PlayStation mk2 :: HEAVY RAIN(ヘビーレイン) −心の軋むとき− レビュー

HEAVY RAIN(ヘビーレイン) −心の軋むとき− レビュー

発売元	ソニー・コンピュータエンタテインメント（オフィシャルサイト）
発売日	2010/02/18
価格	5,980（税込）
レーティング	【Ｄ】17才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要	■ ジャンル：サイコ・サスペンス【廉価版】 ■ 発売日：2011/03/10 ■ 価格：2,980円

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
5pt	4pt	4pt	4pt	5pt	3pt	3pt

総合点
85pt

GOOD!

プレイヤーが介入する、サスペンスADV

◎システム
　本作はテキストを読み進めるだけのADVとは全く違う。
　プレイヤーは[椅子に座る][飲み物を飲む][シャワーを浴びる]等、多くの操作を要求される。
　その全てが、アナログスティックとボタンの簡単な操作のみなので、操作自体は難しく無い。

　ただ、これを面倒と捉えるか、新感覚と捉えるかで大きくユーザーの評価は分かれるだろう。
　私は後者なので、GOODとさせていただく。
　多少面倒だと思える点はあるが、それを補って余りあるゲームとして面白い要素を強く感じたためだ。
　
　また、ゲームオーバー(BAD END)が存在しないシステムも面白い。
　どのような行動をとっても失敗ということにならず、ストーリーが進む。
　(もちろん、考えて行動しないと真相には辿りつかないが)
　従来のADVで通例となっている【分岐】点を感じさせないのは素晴らしい。

◎サウンド
　本作はサウンドが極めて秀逸で、このサウンド抜きには本作は語れないだろう。
　これほどゲームにマッチし、クオリティの高いサウンドは最近では珍しい。
　
○ストーリー
　ADVの命とも言えるストーリーだが、４人の主人公の視点から展開されることになる。
　序盤は地味だが、徐々に盛り上がっていく点は正にサスペンスの王道。
　ストーリー自体もサスペンス映画を好んで観る人なら予想の範囲内。
　それが悪いわけではなく、脚本が良いのでむしろ安心して楽しめる。
　前述した通り、ユーザーが介入している感が強いので従来のそれとは別感覚。

BAD/REQUEST

△操作感
　システム自体の操作は特に問題無いのだが、移動に難がある。
　アナログスティックで向きを変え、R2ボタンで前進はやり辛い。
　また向きを変えるのもいちいちリアルで、一度傾けるだけでは顔の向きを変えるだけなのだ。
　アクションゲームではないから×とはしなかったが、部屋の中を自由に移動出来るため煩わしく感じることが多かったので△。

COMMENT

昨年はアンチャーテッド２にアクションゲームの革新を感じさせられ
今年はHEAVY RAINにアドベンチャーゲームの革新を感じさせられた。
アンチャーテッドがプレイするアクション映画ならば、
HEAVY RAINは【プレイするサスペンス映画】と言えるだろう。

システムにさえ慣れれば従来のADVよりずっと感情移入出来る。
(グラフィックこそ海外テイストなので感情移入が難しい人もいるだろうが)
ストーリーも、システム上辻褄の合わない点もチラホラ見受けられたが
脚本が良いのでそこまで気にならない。
難点があるとすればキャラ移動の操作感と、シーンの時間軸や場面が把握しづらい点のみ。

万人にオススメしたいところだが
バイオレンスな表現もあり、中には目を背けるようなシーンがあるので
そういった表現が苦手な人は注意。
何しろプレイヤーが介入するシステムなので、目を背けず操作する必要があるのだから。