PlayStation mk2 :: PS4/PS3/PS2評価レビューサイト

GOOD!

世界観
陰鬱で荒涼としており、グロテスクな敵キャラと
一癖ありそうなNPC達。ハッピーエンドはほぼありません。
４点

サウンド
デモンズソウルと比べてややキャッチーというか、映画音楽的になりました。賛否両論かも。
４点

グラフィック
ちょっとテカテカしすぎな気もしますが綺麗です。世界観をよく表現できていると思います。
ただ後述の欠点が…
４点

BAD/REQUEST

・世界観
ストーリーを進めていくとNPCの大半が意味もなく不幸な結末を迎えます。
いいやつも悪いやつも。
また、デモンズソウルと比べて主人公の行動に主体性がなく、流されるままといった感じがあります。
また、前作の拠点「楔の神殿」にあたるものが今作ではあまり重要ではなくなっており、
NPCを助けてそこに送ってもすぐにいなくなったり（そして大抵が最後には死ぬ）することもありプレイしててメリハリがありません。
デモンズの
苦労してボスを倒す→神殿に帰還しレベルアップと装備強化→NPCとの会話で世界観の片鱗を知ったり癒されたり→リフレッシュして新しいマップへ旅立ち
という流れは非常に秀逸だったのだなと再確認できました。
2.5点

・グラフィック
美麗なのですが全体的にカクつきがひどく、場所によっては酔いそうになるほどフレームレートが落ちます。４点

・操作性
デモンズにあった軽快さが失われ、何をするにももっさりするようになりました。
ボタンを押してもすぐ攻撃が出ない、先行入力が効きすぎて暴発するなど
アクションRPGなのに不愉快なところが多くありました。
また、アイテム収納の方式が変わり、今保有しているアイテムと預けてあるアイテムが
強制的に一覧表示されます。煩わしくて仕方ありません。
２点


・ステージ＆レベルデザイン
デモンズソウルと比べて明らかに劣化しています。
狭くて手すりのない通路に硬くて大きくてスーパーアーマー付きの敵を置くことで
「難しく」している、あまり上手とはいえない調整が目につき、
デモンズであった工夫というか、死んだ時に自分のミスだと納得できる感じがあまりありません。再挑戦のモチベーションが上がらず、「突破したい」よりも「面倒くさい」という思いが強くなります。
そのうえザコ敵の攻撃力が高く、デモンズとは比べものにならないぐらい遠くからでもこちらを感知し
どこまでも追いかけてきて非常に鬱陶しいことがストレスをさらに増幅させます。
倒して獲得できるソウルの数が減り、レベルアップに必要なソウル数は増えているためレベル上げが非常にだるいことになっているのもマイナス。

また、世界各地を走りまわることになるのに、今時のオープンワールド系のゲームにはたいていついているファストトラベル機能（所謂ルーラ）が後半まで実装されず、またそれも限られた行き先にしか移動できないことや、にもかかわらず重要な鍛冶屋やショップが世界各地に散在しており移動を余儀なくされることなど、不便さ不親切さを難しさと勘違いしたようなところが多々あります。
デモンズで例えるなら腐れ谷に行くには王城を１から３へ通過してから坑道１を抜けなくてはいけない、そんな感じでしょうか。ショートカットを開くと３が２ぐらいに短縮されますが…

デモンズが評価されたのは何度トライアンドエラーを繰り返すことになってもそれがストレスにならないような親切さと、自分のミスを納得して受け入れられるような正直な難易度だったからだと思うのですが今作にはそういう配慮が見られません。

ステージクリア形式からオープンワールド形式になりましたが
エリアによって敵の強さが違いすぎ、実質的に一本道になっているため攻略自由度はむしろ下がっています。また、エリアが切り替わるとエリア名が大きく表示されるので
シームレスワールドといってもあまり冒険してる気にはなりませんでした。
２点

・対人における調整不足
すでに多くの方が指摘していますが
デメリットなしでロックオンができなくなる指輪、
同じくデメリットなしでこちらの動きを鈍くしローリング回避もできなくするレジスト不可の奇跡
盾のみを強化するはずなのに全身が完全無敵化する魔法
ステータスに依存しないのに依存する魔術よりはるかに強力なダメージが出せる呪術
等々、対戦時のバランスを壊す要素が多すぎです。デモンズの初期よりひどい。
２点

・マッチング
接続方式がデモンズと違うためか、特定エリア以外では協力プレイが困難です。
３０分待っても召喚されないこともあります。にも関わらず侵入者はわりと普通に入ってくるためホスト１人vs侵入者+雑魚という情況が多く、これもストレスになります。
というか現在のデモンズのほうがよほど協力プレイがしやすいのは…。
２点

・人間性という要素
マッチングの仕様と、亡者（デモンズのソウル体）のデメリットのなさ、人間性の入手のしづらさ（後半には改善されますが）、ボスを倒しても人間性は手に入らず、生身にも戻らない等、協力プレイや対戦をさせたいデザインなのにシステムがそれを許してくれない、という矛盾した情況を生んでいます。見た目が痩せこけたゾンビそのものなのも気持ち悪く、フルフェイスのヘルメットが手放せませんでした。せっかくキャラクリを頑張ってもこれでは…。
２点

・バグ
改善されたものから放置されているものまで
ゲームが正常に進行できなくなる、ゲームバランスを著しく破壊する等バグのオンパレードです。少しテストプレイすれば気づくようなものがそのまま残っているのはどういうことなのでしょう。日本語版のユーザーは海外版のための数十万人の有料デバッガーなのでしょうか？
PS3本体への負担も大きいようで、ディスクを読み込まなくなった等の報告も耳にします。
私のは今のところ問題なく動いていますが、プレイ中は確実に本体寿命を削っているような頻繁な読み込みが見られます。
１点

COMMENT

デモンズソウルに似ていますがいろいろな部分が劣化しており残念な出来でした。
同じ会社の同じスタッフが作ったと思えないほどです。
バグやバランスについての対応も遅く、このレビューを書いてる時点でもうすぐ発売から３週間になりますが、フリーズとNPCが消失（死亡）するバグへのパッチが出たきりです。

デモンズソウルが難しくて面白い、味のあるゲームだったとすれば
これは難しくて面倒くさい、バグつきでバランスの壊れた薄味なゲームです。

期待していただけに本当に残念。
本数が売れたことはたしかですからいずれ新しい〜ソウルが出るのでしょうが、必ず今回の反省点を生かしてほしいです。