【PS3】SIREN: New Translation レビュー
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2008-07-24 |
価格 | 5980円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon / 廉価版 |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ホラーアドベンチャー ■ プレイ人数:1人 【オンライン配信版】 ■ 発売日:2008/12/11 ■ 価格:4,500円 【廉価版】 ■ 発売日:2009/07/09 ■ 価格:3,800円 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 3pt | 3pt | 4pt | 4pt | 3pt | 2pt |
73pt
GOOD!
PS2版の1・2と難易度が高すぎて途中断念しましたが、今作は無事にエンディングまでたどり着けました。
かと言って、すべてゴリ押しで進めるほど簡単過ぎるわけでもなく、要所では、売り物の視界ジャックを駆使して攻略する場面もあり、前作までの「死ぬこと前提の難易度」よりも、今作ぐらいの難易度の方が、ゲームとして楽しむのにはちょうど良かったです。
グラフィックも「さすがPS3!」と唸るほどではないのですが、全体的に良いムードが出ているグラフィックに仕上がっていて、恐怖感を効果的に演出してくれています。
敵キャラの不気味なデザインも逸脱で、ホラーゲームで「進むのが怖いな……」と思わされたのは久しぶりでした。
BAD/REQUEST
主要キャラのほとんどが外国人……というのは、やはり最後まで違和感が残りました。せっかく、ここまでこだわった和風ホラーゲームなのに物語上の必然性もなく、外国人をメインキャラクターに据えたのは「もったいないなぁ」という感じがします。
あと、これはサイレンの特徴でもあるのですが、主人公が入れ替わり立ち替わり、細切れで進むシナリオ・システム。
ストーリーの視点がコロコロ変わり、さらにチャプターごとに「○○への脱出」など、さしたる理由も語られないまま目的が提示されるため、物語の中で主人公たちが、今、何を考え、何を感じ、どういう目標に向かって行動しているのかがイマイチつかみきれず、なかなか感情移入できませんでした。
これは個人の好みだと思いますが、エンディングの音楽がちょっと……。いかにも洋画ホラーのスタッフロールみたいな選曲で、サイレンには合っていないような気がします。
COMMENT
前作までは難易度があまりに高すぎ、プレイしているとイライラしてきて結局リタイアしてしまいましたが、今作では「武器さえ拾えば何とかなる」というのが希望になって、難しいステージでも再チャレンジしようと思わせてくれました。
ただ、死んだはずの人が普通に復活してたり、同じステージが少し違うシチュエーションで再登場したり「なんだコレ?」と戸惑わせておきながら、結局シナリオが最後まで明確に語られないのが残念ですが、エンディングまでたどり着いたあとは「なるほど、こういうコトなのかな」と推測して、個人的には多少、納得出来る部分はありました。
とはいえ、起承転結のある物語をキチンと軸に据えたものであれば、さらに熱中度は高かったのではないかと思います。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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5pt | 4pt | 4pt | 3pt | 1pt | 4pt | 1pt |
59pt
GOOD!
シリーズ初プレイです。
オリジナリティーが満点なのは、なんと言ってもクリーチャー達の行動です。
呑気に畑を耕して稲とか植えてソバ食って風呂に入ってテレビの前で一家団らんして寝る。
何してんだ。
それはとにかく和のテイスト、洋館では決して出せない湿った質感が素敵に気持ち悪いです。
特に室内は薄汚く陰湿で、ただ観ているだけでも憂鬱になれる勢いです。
また視界ジャックは、もう少しゲームに絡む様なつくりになれば素晴らしい素材だと思います。
ゲームの幅をいくらでも広げられるし、今後に期待させてくれます。
音楽はちゃんと雰囲気出してます。
ベラがマミィーとダディーのいる教会(?)に向かう時の音楽が妙に気に入ってしまいました。
新規スタートやキャプチャー選択後など、いずれにしてもロードが早いと思います。
これで主人公の操作性が良ければ「快適さ」満点なんだけどねえ。
BAD/REQUEST
皆さんおっしゃってますが、ただ今ストーリーは完全崩壊中となっております。
アーカイブ全部揃えましたが全然意味不明です。まったく繋がりません。
デイヴィッド・リンチ作品を観た後の放心状態に近いものが。
このまま放置は酷すぎなのでネット配信で追加アーカイブ希望します。
全体的に演出はもっと盛り上げて欲しいです。
敵が壁を壊して出てきても画面内で鳴りまくってる雷の方が音が大きいって。。。
そこは”ドガァーーーン!”と派手なSE(効果音)でお願いしたいところ。
カメラワークもなんだかなあ、な感じだったりして残念です。
画面切り替えてアップにした方が良いんじゃないかと思う場面がチラホラ・・。
フェイタルフィニッシュ(必殺技?)の迫力の無さは衝撃を伴います。
次の行動は予めこちらで用意しておきます、という斬新なプレイスタイル。
貴方の思考は不要なんです私の言う通りにしていれば、な女王様的態度がムカつきます。
挙句その指示内容で結果まで読めちゃうという未曾有の間抜けっぷり。
何故に日本のちっさい農村の地獄絵図を阻止する使命を持っているのが外人なんでしょか。
青い瞳の侍ってどうよ的な議論になりそうな。
それにホラーというジャンルは外人が画面に出てるだけで恐怖心が半分くらいに萎えます。
外人だとスプラッターのイメージしかないですからねえ。
和ホラーと洋ホラーではジャンルが違うので融合は厳しいと思うんですが。
ダッシュ攻撃が空振りした後にすぐに振り返る、という動作が出来ません。
壁などに攻撃が当たると全員足腰が弱いのかヨロヨロになります。
素手と武器を持った時の戦闘力の差が凄まじく、素手ではとても戦えません。
武器の種類は豊富ですがリーチ以外に殆ど意味はありません。
と、言うよりこのゲーム、戦闘目的が皆無なのですよ。
レベルも無いし、敵がアイテムを落とすでもありません。
もう全員、潔く捕まったらゲームオーバーで良いかと思うのですが。
イージーとノーマルを1回ずつプレイしたらゲームコンプしました。
・・えっ?!
COMMENT
一言で、薄味です。
ゲームとしては面白かったのに何とも言い難い物足りなさを感じます。
破けた障子の穴から目玉がギョロっと睨んでも、バリッと破けて手が出てきても、
墓石の周りにプラズマが飛んでても、どうやって入れたんだよって場所から死体が出てきても、
坂の上から首がゴロンゴロン落ちてきても、窓から化物がガシャーンと入って来ても、
それらは全てホラーの「お約束」なのです。
それら「お約束」が一切無かった事が個人的には残念でした。
この村には平屋を建てられる大工がいない模様・・そんな感じのゲームです。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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4pt | 4pt | 3pt | 4pt | 2pt | 3pt | 1pt |
63pt
GOOD!
【オリジナリティー】
人間の頃の記憶を持ちつつアンデッド化した屍人。敵や同行者の視覚、聴覚を利用する視界ジャック。廃墟化した山奥の僻村。これらはサイレン独特のものであり、それが今作もしっかり受け継がれてる点は良い。またメイン登場人物を外国人にし、海外ドラマ調の展開にしたことも良いと思う。こういうドラマあっても変じゃない気がする。それもあって、初代サイレンと同じ舞台でストーリーも大差はないが、新鮮だった。
【グラフィックス】
ちょっと前の作品だからか、今やると正直「大したことないな・・」という感想。だったが、やっていくうちに荒削りの部分とかぼんやりしたところとか、逆に妙にハッキリしたところろかが、サイレンの雰囲気に非常に合ってると思い直した。これはあくまで画面が綺麗か否かではなく、ゲームの雰囲気に合っているか否かで検討した結果の4点。
【熱中度】
絶望的難易度であった初代サイレンから、回を重ねるごとに難易度が低くなっていき、今作は最早誰でもクリア可能レベルにまで落ち込んだ。だからこそ、やめ時がなく、どんどん熱中して進めてしまう。サイレンの世界観や雰囲気が好きな人ならば分かってくれるはず。初代サイレンではあまりの難しさに、「今日はここまででいいや」と投げ出してしまうこともしばしばだったが、今作はそれが全くないが故の熱中度。
【他】
・屍人のつぶやきがユニーク。これまでのように意味不明な呟きではなく、ちゃんと喋るのが面白い。視界ジャックしたままついつい聞き入ってしまう。
・視界ジャックしたまま行動可能になった。便利。
BAD/REQUEST
【満足度】
とにかく難易度が低く、ストーリーシステムの変更により、ボリュームが圧倒的に少ない。トータル10時間で終わる。好きなエピソードを選んでプレイして、ロックを解いて、終了条件2をやって・・・そんな自由度がこれまではあったが、今作は完全なる一本道。人によってだと思うが、自分としてはサイレンらしくないな、という印象。ラスト後は物足りない感でいっぱいだった。やりこみ要素もひどく少ない。
また、初代サイレンの鬼難易度が自分としては好きだったが、2も易しかったし、今作はもっと易しい。正直、視界ジャックなんかしないでも強行突破でクリアできるエピソードも多いし、ちょっとがっかり。初代のように、何度も死にながら屍人の位置を把握したり、理不尽な謎解きに悪戦苦闘したり、そうやってちょっとずつ進めたかった。初代はクリアに丸一カ月かかったのに、今作は10時間て・・・。
【他】
・ストーリーが意味不明。途中で「やっぱり違う」みたいなことで最初に戻ったり、謎すぎる。結局最後にアーカイブでちょっと事実が判明したりするけど、それでも理解できない。毎回理解に苦しませてくれるが、今作は逸脱。初代のストーリーを、ぎゅっと無理矢理まとめた感じ。
・稀に操作性の悪さが見受けられる。パートナーを崖の上に引き上げる時とか、なかなか「引き上げる」のコマンドが出ずに、登ったり降りたりを繰り返したり。
・視界ジャックがボタン操作で簡単にできるようになったので、左スティックをぐるぐる回して自分で探す面白みが損なわれた。
COMMENT
自分としては楽しめた。ただ、それはあくまでもサイレンファンだから。サイレンファンであるから、今作の激甘難易度も少ないボリュームも意味不明なストーリーも我慢の範疇。サイレン独特の世界観と屍人たちに囲まれた雰囲気をPS3で味わえただけで、自分は満足。
だが、これがシリーズ初プレイの人とか、ノリで買ってみた人とかには絶対面白くないだろうなぁと思う。例えばバイオとかMGSのゾンビ版とか、いずれのノリも違うし、かといって零やサイレントヒルのようでもない。
何度倒しても復活する屍人を、時には隠れてやり過ごし、時には倒しまくって、そんで理解不能なストーリーを追って、あっという間にエンディングというシュールなゲームに興味がある方は是非。
ブラウン管21型TV使用。文字やマップの拡大システムという親切なものがあるお陰で、小さな文字に苦しめられることもなかった。
Amazonレビュー
レビュー日: 2008-09-20
NTは全世界のユーザーを視野に入れて創られています。キャストの殆どが外人の時点で如実に物語っております。
私もこのキャスティングには大いに不満を覚えました。しかし、裏を返せば国籍問わずSIREN特有の泥臭い和製の恐怖を全世界に伝染させる事が出来る。
世界中にSIRENに魅入られたファンが増える。これは喜ばしい事ではないでしょうか?。
え?…じゃあ何故、★三つなのかって?…。それは勿論、国内ユーザーも大切にしてね♪って事です。
以上、矛盾しまくりの超・私事的な見解でした。
GOOD!
映像、音楽、世界観の作り込みが気に入ったので評価は甘くなっていますが丁寧な作りで満足しました。
必要な部分や面白い部分だけ進行上のイベントで見せてテンポよく話が進み
アーカイブを集める事で深く理解できるようになっていく仕様もだらだらと
話を見せられる事なくとてもセンスがよく感じました。
悪夢そのものなおぞましい世界ですが2同様にアーカイブが凝っており
ハニュウダカブトやら恋の三角海域SOSなど面白いものがあったり
ハワードのホームページの存在を知ったり
村に着くまでを撮影したjpg画像やエンディング曲をディスクから本体にDL出来たり…
意欲的なアイデアがあって解説文も面白いので集めるのも楽しかったです。
次回予告や前回までの話の演出がいかにもって感じで素晴らしいです…。
MAPが斜めからも見れたり非常に見やすいです。
BAD/REQUEST
肝心の視界ジャックが微妙でした。
画面分割してジャックしながら動けるって
分かりやすくて便利そうだと思えたけど移動してる横で敵視点の
画面がグリグリ動かれると混乱しましたね。
というわけで敵の攻撃にも結構耐えられるんで
基本は強引に突っ込んでもクリア出来てしまうのですが
その反面攻撃する事が出来ない子供を動かしている時や制限時間内に敵を殲滅する等の
特殊なステージでは難易度が跳ね上がるように感じました。
ですので2のイージーとNTのイージーだとNTの方が難しく感じました。
シリーズで一番話が分かりやすくて楽しめましたが、
外人親子に焦点が当たりすぎているせいかハワードの扱いがちょっと寂しく感じました。
COMMENT
シリーズ初プレイでしたがあまりにも気に入ったので
前作の1,2を購入するきっかけになりました。
1はNTのオリジナルとしてもヤリ応えという意味でも最高です、
2の難易度バランスや雰囲気はシリーズ最高だと思いますがNTはNTでとても面白かったです。
ちょっといい感じのB級映画や深夜にやってるような
海外連続ドラマが好きな人ならこの作風は気に入ると思います。
本作は1を外国ドラマで焼直したらどうなるかという試みだと思いますので
和製ホラーはこうでなくてはいけない…等という固定観念に囚われる事自体が
根本的に的外れで、そんな詰まらない理由でこのノリや雰囲気を楽しめないのは勿体無い話ですね。