【PS2】エルミナージュ〜闇の巫女と神々の指輪〜レビュー(評価)

HOME > PS2 ソフト > エルミナージュ〜闇の巫女と神々の指輪〜

エルミナージュ〜闇の巫女と神々の指輪〜レビュー

発売元	スターフィッシュ・エスディ（オフィシャルサイト）
発売日	2008/03/27
価格	7,140円（税込）
レーティング	【Ｂ】12才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon
タギングトップ3 (?)
タイトル概要	■ ジャンル：ダンジョン探索型RPG ■ プレイ人数：1人

スコアボード

中央値: 70
難易度: 3.10
レビュー数: 10

スコアチャート

0-9

10-19

10%

20-29

30-39

10%

40-49

50-59

30%

60-69

40%

70-79

10%

80-89

90-100

【60点以上】
80%
【標準偏差】
16.36

ユーザーレビュー

ソート（デフォルト：ALL）

« 前へ
1
2
次へ »

　418人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	4pt	4pt	5pt	5pt	3pt	4pt

総合点
85pt

GOOD!

○オリジナリティ　

明らかにＷＩＺシリーズの伝統を引き継いでおりオリジナリティに関しては特筆すべき点はなさそうです。ただ、WIZシリーズをプレイしたことのない人は、見慣れない点が多いと感じるかもしれません。

○グラフィックス

「今時のゲーム」の水準には達していないかも
しれない。でも、抑え目の色調の一枚絵で描かれた世界は、いかにも中世風ファンタジーらしいですし、非常に見やすいです。
それからモンスターデザインは、非常にセンスがいいと思います。アイテム図鑑に掲載される武器・防具やアイテムのデザインも秀逸です。
『エルミナージュ』にはムービーもないけれど、私はムービーの有無がゲームの良し悪しを左右するとは考えていません。以上の点を考慮し、グラフィックスは４点とします。

○サウンド　作品の世界観並びに各場面と見事にマッチした曲が、揃っています。（例えば、探険気分を掻き立てる洞窟の曲、気分を聞いているだけで一息つける宿屋の曲、厳かな城の曲、哀愁漂う夕暮れの廃墟の曲など）。旋律も覚えやすく耳に残りやすいです。もしサントラが出たら、買いたいです。

○思わず５をつけたくなる熱中度。『エルミナージュ』をプレイしていると、時間の経過を忘れてしまいます。
　　　　　　↓　　　　
・キャラ育成面の自由度が極めて高いこと。訓練場でキャラを作成するとき、名前、性別、種族、性格、顔グラを選んでいるだけでも、わくわくします。一定の条件を満たすと転職することもできます。こうしたキャラ育成システムにより、
プレイヤーがそれぞれの育成計画を練る楽しみが生まれます。

・錬金で武器・防具を強化できること。錬金術師と錬金用素材を活用して武器・防具に回復効果や特殊効果を付加すると、プレイがぐっと楽になります。錬金を活用する・しないで、難易度はかなり変わってくると思います。

・盗賊が「盗む」のスキルを習得すると、熱中度はさらに上がります。

・この作品にはストーリーらしいストーリーはありません。プレイヤーが文字通り冒険者になりきって、未知の世界を探検します。ストーリーやパーティメンバーの個性、並びにパーティメンバー同士の会話は、ゲームから与えてもらうのではなく、プレイヤーが自由に想像して頭の中で作り出すことができるのです。

○難易度（難易度については美点と欠点が入り混じっていると思います）。
　　　↓
・ダンジョンの奥、または下の階層に行くと、途端に敵が強くなります。レベルが低いうちに、うかつにダンジョンに深入りすると、たちまち全滅してリセットの世話になる羽目に…。この意味で、『エルミナージュ』は慎重さを要求するゲームです。

・プレイヤーは最初のイベントをクリアした後、いきなり作中の世界に放り出されます。全体的にプレイヤーを「突き放す」タイプで、「あっちへ行って○○をしなさい」「こっちへ行って××をしなさい」と、手取り足取り教えてはくれません。故に、次にどんな行動を取るべきか、迷う人もいるでしょう。でも、この点は『エルミナージュ』の醍醐味の一つでもあります。

・この作品で高性能の武器や防具を入手する方法は、基本的に「戦闘後に出現する宝箱を開けること」、もしくは「盗賊のスキルを活用して敵から奪うこと」です。アイテム収集に関しては、運に左右される部分が多いです。レアアイテムを集め
ようと思ったら、粘り強く戦闘を繰り返す必要があります。

○快適さ

　戦闘シーンではモンスターがカクカク動かないし、無駄に派手で時間のかかるエフェクトもないので、戦闘は非常にテンポがいいです。目も疲れないです。
　ダンジョン探索時に移動速度が調節できることと、どこでもセーブ可能なことは、非常にありがたいです。余分なアクション要素がないため、反射神経の鈍い私でも苦痛を感じません。BADの項に記すような欠点がなければ、快適さをもっと高く評価できたかもしれません。

○満足度

幾つかの欠点は目につきますが、期待を大きく上回る作品で買って損したとは露ほども思いません。欠点を補って余りある魅力も沢山あります。
よって５をつけます。（詳しくはCOMMENTで）。

BAD/REQUEST

・ロードが長過ぎること。この作品では、ダンジョン探索中にリセットしたくなる（というか強いられる）局面が驚くほど多いせいか、尚更ロードの長さが気になってしまいます。

・WIZシリーズの特徴と言えば特徴ですが、戦闘不能のキャラの蘇生に失敗すると、キャラがロスト（消滅）してしまうことがあります。（お気に入りのキャラがロストした場合は、リセット必須かも…。）

・文字がつぶれたようになっていて、少々読みにくいこと。

・アイテムのソートができないこと。

・買い物やアイテムの交換、及び武器や防具の性能確認の際、不便を感じることがあります。

・イベントをクリアしたときの報酬が、少ない気がします。（人によっては、特に気にならないかもしれませんが）。

・次のレベルまでに必要な経験値を、ステータス画面上でも確認できるようにしてほしかったです。

COMMENT

○『エルミナージュ』は、DQやFFとは明らかに趣が違い、癖の強い部分も多いです。加えて、（グラフィックを含め）あらゆる点で「今風のRPG」とも一線を画していて、至ってシンプルな作品に仕上がっています。
「リアルなグラフィックや凄いムービー」があるわけでもない。およそフルボイスではない。（パーティメンバーが敵にやられた時、「ウォォ」という声を上げるくらいです）。「壮大なストーリー」や「ドラマチックな演出」があるわけでもない。プレイヤーはダンジョンと町を行き来しつつ、キャラを育成したり様々なアイテムを収集したりするだけ。
それでも、私は『エルミナージュ』の世界に魅せられました。何故なら『エルミナージュ』がRPGの本質をよく弁えており、「作業感」や「（ゲームを）やらされてる感」と無縁だからです。（ちなみに、私の頭の中ではRPGの本質とは、「何になろう？」「どこに行こう？」「何をしよう？」と常に頭を悩ませ、様々な局面で各プレイヤーが自由に工夫を凝らせることです）。私の期待に応えるだけではなく、ゲームの面白さを改めて教えてくれた…そんな『エルミナージュ』との出会いは、私のゲーム人生の貴重な体験となりました。ですから、満足度５をつけずにはいられません。

○「隠れた名作」と呼びたい『エルミナージュ』ですが、癖が強いためやはり「万人向け」とは言い難いです。各プレイヤーがRPGに何を求めるかによって、向き・不向きが分かれると思います。

『エルミナージュ』に不向きだと思われるのは…
　　　　↓
・ロードの長さに耐えられない人。
・高画質のグラフィック＆ムービーや派手なエフェクトを見たい人。
・一本道型RPGを好み、尚且つストーリーを追って感動し涙を流したい人。
・フルボイスを求める人。
・今までにない、斬新なシステムを期待する人。
・作品の地味な雰囲気に馴染めない人。
・プレイヤーを「突き放した」ような感じに馴染めない人。
・短時間でエンディングに辿りつけるゲームをプレイしたい人。

逆に、こんなタイプの人には是非プレイしてほしいです。
　　　　↓
・グラフィックを重視しない人。
・「RPGといえば自由度」と思う人。
・「ゲーム中のキャラが声付きで喋ったら、うっとうしい」と思う人。
・純粋な中世ヨーロッパ風RPGが好きな人。
・じっくりと腰を据えてプレイするRPGに抵抗を感じない人。
・今時の映画風のRPGに違和感を覚える人。
・ゲームの単純な面白さに特化したRPGを求める人。

プレイ時間：60時間以上100時間未満(未クリア)
アンビシア・マグニフィスさん [2009/01/07 掲載]

このレビューはオススメ？

[問題報告]

　370人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	3pt	4pt	4pt	5pt	2pt	3pt

総合点
75pt

GOOD!

●オリジナリティ　３点
『ウィザードリィー』、特にＧＢ版の外伝系統の血が濃い一作です。

簡単に言えば、無敵のチームを編成するために強い敵と闘い、
強い敵と戦うために無敵のチームを編成するという内容です。
それも延々果てしなく。

これを目指してうまくいかなかった関連作は山ほどありますが、
本作はかなりイイ線いっているような。

従って換骨奪胎のリメイクに独創性を認める人なら＋１点ありかも。

●グラフィックス　３点
ものすごくローテク（多分スーパーファミコンでも
大部分再現できるんじゃないかな…）
ですが、一枚絵としてはレベルが高いと思います。

後、モンスターから盗める装備が大体、グラフィックのそれと合わせて
設定してあるのは、作り手の心意気と底力を感じさせます。

●音楽　４点
コンポーザーの人は大変有名人で、また実力も高いと思うのですが
（初聴きは『伝説のオウガバトル』）、芸風が映画音楽風で、
聞いている最中は心地よいものの、耳に残りません。

ゲーム音楽はもっと下品でメロディアスであるべきだ！　
という人は−１点、かも。

●熱中度　４点
ゲーム自体は色々ストレスがたまる仕掛けになっているのですが、
それらの対策が一応用意されているので（あからさまだったり、
巧妙に隠してあったり、バランス調整すり抜け気味だったり）、
それらを思いついては試行錯誤する過程は非常にハマります。

●満足感　５点
迷走しまくりのウィザードリィー系ＲＰＧですが、本作に於いては、
「われこそは正統な嫡子なり！」と名乗ってもよいと思いました。

欠点も含めて（ちなみに筆者は『世界樹の迷宮』は未プレイです）。

結局、ウィザードリィーというローテクのシステムが、
様式美とか伝統という言葉で、一定の説得力を持つのは、
このシステムが、非常にプリミティブな（技術の新旧とは少し距離のある）、
快楽のツボをグリグリついているからではないでしょうか。

出発点が（ＴＲＰＧはまた別にして）、コンピュータという
技術の塊の上に在ったため、勘違いされやすかった所もあると
思うのですが、これはたまたま技術によって実現したプリミティブ
な快楽というか、誕生の時点で最終形態に到達していた娯楽システム
じゃなかろかと思ったりする次第です。

●快適さ　２点
※悪い所にのみ記述

●難易度　４点
戦闘の難易度です。

それぞれのフィールドで遭遇する敵群のうち、明らかに
頭二つくらい戦闘力が抜けたモンスターが混じっています。
総力戦で挑んでも秒殺されます。

これをバランスが破綻しているとみなすか、
こいつは現時点では勝てない敵だ、と考えて対処するかで
大分印象が変わります（一応対策はあったりなかったり。
どこでもセーブが可能な点も併せて、なんか昔の
『ロマンシングサガ』みたいだな……）。

BAD/REQUEST

●オリジナリティ　３点
システム周りが古いです。
例えば、アイテムの交換等は細かい改善がなされて
そこそこ使いやすいのですが、大量のアイテムを出し入れする、
「錬金倉庫」ではもう破綻気味というか、古いファイルシステムを
無理に使って処理しているような気分になります。

鍛冶を行う錬金術師はアイテムを目一杯持つと便利、とか
細かいノウハウがモノを言うのが切ないっす……。

あと、キーアイテムがゲームごとにランダム配置、というシステムは
悪くは無いのですが発展途上というか。

まだ一週目ですが、それぞれのアイテム入手の影響が、
報酬やイベント等ほとんど皆無なので、どうあってもあまり
かわらない気が。

おそらくバランス破綻を避けたものと思われますが、
ゲーム自体は懐の深い作りなので、もっとハッチャけた
報酬を出しても面白かったのでは。

●グラフィックス　３点
文字フォントは綺麗なのですが、十四型のテレビではちと潰れます
（漢字とかいっぱい用意してあるのですが使う気になりません）。

●音楽　４点
罠の作動音や呪文の効果音がおざなり。
武器の打撃音は一杯用意してあるので、苦しい選別があったのかも。

●熱中度　４点
読み込みが長い。
ただ、地上マップからダンジョンに入る前、
とかまとまったタイミングで入るので、我慢は効くかも。
忘れ物を思い出したら最悪です。

●満足感　５点
※良い所にのみ記述

●快適さ　２点
ウィザードリィーだから、という弁明抜きではなかなか
キビシイものがあるかと。

ただ、先に述べてきたように、救済策が用意されている
ケースも多々あるので（無い場合もあります……）、
古典を嗜むような風流な気分でレッツトライ！

●難易度　４点
ストーリーの方はヒント屋を利用するかしないかで、
０か１００かくらいに両極端に難易度が変わります。

ここをもうひとひねり調整してあったなら、と。
いや、実際のところ、他の箇所は逃げずに果敢に作りこんであるので、
ここも本当はもうすこしなんとかしたかったんじゃないかなと、
いや、このスタッフならできるはずだと。

COMMENT

ジャケを見て、おっと思い、ウィザードリィ」ーだと聞いて即購入。
全般的には満足です（初めて感想投稿してしまうくらい）。

こういうジックリ型のゲームはなかなか時間を取れなくなった、
と思っていましたが、無理やり時間をとるもんですね、
いざとなったら。

プレイ時間：100時間以上(未クリア)
ぺいｋｊｔｓさん [2008/05/30 掲載]

このレビューはオススメ？

[問題報告]

　395人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	3pt	4pt	5pt	4pt	2pt	2pt

総合点
74pt

GOOD!

スターフィッシュの作品は初めてプレイ致しました。
その上での感想。

・オリジナリティー
この点に関してはほぼWizなので普通です。

・グラフィックス
ダンジョン内の描写が、洞窟、森、要塞、神殿等あって、綺麗とまでは
言いませんが、バリエーションがあって良かったと思います。
戦闘時のモンスターも、変に動くよりも1枚絵の方が作品的に良かった
です。女性っぽいモンスターがエロティックに描かれてますw

・音楽
ダンジョン内の音楽が結構良いです。緊張感あるものや、冒険の高揚感が
表現されたようなもの。耳に残るものは結構多いです。

・熱中度
Wizのアイテム収集と今作の錬金・盗みが絶妙にマッチしていると思います。
アイテムを求めてダンジョンをさまよい、宝箱や敵から盗み、更にそれを
自分好みに錬金して自キャラに装備させて強くする。これが堪らなく楽しいです。
その為に１８０時間やってますがまだ未クリアですww
まあ、逆にこれをしないと戦闘がきついのかも知れませんが・・・
もちろん、種族や職業が沢山あってキャラメイクも相当楽しいです。

・満足感
熱中度でも書きましたが、１８０時間やってまだ飽きません。隠しダンジョンや
真ボス、レアなボスもいると言う事で夏までは持つんじゃないかと思います。
私は価格以上の満足感を得ています。

BAD/REQUEST

・快適さ
さんざん既出ですがロード時間。今ではすっかり慣れましたが、最初は
ビックリしました。フリーズか？と勘違いしたほどです。

アイテムのソート機能やカーソル記憶もありません。
細かなところの気配りが欲しかった。これも慣れましたが。

加えて本当にフリーズやバグがあったり、BGMが聞こえなくなったりと
この辺はもっとどうにかならなかったのかと思います。
ロードやソート機能は慣れるとして、フリーズやバグはどうしようもないので。

COMMENT

良ゲーです。
快適ささえ改善されれば神かもしれません。言い過ぎかなw

基本はWizですのでやはり人を選びます。
忙しい人や初心者には不向きでしょう。あと、ロード時間が許せない方も。
ただ、開発者じゃありませんが勇気をもって足を踏み出せば、素晴らしい
冒険の世界が待っています。社会人が１日の半分以上冒険者になってしまう
程ですので。

是非、改良された続編を希望します。クリアしてませんがww

プレイ時間：100時間以上(未クリア)
hatanoさん [2008/05/02 掲載]

このレビューはオススメ？

[問題報告]

　406人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
4pt	2pt	4pt	4pt	4pt	3pt	3pt

総合点
73pt

GOOD!

●オリジナリティ
　Ｗｉｚ系３ＤダンジョンＲＰＧです。
　Ｗｉｚのシステムを独自のものに置き換えて作っていて、非常に良い印象を持ちました。
　基本的にウィザードリィを踏襲したゲームです。したがって、３Ｄダンジョン巡りと際限ないレベルアップとアイテム探し、底意地の悪い部類の謎解き（ただしヒントあり）が、プレイヤーを待ち受けます。
【馬小屋でのレベルアップ】
【リセットゲー】
【凶悪な敵との真剣勝負】
【運任せのレアアイテム探索】
【転職を交えた超長期的なキャラクター育成計画】
　こういったＷｉｚ系ゲームのらしさはそのままに、Ｗｉｚには無い面白さ
【職業の追加／種族の追加】
【初期職業の大幅な性能向上】
【敵からの装備の盗用】
【錬金による装備アイテムの強化】
を付加したゲームと言えます。
　呪文名は完全に一新されています。職業や転職ルール、種族についてもＸＴＨ等の他のＷｉｚ系ゲームとも違っていますので、新たなセオリーを構築しつつキャラの育成を行っていく必要があります。
　これが、古き良き３Ｄダンジョンゲームの楽しさを上手く引き出せていて好印象を持ちました。

●熱中度・満足度
　システムがＷｉｚを下敷きにしているので、Ｗｉｚ以外の他のゲームとは全く違う理で動いています。
　レベルアップでＨＰ１しか上がらない場合や死（戦闘中復活不能）とロスト（永久復活不能）の二段階ある事など、Ｗｉｚ系のゲームに初めてふれる人はかなりとまどう事も多いかと思います。
　また、Ｗｉｚ系のゲームに慣れ親しんだ人でも、大きくシステム周りの印象が変わっているので、エルミナージュにふさわしいやり方で攻略していく必要がある事には変わりなく、これが大きな楽しみになりました。
　ダンジョン内でもセーブが可能なので好きなところでセーブしてやり直せるのも、個人的にやりやすかったです。良いアイテムが手に入った時点で手堅くセーブが出来るのは嬉しい限り。
　最序盤の店で、道具として使用しても壊れない強力な両手剣が破格の値段で売られていたりして、初心者救済の措置も考えられています。もっとも、それだけで勝てるのは最初だけで、「戦闘→冒険ＰＴ半壊→リセットやり直し」といういつものサイクルに戻るのに１０時間と掛かりませんでした。
　何処でもセーブできる代わりに、リセットからのゲーム内復帰までの時間が結構長く、リセットさせ難い仕様になっています。おそらくわざとなんでしょうね。
　敵は強く、経験値を稼ぎながら地道に強化していくので、目的ややる事自体はシンプルですが、時間は恐ろしく掛かります。そもそも、クリアして何か感動を得る様な類のゲームではなく、自分が作ったキャラクターや集めた装備に自分なりの思い入れと思い出と愛情を注ぎ込む類のゲームです。
　ダンジョンもオープンフィールドの部分が多く、それぞれの場所に独自の仕掛けがあり、飽きさせない様に作り込まれています。出現する敵の重複は結構見受けられますが、許容範囲かなと。
　シンプルであるが故に、填り込めば止め時を失います。

●音楽
　割と良いなと思ったらオウガバトルの作曲者の方らしいですね。
　戦闘戦闘また戦闘ですから、戦闘ＢＧＭばっかり聞いている様な印象ですが(笑)、それが全く苦痛にならなかったのは、音楽の功績もかなり大きいと思います。

BAD/REQUEST

●取扱店があまりに少なすぎる。なんで売ってないの？
　地元のＧＥＯで「ありますか？」と聞いたら、「入荷してません」と言われました。「売り切れた」じゃ無いんですよ？「入荷してません」です。ここまで面白いタイトルが、入荷すらしてないというのは、納得できませんね。アマゾンで購入しました。

●グラフィック
　この手のゲームに期待する方がどうかしていますので、悪い点として挙げるのも、なんなんですが。
　モンスターの絵自体は好きです。ドラクエみたいにアニメーションもせず、ただガタガタと震えるぐらいしか動きませんが、別に気にはなりません。
　アイテム図鑑でちゃんと装備のグラフィックが起こされているのは、びっくりしました。この点では、むしろ嬉しかったですね。

●システム周りの操作性
　オープニングを○ボタンでスキップさせないとトップメニューまで行けないのが、累計リセット回数５００回超のこのゲームでは、割とストレスになります。
　前回選択したコマンド位置を覚えてくれないのも困りものです。
　アイテムのソートや入れ替えが出来ないのは何故でしょうか？　Ｗｉｚだから？
スーパーファミコンの「ロマンシングＳａｇａ１」と比較しても劣る操作性というのは激しく疑問で、至極残念です。
　こんなどうでも良い所まで過去のＷｉｚらしさを引きずる開発者の神経質（もっと酷い言葉に言い換えたいぐらいだ）ぶりには呆れてものも言えません。

●リセットに代わるペナルティ措置をそろそろ考えて
　ロストは別の苦行に置き換えて欲しかったですね。リセットというのが、危険回避法として安易過ぎます。
　リセットさせるのではなく、ロストなら転生（もしくは能力や属性、経験値を引き継いでの世代交代）に置き換えたりして、フリーズ以外でのストレスのないノーリセットゲームが実現できるゲームになっているともっと良かったんですが。
　そもそも、ロストしなくても別にこのゲームの面白さが損なわれる訳でもないと思いますけど。Ｗｉｚと似て非なるゲームを目指して作られたゲームなんですし。

●フリーズと細かいバグ
　ＰＳ３では、最新ＯＳバージョンで純正コントローラーを使う限りは、フリーズは１００時間、全く見受けられませんでしたが、連射コントローラーを使って経験値稼ぎしている間は頻繁なフリーズに見舞われました。どうも、連射コントローラーとの相性が悪いのかもしれません。
　細かいバグは割とあるようです。第2パーティをつかった時空超越以外では、ゲーム進行に支障がある様な致命的なものは無く、あまり気にはなりませんけど。

COMMENT

プレイ環境：PS3+松下Viera(TH-26XL70)26インチ　HDMI接続(ゲーム時の解像度不明)
　「ＸＴＨ評の時はかなり酷い点数だったのに、なんでこんなに点が高いの？」と思われてる人もいるかもしれませんが、理由は簡単です。２周目ですが今も面白く続いているから。そういうことです。
　Ｗｉｚである事に囚われすぎている部分も大分見受けられますが、それでも尚、ここまでの面白さを提供してくれたことには素直に感謝。
　１周目のクリアタイムは１２４時間でした。販売本数が本気で少ないのが残念に思います。

　偶に、このゲームがぬるいという意見を拝見しますけど、そういう人は双六を含めてもリセット回数１００回未満でズル無しで普通に３周ぐらいできたりするんでしょうかね。
　私は１周目ようやくクリアしたところですが、既に４００回以上リセット押してると思いますｗ

プレイ時間：100時間以上(クリア済)
真紅さん(レビュアー情報) [2008/04/16 掲載]

このレビューはオススメ？

[問題報告]

　409人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
3pt	3pt	3pt	4pt	5pt	1pt	2pt

総合点
70pt

GOOD!

以下のレビューは過去のWizと比較するという前提で行います。

オリジナリティー3点
主に攻撃面での専用装備の充実や、種族・職業特性の調整によって
終盤になっても職業格差が過去作ほど無く、パーティ構成の幅が広がりました。
Ex:)盗賊技能(当然、盗賊職優遇)、レベルによる攻撃回数の増加(戦士>>拳闘士>>侍=君主=忍者)Etc.

グラフィックス3点
良くも悪くもWizです。大型モンスターなど過去作よりも良いものも多数あります。

熱中度4点
平均4階層ほどのダンジョンが十数か所あってなかなかのボリュームです。

熱中度5点
感覚としてですが、ディンギルとXTH2を足して2で割ったような内容です。
本家Wizと違い、様々な依頼をこなしてゲームを進めていくわけですが
その順番も方法も自由です。全く無視するもよし、小さな事からコツコツとやるもよし。
錬金を覚え、盗賊が「盗む」を覚えてからがこのゲームのスタート地点
といっても過言でないほど中盤以降のボリュームがあります。

BAD/REQUEST

快適さ1点
ゲーム開始時、ダンジョン突入・帰還時のロードが長いです。
おかげで一度潜れば限界まで居座るというクセがつきます。
DS版ではかなり改善されているようですが、多くの人は慣れるまで苦痛でしょう。

COMMENT

本作はWizシリーズの外伝というべきRPGです。
戦闘システムやグラフィックス他、昨今のRPGとは一線を画す出来でしょう。
良い意味で古き良きRPG、悪く言えば一枚絵の地味なRPGです。
しかし職業特性、錬金システムなど大作RPGに勝るとも劣らないゲームシステムも備えています。
間違いなくWizファン向けのRPGで、決してWiz入門用という出来ではありません。

個人的に次回作がPS3・XBOX360・PC等で出るならMAP移動も含めてオブリビオンのような
旅をしつつ潜るというWizもやってみたいと思わせる作品でした

プレイ時間：100時間以上(クリア済)
MSN-04さん [2009/01/31 掲載]

このレビューはオススメ？

[問題報告]