PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

■グラフィックス
マップ上や戦闘シーンなど、リアルレンダリングされてる部分はPS2時代に比べて、目に見えて綺麗になったと解る。
特に人の肌や、チョコボの毛など、そういった有機質的なものの表現力が大きく向上している。
プリレンダリングのムービーも、HD画質という効果のおかげか、やはりPS2時代に比べると、とても綺麗になったような気がする。

■読み込み
RPGなど大容量ゲームをプレイする上で、やはり気になるのは読み込み関連。
FF13はこの問題を完璧にクリアしてる。
エリア切り替え、戦闘画面切り替え、メニュー画面切り替え。そんな長い読み込み時間が発生し易いシーンでもスムーズに切り替わってくれる。

BAD/REQUEST

■シナリオ
始めに言っておくと内容は、さほど悪くない。
これと言った驚くような展開も、燃えるような展開も無い退屈なシナリオだが、特別声を荒げて批判するほどではない。
たが一点だけ言及するとすれば、シナリオの構成があまりにも酷過ぎる。
無意味に時系列をグチャグチャにしたり、視点をコロコロ変えてしまうので、物語への理解や感情移入が酷く困難だった。
そのため悪印象が先行してしまい、物語全体を把握した頃には、すっかりネガティブな印象しか持てなくなってしまっていた。
変に気取らず、基礎通りシナリオを組み合わせていれば、同じ内容でももっと違う感想になっていたのではないかと思う。

■マップ
ひたすら一本道が続く退屈なマップ。遊び要素も皆無。
仮にもプロのゲームクリエイターが、これを良しとしたことに驚きを感じざるを得ない。
ちなみに良く言われる「11章から楽しくなる」という言葉も、それ以前がつまらな過ぎただけと思われる。

■センス
奇妙な造語が多数存在する世界設定。
登場人物やモンスター、召喚獣たちのデザイン。
はっきり言ってセンスが酷く悪趣味だと感じるものが多かった。
想像してみて欲しい。
久々に友人と遊びに行ったら、その友人が志茂田景樹のようなファッションで現れ、奇妙な業界用語しか話さなくなっていたとする。
恐らく貴方は頭痛を感じながら「どうしてこうなった？」と思うことだろう。
まさしくそんな感情を本作をプレイしていて終始感じていた。

■バトル
いくつか不満に感じる点があったので箇条書きします。
・プレイヤーが操作するキャラが負けるとゲームオーバー。こういった無意味な縛りはプレイスタイルの自由度を削るだけ。
・ロール（役割分担）を戦闘中細かく変更出来ない。リスタート前提の作りになっていてテンションが下がる。
・立ち位置を変更できない。範囲攻撃を持つ敵が多いのに、わざわざ一箇所に固まろうとするのは理解に苦しむ。
・TPアビリティが少ない。パワーポイントを使った必殺技的なものが少ないので、作業感が強くなってしまっている。
・敵の種類が少ない。色を変えただけのものが多過ぎて終盤飽き易い。
・倒すのに時間がかかる雑魚敵が多過ぎる。
　宝箱を守っているなど要所要所に現れるならともかく、頻繁に遭遇するのはテンポが悪くなるだけ。気持ちが萎える。時間がかかる割りにローリターンなのも×。

■カメラ
操作中のカメラワークは最悪。
小回りは全く利かないし、マップを歩いてると不本意に視点を固定されることが多い。
個人的には操作キャラクターを中心に置かず、右にズレてるのも気に食わなかった。

■REQUEST
・音声のオフ機能。字幕のオンオフが有るのならば、この耳障りな声を消す音声オンオフ機能は是非欲しかった。
・ムービー倍速再生機能。キャラクターたちの くだらないやり取りの視聴は正直苦痛だったので。

COMMENT

プレイ環境　26インチHD液晶。

ユーザーが求めるFinal Fantasyと、開発チームが目指すFinal Fantasy。
この二つの相違があまりにも大きくなり過ぎてしまったという印象。
もし今後もFinal Fantasyを続けるつもりならば、芸術家気取りの現行の開発姿勢を大きく改めるべき。

シナリオに関しては、はっきり言って近年のオフラインFFシリーズよりオンラインのFF11の方が断然優れてる。
オンラインFF開発チームに土下座でもして、佐藤弥詠子氏なり高橋久美子氏なり引っ張ってきた方が良いのではないかと思う。