PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

◆グラフィック
素晴らしいの一言です。間違いなく国産タイトルではぶっちぎりのトップでしょう。
作り込み、デザイン、すべてが素晴らしい。個人的に廃墟マニアということもあって、今作の世界観や風景はツボでした。〇〇○郷の風景はずっと眺めていたいくらいでした。

◆音楽
正直まったくFFっぽくはありません。でも今作の世界観や風景にはばっちり合っていました。良いと思います。

◆戦闘システム
ロールとオプティマは非常に優れた発想だと思いました。スピードと戦略の面白さを兼ね備えています。召喚獣やブレイクシステムで爽快感もばっちり。


・・・よかったのはここまで。

BAD/REQUEST

もう言いたいことが山ほどあります！
世界観、グラフィック、音楽、ゲームシステムがほぼ最高点なのに、このゲームは個人的に超駄作でした。それはなぜか？
「　シ　ナ　リ　オ　が　物　凄　く　つ　ま　ら　な　い　」
この一点に尽きます。
以下、思いつくままに書きます。

専門用語とかはいいんです。特に違和感はなかったです。おいおい慣れました。
ただ展開が強引すぎる適当すぎるいきあたりばったりすぎる。

結局敵は誰だったのか？一行の目的はなんだったのか？

敵っていうのはもう弁解の余地がないくらいの悪でいいんです。
敵もコクーンを守りたい。こっちもコクーンを守りたい。じゃだめなんです。
「彼らの言うことも理解できるなぁ」なんて思いながら戦えますか？
最後まで曖昧な気持ちのまま。カタルシスや達成感や爽快感なんてひとかけらもないストーリーでした。鬱屈と後悔と、とにかく負の感情だけのパーティーと冒険しててもイライラするだけです。

それから展開がちまちまと後付とつじつま合わせのオンパレード。
キャラクターたちの行動が電波全開。
「記憶を取り戻すためにとりあえず〇〇を襲撃してみよう」「根拠はなにもないけど〇〇に行ってみよう」「何も成果はなかったけどとりあえず〇〇に戻ってみよう」などなど
これだけ電波＆いきあたりばったりな展開に感情移入なんてできるはずがありません。序盤はミステリアスな語り口もあってワクワクしながら付いていきましたが、後半〜終盤〜ラストバトルにかけてはもう常に「・・・ポカーン」状態でした。
個人的にはホープ少年の行動は電波すら通り越して不気味ですらありました。普通親を殺された(と感じた)ら後先考えず発狂するものでしょう？なんで恨みをあとまでとっておくんですか？
なんでちょっとした弁解だけで和解して、いきなり聖人君子みたいな少年になっちゃうんですか？もうムチャクチャです。
感情移入なんて無理も無理です。

ファブラノヴァ神話だかなんだか知りませんが、それ単体で客を楽しませられないなんてエンターテイメントじゃありません。
ここまで客を拒絶するような設定にして、製作者はいったいなにがしたいんでしょうか。ワケの分からない厨設定に凝るよりもやることは山ほどあるはずです。

頻繁にオートクリップをくれるのは結構ですが、注釈をぜんぶ読みこなさないと伝わらないストーリーってなんなんでしょうか。せめてそれくらい本筋で伝えて下さい。キャラクターたちの感情や、本筋にでてこなかった出来事まで注釈で補完してあるのにはさすがに失笑しました。スクエニには、まともに物を書けるシナリオライターは居ないのでしょうか？

まだまだ言い足りませんが、とりあえずこのくらいにします。

ひとつだけ言いたいのは、今作のシナリオライターはもう今後一切FFには関わらないで欲しいです。
次回作があるなら(多分買うと思いますが)、社外からプロのシナリオライターを入れてください。
それが嫌なら、せめてプロのシナリオライターにチェックしてもらうくらいはやってください。
ていうか、この無茶苦茶な酷いシナリオを見て、社内から批判の声はなかったんでしょうか？
スクエニって、もうそこまで客観性のない会社になったんですか？

間違いなく、FF史上最低の作品でした。
近年の国産RPGの中でも下の部類だと思います。

COMMENT

RPGの肝は、やっぱりシナリオなんだなぁと痛感した作品でした。
逆に言えば、今作はそこさえ及第点なら、かなりの良ゲー、場合によっては神ゲーにすらなりえた作品だと思います。
グラ音楽が本当に良かっただけに惜しい。惜しいの一言です。

第11章を探索するのは楽しかったです。早い段階でここに来られるようにして、ここを倍くらいに充実させて、そこから本筋を進めるみたいなストーリーなら良かったのになぁ、と思いました。素人の発想ですが。

とにかく惜しい作品でした。
最後に、やっぱり〇〇○郷の景色はガチ。
風景だけは、本当に本当に美しい作品でした。
スクエニ社長の言った「美しい世界」は間違いじゃなかったです。