PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

40人以上のキャラクターがいながら、飛びぬけて強い・弱いというキャラクターが存在しないというゲームバランスは素晴らしい。確かに似たような性能のキャラクターはいるが、今作からは個別化を図っており、三島一族やジャック系も操作性がかなり違う。性能だけでなく、見た目や性格なども実に個性的で、他のゲームのようにお気に入りのキャラが他人とダブるという事があまり無く、キャラクターに愛着が持てる。
最近の格ゲーはなにかとコンボゲーと評されがちで、この作品もそれにやや追従する形となっているが、それでも立ち回りや刺し合い読み合いの重要度はしっかりとある。コンボ自体も2D格ゲーと違って、いくらか練習すれば習熟できるものが多い。
シナリオモードにおいて、全ステージで全キャラの専用セリフが用意されてある。鉄拳ファンなら嬉しい要素。
そして鉄拳6が家庭でできるというのは言わずもがな素晴らしいことである。

BAD/REQUEST

説明するまでもないと思うが、我慢できないので一言で済まさせてほしい。
オンライン対戦のラグは耐え難いものである。
それだけならまだしもオンラインモード全般は不満点だらけでストレスが溜まる。さらにロード時間とオートセーブ時間(OFFにできない)も問題である。戦闘前だけでなく至る所でロードの連続。やってられない。
そしてきわめつけは家庭用オリジナルのシナリオモード。「これがメインのゲームだからオンライン諸々の不出来は勘弁してね！」というナムコの声が聞こえてきそうなくらいヨイショされているモードだが、家庭用鉄拳ファンなら嫌な予感しかしないだろう。要は前作までの鉄拳フォースの強化版みたいなものなのだが、これがひどい。このモードのレビューだけでこの欄が埋まりそうな勢いである。
まずグラフィック。鉄拳6自体が2年前のゲームなので、1000歩譲ってキャラクターグラフィックは我慢するとしよう。しかし新たに作られた敵キャラや建物などのオブジェクトが冗談抜きでPS2レベルってどういうことよ？解像度がHD画質なだけで2009年の基準では目も当てられないレベルである。
次に操作性。もちろん最悪である。鉄拳をそのままファイナルファイトに持ってきたようなもので、工夫の一つも無い。鉄拳3の鉄拳フォースなんかはあくまでオマケモードだから我慢できた。だがここまで自慢げに出されると文句の一つや二つでは済まされない。LKの×ボタンでアイテムを拾うという発想はどこから来たのだろうか？基本的に横に強いLKは複数人相手で重宝するので、敵に囲まれた状態でアイテムを拾ったり捨てたりなんて日常茶飯事である。ボタンの変更？ねえよ
ゲームシステム。専門学校の生徒が製作したと言われてもあまり驚かないレベルである。技術的
な問題もそうだが、デザイン的な問題がひどい。ステージの仕掛けや演出などはPS2時代でもなかなかお目にかかれない稚拙な内容で、シンプル2000シリーズを思い出させる。装備システムも、そもそもロードとセーブ地獄で装備の変更をしたくない。付け替えも不便だらけで納得のいく装備になったのか分かりにくい。
そしてストーリー。そもそも鉄拳シリーズのストーリー自体がアレで前作まではストーリーをガン無視してノリでやってきたわけだが、今回は大真面目に取り組んでしまったのでろくなものができないのは仕方が無いといえば仕方が無い。それにしても不満点だらけである。ラースが戦う理由がよくわからないし、物語の焦点であるアザゼル復活も一八が蚊帳の外なのでフワフワした内容である。そもそも見せ方が低レベルすぎてあくびが出る。
他にも不満点を挙げればきりが無い。しかし一番ひどいのは、PS3のトロフィーにしろファイトマネーにしろ、このモードをやることを前提に作られていることだ。

COMMENT

ナムコの技術力の低さを久々に見せ付けられた作品でした。
もしオンラインにラグが無かったら、シナリオモードにここまで不満は無かった。というかやらなかった。ラグ一つのせいで粗だらけが露呈し、神ゲーが一転クソゲーになったのである。
それにしても前作まではオンラインモードなんて無かったのに満足できたのは不思議である。しかし今となってはオンライン対戦がまともにできない格ゲーなんて格ゲーにあらず。開発者はその辺を理解しているのだろうか？
ラグの原因はナムコの技術力が低いのか、アーケードのインカムを気にしてなのか、はてまたその両方か。どれにしろこのゲームの存在は家専鉄拳ファンの自分にとって害悪でしかない。
鉄拳ファンの皆さんはできたら中古で買ってください。
そしてバンダイナムコの皆さん文句言い過ぎてごめんなさい。早くラグ改善パッチ出してください。技術的に無理なら早くそう言ってください。売りますから。