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【PS3】デフジャム・アイコン

発売元 エレクトロニック・アーツオフィシャルサイト
発売日 2007-06-21
価格 7329円(税込)
レーティング 【C】15才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ジャンル:格闘アクション

【廉価版】
■発売日:2008/09/18 ■価格:3,129円

対戦格闘の世界に、HIP HOPの要素を取り入れた新感覚アクションゲームだ。 BIG BOIをはじめ、15名以上もの「Def Jam」所属アーティストが出演。手軽な対戦モードはもちろん、オリジナルキャラを作成し、HIP HOP界の頂点「アイコン」を目指すストーリーモードを搭載。 また、オンラインで世界中のファイターと対戦できる。世界No.1を目指せ!(転用元:GDEXより)



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 4pt 3pt 2pt 2pt 2pt 2pt
総合点
50pt

GOOD!

●グラフィックは総じて良。ただし微細な処理落ち有(気になるほどではない)。また派手な演出を伴う必殺技は、上手く決まればなかなかの爽快感を得ることが出来る。更にダメージを負う毎に顔や服に汚れやアザなどが付与されて行く演出は格ゲーに於いては極めて優秀な演出である。

●前作と比較してストーリーモードが大幅に改善・進化している。ひたすら戦ってキャラをビルドアップしてファイトマネーを得るだけの前作と異なり、レーベル運営に伴うバトル・利益収入をポケットマネーとして金品を買い漁るといった自立感・自己選択感が向上した。

●待望のオンライン対応。エディットキャラをオンラインに投入可能にも関わらず、極めて酷いラグは感じない(相手の環境にもよるが、FTTH回線使用でコマンド入力が最大約0.5〜1秒未満、バトルスピードは約1/2倍速程度)。

【前作との相違・進化部分】
●エディット時の顔の作り込みが向上、同じ顔が並ぶことは無くなった。
●操作性の簡便化に伴い、接待ゲームとして一見ユーザー・ライトユーザーでも楽しめるようになった。
●バトル中のBGM選択が可能になり、更にこれをバトルシステムの一環としても扱っている。

◆特記事項
前作(Def Jam FIGHT for NY)同様、EAの持ち味であるキャラエディットの醍醐味を存分に楽しむことが出来る(エディットには不満もある為、5を付ける事は出来なかった)。

BAD/REQUEST

●やたらとスローなモーション。
●EAならではの、いつもの、例の、やたらと長い長い長いロード時間。
●前作と同様の、いつもの、例の、やたらと不親切な説明書(総ページ数20P程度のぺらっぺらな上、その大半がオンライン利用規約となっている)
●↑にも関わらず、本編中に詳しいチュートリアルが用意されている訳でもない。

【前作との相違・劣化部分】
●エディット素材(着こなし含む)の大幅な減少。
●声のエディット(選択)撤廃。
●能力パラメータの廃止。
●バトルスタイルの単純化。
●最大同時対戦人数の減少。
●ブレイジングムーブの撤廃。

◆特記事項
「英語版」とあるようにストーリーモードを含め全ての表記言語は英語。日本語字幕は一切無し(説明書とパッケージ表記は日本語)。

COMMENT

ヒップホップ文化とギャング文化は70〜80年代頃から同じ土壌で進化を遂げてきた。
クリップスを始めとするギャングチーム出身のラッパーが活躍し始めた80年代後期から90年代にかけては特にそれが表面化し、例のバッド・ボーイとデス・ロウの抗争に代表されるようにクスリと音楽と暴力を同一のイメージとして投げつける媒体として、ヒップホップは血気盛んな多くの若者の支持を得ることとなった。

・・と、まぁそんなことはどうでもいいとして、、、

さて、待望のDefJam続編である。
プラットフォームをPS3へ移し、更なる飛躍が期待されたが・・・申し訳無いが見事にスベって頂いたというのが正直なところである。


本作を始めとするEAタイトルの醍醐味といえば、豊富なエディットパーツとそれをムービーにまで反映させる技術力であろうと考える。そしてエディットの楽しみが、ユーザーを飽きさせない大きな要因となっているとも言えるだろう。従って自分がレビューを書く際には、EAのタイトル殆どに対して(特にGFやシステムに該当する項に対して)高評価・高得点を与えている。
しかし本タイトルには“前作”が存在している。前作が存在する以上、それを無視しての評価は出来ないというのが心情というもので、前作から劣化した部分が多ければ多いほどユーザーの評価は厳しくなる。
そういった意味から、今作のエディットには強い不満が残った。

まず見た目であるが、スキンカラーの違い=年齢の相違とは如何なものか。ひょっとすると肌のシミやシワが黒くなるに連れ目立たなくなって行ってるだけなのかも知れない。が、これでは白人の青年が作れない(今回も異例のエミネム参戦は諦めろと?)ということであり、それはユーザーの自由な発想を奪ってしまうことになる。
更に、シャツのベルト出し・デニムの片足上げ・キャップの深目かぶり(いずれも前作でのお気に入り)といった着こなし部分がほぼ撤廃されてしまった点は非常に残念である。
加えてアクセサリの併用制限(一部の指輪や、時計とバンクルが併用不可)や、種類が減り少し控えめになったタトゥーなども減点の対象である。

だが、シャツとジャケットの重ね着が可能になったことや、一部とはいえお気に入りの指輪の重ね付けが可能といった部分など、確実に進化している部分が無い訳ではない(グリルにはびっくりだったw)。
加えてグラフィックの飛躍的向上に伴い、布の質感や貴金属の光沢などがかなりリアルになった点も考慮したい。自分の分身として、現実では(お金とかの関係で)躊躇してしまうコーディネートをゲームを通してブリンブリンに仕立て上げる楽しみは確実に向上している。

またバトルにも斬新なシステムが投入された。
前作では『ブレイジングムーブ』という超必殺技を駆使してのバトルであったが、今作では曲をスクラッチすることで発生する『必殺ハザード』なるオブジェクトの爆破が採用されている(コレがまたよく飛ぶw)。
更にバトル中の挑発も(ランダム発生とはいえ)バリエーション豊かになり、これと上記スクラッチを併用すると相手をおちょくりながらバトルを進めることができ、これは特に対人戦で小気味良いエッセンスとして活用できる。

しかしそれも、やたらもっさりしたモーションのせいでイマイチ楽しめないのが非常に残念なところである。
壁コンボの撤廃やバトルスタイルの減少もそれに拍車をかけている要因であろう。
今作で、いわゆる「俺ツエー」を味わうには操作への慣れに加え、この独特のモーションへの慣れも要求されることになり、なかなかやはり万人向けとは行かないようである。


当初は「前作の劣化コピーか?」とも感じたが、新システムの導入やストーリーモードの充実化など、前作を意識しない「新たな試み」を強く感じた。
今作では上記の理由でスベった感の否めない出来ではあるが、プラットフォームを移しての一作目(でしたよね?バスケが先?)ということもあり、まだまだ今後が楽しみなタイトルであることは間違い無い。何より、ここまでエディットにこだわった格ゲータイトルは他に類を見ないのだ。

自分はEAには特に期待を寄せているユーザーの一人である。
その為、期待を込める意味でも今回は辛口で評価したが、依然として続編を強く望むタイトルであることに変わりは無い。

(尚、曲については本作の特性上、好みが大きく左右する分野でもある為、あえて評価の対象とはしなかった)


●総評……課題の残る「努力作」

 
プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
黒猫さん(Webサイト)  [2008-05-25 掲載]

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総合ポイント
55
(難易度)
2.25
レビュー数
4
スコアチャート デフジャム・アイコンレビューチャート

デフジャム・アイコン 購入する
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【60点以上】
50%
【標準偏差】
21.34