PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

オプティマのオート戦闘で一見大雑把なイメージがあると思いますが
普段の戦闘ではABBで戦っておきHPの表示色が変わった辺りでHを混ぜたオプティマに変えてケアルで回復してもらえたり
レイズでは時間がかかりすぎるから素早く発動できるフェニックスの尾を戦闘不能の仲間にコマンドで実行したり
エスナでは時間がかかりすぎるから素早く発動できるデスペガをTPで（同文）
実際にやってみると色んなことが出来ることに気付くはずです。
瞬時に状況が動く複数対複数の乱打戦や、ボスとの駆け引きなど
敵がああしたからこっちはこうしようという辺りは歴代FFの中ではもっともきめ細かいのではないでしょうか？

BGMもかなり秀逸。「耳に残らない」という解釈も見かけるが、そもそもBGMは前面にばかり押し出すものではないと思う。
前面に出てくるパートと、そうでないパートに線引きがなされていて、聴いていて疲れることがない。
その手前もあり、サントラも何度聴いても飽きない作りになっている。

比較的難解な部分もあり、人を選ぶゲームでもあると思うが。
戦略的なバトルや着実に盛り上げていく音楽、シネマティックな演出が光る難解なシナリオ…。

BAD/REQUEST

一枚絵の一本道のマップは、個人的にはあまりいただけない。結局これをすることで一本道ストーリーになってしまう。
勿論、それはそれで悪いことではないけど、たとえばFF3やFF5で見せたような、船や飛空挺を使って自由度の高い移動ができるか？という部分も大切だと思います。
結局、そう見えてもほぼ一本道のストーリーだったのが今までのFFでしたが、プレイヤーの裁量に委ねるような、たとえそれが見せかけであってもそのような機動性は今作にも含んで欲しかったなと思います。

COMMENT

断っておきますが、歴代FFシリーズの中でも必ずしも上位作品では無いです。
私の好みでは、やはり3を頂点として、246が次点でほぼ横並び、157がその次、8はすぐぶん投げて除外、9、10はクリアしたものの1回で飽きてしまいました、世界観も戦闘も初心者寄りすぎて。12は個人的には駄作。テイストやバトルシステムからしてFFっぽくないのが理由。
ゲーム内容の面白さは勿論必須事項ですが、「FFらしさ」というのも重要なファクターだと私は思います。その要素を感じ取れるからこそ、またFFに戻ってこれた！という安心感があるためです。
FF4から続いたプレリュードが私の中で名曲たる所以は、この「らしさ」があるためです。

その点、13では、8辺りから崩れ落ちた「FFらしさ」を少なくともシステム面で奪還することに成功した点は評価できるかと。
例えばGoodで挙げた久しぶりに私の中で当たりとなったバトルシステム、この戦闘のスピーディさこそが、特にFF4でのATB導入から継承されている「らしさ」が集約されているかと。

また、プレイ難度は結構高いですよね。伝説のFF3の非情なゲームバランス。クリスタルタワー→闇の世界→2ヘッド、アーリマン→ラスボスの「バカの一つ覚え」のはどうほう…ほど悲惨ではないですが、この難度はFFファンとしては理想的。
過度の力押しに頼らず、自分の判断で、回復系や支援系のロールを選択する明暗を別けるギリギリの緊張感というのはFF3同様中々のものです。
ラスボスはマジで強かったです、洒落にならん。ボスの強さだけならかつての皇帝や暗闇の雲に負けず劣らずだが、死んでもリトライできてすぐ再戦なのが昔と違うところだが。

プレイ時間が長く難度も高いので、社会人には不向きという部分もあるでしょうが、プレイに区切りが付け易いので、それこそ半年〜1年のスパンで少しずつ楽しむというのもアリだと思います。
ただし断片的にプレイするなら記憶が欠落するので、ネットの攻略サイトは必須です。

FFでは、上位作品ではないですが、FFのクオリティーは満たされた合格作品だと思います。