しく、仕掛けを解きながらゴールを目指すゲームです。
基本的にムービーは飛ばせず、一回が6〜10時間程のプレイ時間なので、短期間に何回もやると飽きて来ると思います。長時間楽しめるゲームとはお世辞にも言い難いです。短期間に一気にやり、時間を置いてからまたやるようにする方が長く楽しめます。

COMMENT

いつも通りの面白さです。でもそれはかなり凄い事です。メイキングを見て頂ければ解ると思いますが、ハードの進化に合わせて、制作の大変さは飛躍的に上がっています（以前は5日で出来た物が2ヶ月もかかったりします）。
その中で前作，前々作に負けない物を作り上げたのですから、これを否定する事は出来ませんよね。至る所から制作者の頑張りが見受けられます。

ゲームとしては割と大味なのですが、それでも高い満足感を得られるのはいつも通り。なぜこんなに面白いのか、楽しめるのか、説明出来ないと言うよりも、説明不要なのでしょうか。
ゲームをやって、コントローラーでキャラを動かして、そんな単純な事が楽しいゲームです。操作自体はかなりシンプルなので、見た目に反して人を選ばないゲームです。
ストーリー的に完全に続編ですので、1，2を先にやっておく事をお勧めします。

ちなみに、残酷な描写は全然大した事ないです。まだ銃器やナイフ、爆弾などで人や死体をいたぶれるメタルギアの方が余程酷いです。気になっている人は気にせずやってみて下さい。むしろ「この程度でZ指定？」と言う疑問が浮かぶはずです。

プレイ時間：05時間以上15時間未満(クリア済)
みやこさん(レビュアー情報) [2010/09/04 掲載]

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　668人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	5pt	3pt	3pt	4pt	4pt	2pt

総合点
73pt

GOOD!

ギリシャ神話を舞台・テーマとした、主人公クレイトスの復讐劇の最終章。
今作では終わる復讐劇と、人間らしさもちょっぴり出ていたクレイトスの描写に少々心打たれました。

新しい強力な武器が登場し、アクションもより豪快で派手になりました。
武器のパワーアップも従来の作品に比べて、アップしやすくなりました。

ステータスアップに必要なアイテムの数が、６つから３つに減りました。
そのおかげで、ストーリーの早くにステータスアップできるようになりました。

ムービーと見間違うほどの、美麗なグラフィック。
その美麗さがありながら、巨大なオブジェクトを動かす描写には、これまでにない壮大さと迫力さが伝わってくる。
CEROも「Ｚ」になったことで、残虐描写もより豪快で過激になりました。
敵の四肢を引き裂く、はらわたが飛び散る、血しぶきがあがるなど容赦ないです。

CSアタックが画面端に表示されるようになりました。
これのおかげで視覚的にも分かりやすくなり、各ボタンを直感的に押せるようになりました。

ロードがあまり長くなく、データインストールもなし。
このスペックで、データインストールがないのは驚きました。

難易度は従来の作品同様に４段階あるところ。
アクション初心者から上級者まで幅広く遊べます。

BAD/REQUEST

シリーズ３作目とあってか、少々マンネリ感がある。
「消費アイテム登場」などの新規システムなどの追加が欲しいところ。

同じ場所を行ったり戻ったりする展開が増えた。
一本道のように、新しい場所をどんどん進むようなステージ構成が欲しかった。

残虐描写が本当に容赦なく、えげつないものになっています。
苦手な人には不快感が出ると思います。

CSアタックのボタン表示が、画面の端過ぎて少々見づらい。
もう少し画面の真ん中に寄せるか、ボタンの表示を大きくしてほしかった。

クリア特典のコスチュームがたったの１つ。
従来の作品のように、面白おかしいものも含めて、もっと欲しかった。

COMMENT

26型液晶TV・HDMI端子使用
ゴッド・オブ・ウォー（以下：GOW）シリーズは、PS2の１と２をプレイ済みです。

前作が続編有りきなエンディングだったこともあり、ストーリーを知るがてら、今作の廉価版を購入しプレイ。
従来の作品も面白かったので、今作も面白かったです。

ただ、今作でストーリーが完結し、シリーズもマンネリ化を感じてきました。
私がGOWシリーズをプレイするのは「今作でもう充分かな…」と思っています。

GOWが好きな方・前作をプレイした方にオススメです。
ストーリーは前作から繋がっているので、まずは１からプレイすることをオススメします。

プレイ時間：05時間以上15時間未満(クリア済)
ＣＨＡＧＥＡＳ−ＦＡＮさん(レビュアー情報) [2013/10/11 掲載]

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　493人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
4pt	4pt	4pt	5pt	3pt	2pt	2pt

総合点
72pt

GOOD!

・映像

　主人公の造型が飛び抜けています。皮膚の凹凸、筋肉の隆起、眉毛や髭(設定上頭髪はなし！)、唇の動きや歯の一本一本まで精巧に作り込まれ、且つ滑らかに動く。眼球には生気が宿り、主人公が唸れば気迫がみなぎるかのように、キャラクターが躍動する様は素晴らしいと思います。
　フィールドや敵の造型も優れており、壁面に「真実の口」のような顔の彫刻が彫り込まれていたり、敵を攻撃すれば傷を負ったりと芸が細かいです。

・演出・脚本

　映像演出が圧巻です。全てがシームレスで、演出のためにゲームの流れが断ち切られる場面はほとんど無く(例外あり)、ダイナミックで躍動感溢れる映像で魅せてくれます。一例としては、岩肌の巨大なタイタン族の体の一部をフィールドとし、かつてはカットシーンでしか出来なかった展開をリアルタイムで演出する、その技術力と迫力に驚かされます。

　ほぼ全ての敵に対してトドメの演出がなされており、牛鬼やメデューサ(？)にトドメを刺す際には必死にもがく表情が見て取れ、ケンタウロスの末路は腹を引き裂かれて臓物をぶちまける(作り物とわかる程度の)描写が見られます。雑魚敵(主に骸骨兵)のトドメの差し方は何種類か用意されており、その他にも下半身が千切れてもなお這いつくばって襲って来たりと、細かい動きを見せます。

　物語は、ギリシア神話なので言わずもがなといった構成ですが、下らない台詞回しで停滞することはなく、最低限の台詞を配置し、主人公の心情の微妙な変化と「パンドラの箱」という要素を巧く結びつけていると思います。

・音響

　荘厳なコーラスや金管がムードを盛り上げてくれます。

　吹き替えの声優で、明らかにこれはミスキャストだろうという人は、個人的にはいませんでした。むしろそれぞれが良い味を出していると思います。

・ゲームシステム

　基本的に単純なアクションゲームなのですが、レベルデザインが素晴らしい為、アクションゲームが苦手な人から玄人まで楽しめるのではないでしょうか。簡単なモードは極端に難易度が下がり、初心者や不慣れなユーザーでもごり押しが可能。難易度を普通に引き上げると、国内でいう「やや難しい」レベルに上がって、ガードや敵の動きに注意を払わなければクリアできない作りになり、更に難易度を上げればユーザーに求められるレベルも上がっていきます。
　また、基本的に単純ではあっても、フライトシューティングの視点で障害物を除けるアクション(フライトアクション？)のような違った趣きも取り入れられています。

　謎解き・ギミックが凝っており、レバーを引くだけの簡単なものから、考えさせられるものまで様々です。特にエッシャーの騙し絵のような仕掛けの発想を取り入れているのは、なかなか面白いと思います。

BAD/REQUEST

・映像

　グラフィックの質に「ムラ」があり過ぎます。Goodで挙げたように主人公の造型は素晴らしいのですが、他の登場人物の造型は、主人公と比べて一回りから二回り劣ります。肌の質感はベタ塗りに近く、顔の表現はPS3初期作品並と捉えて差し支えないでしょう。神々の一部(ヘリオスやヘルメス)の顔が典型的です。
　毛の描写に関して、ポセイドンの黒髪やゼウスの白髪は、塊が垂れ下がっている様に見えます。毛が黒い場合は一本一本の輪郭線が消えてしまうので、塊にテクスチャを貼っただけでもまだマシなのですが、白い場合は如実に粗が浮き出てしまいます。主人公の描き込みが素晴らしい分、その対比として、更に長髪である為、特に目立ってしまうように見えます。
　環境描写も「ムラ」が目立ちます。特に人工物と自然のバランスが悪く、背景として自己主張すべきではない岩肌や遠景部分が、ギラついたテクスチャの艶によって前面に押し出され、主人公や彼を取り巻く人工物のフィールドと同等の存在感を示しているように見受けられます。結果、粒揃いではあってもメリハリがなく、アンバランスな画面が出来上がってしまうのだ、と私は判断しました。

・演出・脚本

　映像演出が初っぱなから全開で、導入部分にクライマックスを持ってきた感があり、少々置いて行かれるような感覚になるかも知れません。次のセクションへと進めていけば落ち着きを取り戻し、各セクション毎に静的なシーンから動的なシーンへと飽きさせない展開を楽しめるので、贅沢な不満かも知れませんが。

　シームレスな演出の例外として、謎解きやフィールドのギミックに到達すると、自動的にカメラが目的地とその経路を辿ってくれるのですが、プレーの流れが強制的に断ち切られる為、テンポが悪くなります。親切設計でありシリーズ通した演出ですが、周回を重ねると鬱陶しくなる可能性があります。ガイド・ヒントの有無を設定できるようにして欲しかった。
　また、いわゆる「カットシーン」に突入しても、スキップすることが出来ません。如何せんこの作品に既存の「カットシーン」など存在せず、全てがリアルタイムで演出されているのですが、やはり演出部分を飛ばす仕組みが欲しいです。周回を重ねる際、最も鬱陶しくなる部分だと思います。

　これはローカライズの問題だと思うのですが、台詞の和訳がこなれていない部分がちらほらとあります。和訳そのものは意味不明の日本語ではなく、場面に合ったものではありますが、前後の繋がり、台詞の流れから見ると不自然に感じる部分があります。さらに口調の統一性が見られず、歌舞伎や狂言とはいかないまでも少々古風な(堅い？)言い回しをするかと思えば、現代の口語を話したりと、ちぐはぐな感が否めません。

・音響

　声優の配役や演技にさほど不満はないのですが、やはり原音でプレーしたかったです。特典映像に音声収録の様子が映っていたのですが、それがとてもイイのです。
　そもそも海外映画のDVD/BDでは原音、吹き替え音声、翻訳字幕を付けることがほぼスタンダードとなっており、ゲーム市場においても原音字幕派・吹き替え派の需要が拮抗していると某社の市場調査で提示されています。従って、海外ゲームのローカライズのスタンダードとして、原音字幕・吹き替えの両方を取り入れてもいいのではないでしょうか。選択肢を与えることで、どちらか一方に不満が偏る不公平は解消されると思いますし、もしかしたら海外版に流出するユーザーを食い止める一因になるかも知れません。

・ゲームシステム

　基本の武器が鎖付きナイフ(？)三種類と鉄拳なのですが、三種類の性格がほとんど属性でしか分けられていないのが残念。根本的に武器の種類で分ければ、外見的にもそれぞれの特徴が生かされると思うのですが、安易でしょうか。
　鉄拳の使い勝手が良すぎるのも、鎖付きナイフの存在感を薄めているように思います。近・中距離ほぼ全ての間合いをカバーし、吹き飛ばし効果もあるので攻守に最適。他の武器の癖を考えると、使いやすい方に流れてしまうのは致し方ないのでしょうか。

　オブジェクトに対するアクションの当たり判定が微妙です。宝箱やレバー、セーブポイントに触れているのにボタン指定が出てこないという状況が多々あります。

　チャプター毎に分かれていないので、クリアした難易度で任意の場面から始めることが出来ません。もしお気に入りのシーンを見つけた場合は、こまめにセーブをしておく必要があります。

COMMENT

　ギリシア神話の壮大な神々の親子喧嘩を、ダイナミックに且つ生き生きと描き出した作品と言えるでしょう。映像演出と台詞回しの妙に限って言えば、アンチャーテッドに引けを取りません。この点は国内の開発者にも見習って欲しいものです。
　しかしゲームとして、何度も遊ぶことを考えると、余り使い勝手のいい設計ではないと感じます。この作品は周回プレーを想定したものではなく、物語を魅せる方向を重視しているように見受けられます。
　個人的に物語や映像演出を重視する方向性は、一定のクオリティを満たしていれば歓迎したいのですが、そこにこだわる余りゲームとしての快適さを失ってしまうと、ユーザーにとっては苦痛になりかねないと思います。

　BADでユーザーが海外版に流出するという点について触れましたが、その主な原因と思われる検閲・修正が、ご多分に漏れずこの作品にも施されています。何のためのZ指定なのか甚だ理解に苦しむのですが、この程度の表現に修正が適用されるのであれば、世の中に氾濫する十八禁の作品は、ほぼ全て修正されなければならなくなります。そのような事態・制度は異常ですよね。
　問題は、あれはいいけどこれば駄目という、表現そのものや表現媒体も含めた線引きの基準であり、その基準は個人の主観的な価値観に依拠するということです。全ては相対的であり、そこに客観的な基準など設けようがありません。であれば、購入するか否かは個人の判断に委ね、ゾーニングによって棲み分けや隔離を行う方が余程健全なシステムだと考えます。そのようなシステムを構築せず、検閲によって個人的に不都合な表現を封殺するという手法は、余りにも安易且つ容易であると共に「大人」の怠慢でしょう。

オリジナリティ:4点(ゲームシステム参照)
グラフィックス:4点(映像参照)
サウンド　　　:4点(音響参照)
熱中度　　　　:5点(演出･脚本参照)
満足感　　　　:3点(コメント参照)
快適さ　　　　:2点(演出･脚本、ゲームシステム、コメント参照)

22インチモニタ・HDMI接続でプレー。

プレイ時間：15時間以上30時間未満(クリア済)
＠カカシさん [2010/04/06 掲載]

このレビューはオススメ？　

[問題報告]

　540人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	5pt	4pt	4pt	4pt	2pt	1pt

総合点
72pt

GOOD!

グラフィック(5P)
約2年前に出たゲーム。でも昨日今日出たゲームと比べても遜色ない、どころか頭ひとつ抜き出てる綺麗さ。
目の良い人には「そんな馬鹿な！」と思うかもしれないが、自分にはムービーと操作部分で画像の差があまり感じられなかった。
動画の綺麗さのまま操作できるのは凄いと思う。

サウンド(4P)
神々の戦いを盛り上げるサウンド。最近では多いですが、盛り上げる所でしっかり盛り上げて通常時は邪魔をしない。曲の凄さもそうですがそういう部分も良いと思います。

難易度
自分は「難易度選択」をさせる以上、最低難易度はちゃんとクリアできるレベルに、最高難易度は選ばれた人のみクリアでも可、という点で判断してますが、最低難易度(EASY)にすれば、ほぼ1戦闘ごとに自動完全回復してる？と思えるほどわざわざライフ回復宝箱を開けることがあまりなかったぐらい。
ただ、目を瞑ってても…レベルではなく、初心者は初心者なりに苦労するレベルなのでこれは良いと思います。

BAD/REQUEST

ここでは結構GOODとしてあげられてるが、操作性…そんなにいいかなぁ…
特にラバーリングアクション的な部分ではよく操作ミス判定で落とされたり、金網や綱渡りなどで実にもっちゃりした操作、×との組み合わせでジャンプ移動できるが、一つ一つモーション終わりまで待たされるので、あれだけ身体能力の高い主人公なんだから方向キーとタイミングよく×ボタンを押すことでポンポン飛んでいければいいのに。

難易度について、「EASYは簡単」と書きましたが、確かに戦闘はちょっと詰まるにしてもいつかはクリアできる難易度。
が、雑魚敵からある程度決め攻撃をさせないとアーマー仕様（攻撃に怯むことなくそのまま攻撃モーションに入ってる）なので、中途半端に打ち消されてちょっとウザい…
ボスも、雑魚も、特定コマンドで倒すQTEっぽいイベントがてんこ盛り、というか食傷気味なまでに入ってるのでこれもまたうんざり…
また、前作と違う（？）のか、画面端に○×△□スティック連打と表示されるので直感的に操作できそうもない。
ただココらへんは前作までのユーザーとで思いは違うのかもしれない。

ゲームの戦闘部分の難易度はGOODでも書いてる通り、ちゃんと良く出来てると思うが、道中の一発死の多さは…
ちょっと落ちたら一発死、飛び移れなかったら一発死、針に触れたら一発死、火で焼かれたら一発死…
ムービーでも恐ろしく高い所から落ちても平気な主人公が、一方でファミコンレベルな転落死もゴロゴロ。
その一発死理由も大半が「ボタン押したよ？」と思うものばかり。
「慣れた人向け以外遊ばないで下さい」ならそれでもいいんだろうけど、こういう点で「100％満足した！」と自分は思えなかったのが残念。

クリア特典
メタルギアソリッド3や、いくつかのゲームでもあることだが、道中取得した特殊アイテムは「クリアしたら使えます」はまぁ、一周目なんだからそれはそれでありだと思う。
けど、「クリアした難易度でしか使えません」「使用した場合トロフィーは無効になります」だったら、何のための特殊アイテムなのか？
トロフィー無効はとりあえず狂者への自己満足なだけなので「チートアイテム使ってトロフィーとかどんだけ(笑)」と思いますが、だったらなぜ「クリア難易度だけ」なのかが理解不能。
少なくともそんなアイテム使わなくてもクリアできたんだから「そんなアイテムはいらない」ということでしょう。
逆に手助けアイテムは高難易度にこそ使えて「高難易度攻略に向けての練習」に使えるようにしないと存在価値が一切ないと思う。
（数多ある「裏ボス倒すと手に入る最強アイテム」も同じ理由で自分には存在価値がわからない）

COMMENT

BAD欄の意見が多いですが、GOOD欄は印象に強く残る本当によかった！と思う程度でBAD欄はちょっと気になるなぁ…でも自分だけかも？程度の軽いレベルなので、点数自体は自分のレビューにしては少し高めです。
全くのアクション初心者には少しきついかもしれませんが、ある程度遊べる人にとっては自分にあった難易度があるはずです。

また、Zレーティングだけあって中々の残酷描写です。「海外と比べると規制はされてる」のですが、それでも一般人からしたら目を背けたくなる描写は多々出てきます。
「Zレーティングは18歳未満禁止なんだろう！」と思いますが、逆に残酷描写はオプションの選択性に出来ないものだろうか？
ガチでグロイシーンは規制しない代わりに、選択で出血・切断は「表現なし・黒塗りつぶし・モザイク・規制なし」ぐらいで選べたら、ゲームは面白そうだけど残酷描写がちょっと…な人も遊べるのに。

タギングですが、
・人を選ぶ
残酷描写や一発死多すぎなてんで人を選ぶかと。
・手先器用
人を選ぶに書いてますが、ちょっとアクションに癖がある気がします。
・前作プレイ推奨
ストーリーが今作だけじゃイマイチ判りにくい？よくTVドラマが映画化された時の「シリーズファンはもちろん、これがはじめての人でも楽しめます！」と言われてもよくわからないです…と思うあの気持ちと同じ感覚があります。
ストーリー気にならねぇ！骨太アクションさえ良ければそれでよし！な人ならこの点は無視して大丈夫だと思います。