PlayStation mk2 :: FINAL FANTASY XIII(ファイナルファンタジー13) レビュー

FINAL FANTASY XIII(ファイナルファンタジー13) レビュー

発売元	スクウェア・エニックス（オフィシャルサイト）
発売日	2009/12/17
価格	9,240（税込）
レーティング	【Ｂ】12才以上対象(CERO について)
ショップ/リンク	Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要	■ ジャンル：ロールプレイングゲーム【廉価版】 ■ 発売日：2011/07/21 ■ 価格：3,990円

オリジナリティー	グラフィックス	サウンド	熱中度	満足感	快適さ	(難易度)
5pt	4pt	4pt	3pt	4pt	2pt	4pt

総合点
70pt

GOOD!

オリジナリティー：5点
FFといえば良くも悪くも「傾向を固定しない」というのが特徴であり
今作品においてもシステム、組み立て方においても、全く違う「システムの組み換え」の試みが行われ
それに対する毀誉褒貶が激しかったことから見ても、満点を付けさせてもらいます。
実は、過去を見てもFFはグラフィックとかよりも斬新なシステムが受けて
当時圧倒的だったドラクエと二分するまでになったんですよ。

グラフィック、音楽：4点
グラフィックにおいては一般論的に素晴らしいとは言えるものの予想を超える範囲ではないのが理由
音楽はフィールド、バトルの音楽と口ずさむ曲が多かった

難易度：4点
FF5あたりから（下げ止めと言われたFF10を除いて）作品を重ねる毎に簡単になっていき、10-2ではかつての見る影もありませんでしたが
12でやや歯止めが掛かり、13では一気に難化して4以前を彷彿させる難しさになりました
ところで元来、FFの戦闘というのはドラクエ的な「粘り強さ」（処理能力）よりも、有効な手段を編みだして一気に打ち破る「戦略性」（発想力）が重視されてきたのだが
今回は敵、ボスの基本能力がかなり高めに設定されており、長期戦に耐え抜き、なおかつ効率良くダメージを与えていく「粘り強さ」も少なからず要求されており、この点は新しい傾向と言えなくもない

BAD/REQUEST

シナリオ、キャラクター：（点を付けるなら2点、下手したら1点かも）
大元のシナリオはまだしもそこで登場するキャラの台詞廻しが稚拙過ぎる
特にスノウとヴァニラは精神年齢の低い大人子供を見ている様で、もはや不快の域。
ただ、「シナリオのドラクエ、システムのFF」と言われている様に
シナリオというのは元来FFの不得手とする分野であって、部分部分の場面では演出効果もあって感動することもあれど小説としては成立しえないとされてきました。
キャラの台詞が幼稚だという指摘も何も今に始まったことではありません。
ただ・・・・シリーズ内ではシナリオが比較的良いとされている10ぐらいには同スタッフの作品として頑張って欲しかったというのが正直なところ
キャラの造形にも10の方が力が入っていたと感じる。
ちなみに12よりはマシです。12は開発者の途中降板でそもそもシナリオ自体未完成（無いも同然）

快適性：2点
12とは作品の方向性が全く異なるとはいえ
12で広大なマップを自由に動きまわれたのに比べれば今回の13は・・・・まあ10も自由度無しの一本道だったからある程度は予想できたことだけど
あと、バトル周りで
・味方が死んでるのにレイズを掛けない
・補助の掛け方が下手だなあ（まずヘイストだろ・・・）
・オプティマチェンジの決めポーズはうざったい上に実害が及ぶ
・12みたく操作キャラがやられても交代、さらに控えとも交代させて欲しかった

COMMENT

戦闘は新システムにより自動AI採用したということもあり、戦術性やスピード感があった（あれほどボタンも頻繁におして長引いた割りに実際の時間は10分弱だったりとか）。
最近のFFシリーズと異なり、きちんとレベル上げや見合った対策をしないと敵、ボスに勝てないという、RPGでは当り前だが、昨今忘れられている感のあるRPGの根本もある。
このレベル上げや見合った対策をしないと、かつてのFF独特だった敵の攻撃を受けた時の、「攻撃のインフレ」が生じることとなる。1回の攻撃で2000だの3000だのという大きな攻撃やら致命的な状態異常を受け、成す統べなく完敗というような、FFの戦闘の固有性が光っていた。最近ではまず見られなくなった光景だ。

大方の予想に反し蓋を開けてみれば「ストーリー主導のムービーゲー」ではなく「システム主導の戦術ゲー」であった。FFの元来得意としていたのはシステムであったことを考えれば別に驚くことではないが。