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| 乙女の事情 |
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発売元 | 中央値 「得点算出方法」 |
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| ・Nine's fox ・公式サイト | 38点
【標準偏差】
：3.75 （難易度 ：2.50点） | |||
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| † 項目別評価点 † | ||||||
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| オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | ストーリー |
| 1.50点 | 3.00点 | 3.00点 | 2.50点 | 1.50点 | 1.50点 | 1.00点 |
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| 良 い 所 |
冒頭で悪友に焚きつけられ、夏休み前に恋人を作ろうと一念発起する主人公。幼馴染に金髪ハーフの転校生、生徒会長の先輩や部活動に打ち込む後輩といったステレオタイプのヒロインたち。オリジナリティーはまったくないですが、いい意味で昔ながらのギャルゲーって感じがします。これで内容が伴っていれば高評価だったのですが・・・ キャラデザはやや同人くささがあるものの、イベントＣＧや立ち絵はなかなか豊富だったのがで良かったです。 ヒロインの声優は、まあまあ有名な人もが起用されています。ＢＧＭもまあまあです。 | ||||||||||||||||||||
| 悪 い 所 |
立ち絵のあるサブキャラは数人しかおらず、それも大して重要でないキャラばかりです。男友達はともかく、主人公の姉の存在意義は何なのでしょうか。 学校の背景グラフィックには生徒がまったく描かれておらず、セリフはたくさんあっても先生すらボイスがないので、学校の雰囲気がまったくありません。このことは学園モノのＡＶＧとしては致命的だと思います。全体的にも背景グラフィックには手抜きが見られ、使い回しも多かったです。特に、体操の大会や演劇の発表会が同じ体育館で行われているのもどうかと思います。 この作品は各ヒロインルートが２つあることがウリになっているようですが、２つに分けるほどシナリオに質と量が伴っていません。ヒロインと一緒に下校したり出かけたりというイベントが起こり、これから楽しいシーンが始まるのかと思いきや、出来事の大半が省略され、すぐに自室で寝るシーンになってしまいます。あっという間に一日が終わる日も多く、それでいて寝る前は「疲れたな」とばかり言う主人公。本当に疲れるのは、こんな退屈なテキストを読まされるプレイヤー以外にほかなりません。後半のストーリー展開も、都合よくヒロインの過去の身の上話が披露されたり、あからさまな悪役が出てきたりと、非常に安っぽいものが多いです。 特に、テーマであるヒロインの秘密に関する問題が、いとも簡単に強引に片付けられてしまうのには閉口しました（生徒会長のフッ○サル）。どのルートもあっさり終わる上にエピローグもなく、満足度とストーリーの評点はせいぜい１点がいいところです。 何も起こらない日が多く、放課後の選択肢も「帰宅」の一つしかないことも多いのですが、それでもわざわざ○ボタンを押して選ばなければならないのが困りものです。一つしかないなら選択肢にするなよと声を大にして言いたいです。この度にテキストスキップが止まってしまい、非常に不快でした。 とにかく不自然極まりない部分が多いのでいくつか挙げます。 ・おやすみなさーいと言って寝たのに、翌朝のテキストでは勉強とかゲームをしていてそのまま寝てしまっていたと説明されることが何度かあった。 ・試験勉強で徹夜したのに、翌日ゲームしたりデートしたり・・・ ・海水浴研修の書類の件や、あるヒロインとの昼食時の約束など、序盤の重要なフラグや伏線が、ゲームの進め方によっては完全にスルーされている。 ・携帯電話を持っているのに、相手の家に電話したりかかってきたりする。 ・放課後の移動場所の選択肢にかかわらず、まったく別の場所でのシーンになることがある。特に、「通学路」を選んだのになぜか秋葉原に行っているのには驚いた。というか、秋葉原がこんな背景グラフィックでは、怒りを覚える人がいるのではないだろうか。 | ||||||||||||||||||||
| 感 想 な ど |
かなり好意的にですが、初心者にオススメですと評しておきましょう。 悪い意味でも昔ながらのギャルゲーって感じがします。正直なところ、ＰＳ時代レベルののギャルゲーとも思えます。 姉妹ブランドとはいえ、この時代に第１弾でコンシューマオリジナルにチャレンジしたのには評価できますが、このような出来ではメディアミックスはもちろんダメですし、１８禁にして逆移植することさえ絵柄的に微妙で難しいと思います。ブランドの第１弾としては、反省と在庫ばかりが残った作品になったのではないでしょうか。 | ||||||||||||||||||||
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| 良 い 所 |
・システム…スキップ限定で言えば早くて使いやすかったと思う。シナリオそのものが短めなので再プレイもさほど苦にはならないだろう。 | ||||||||||||||||||||
| 悪 い 所 |
・シナリオ…通常ルートとヒロインの秘密が分かるルートの２シナリオに分岐するのだが、本来１つのルートにまとめた方が事足りるような話を２ルートに分けたものだから散漫な印象を受けた。 通常ルートではヒロインの秘密はほのめかされるだけでそのままスルーされ、秘密ルートでは恋愛面がおろそかになっているという欠点を抱えた時点でシナリオの売りが売りでなくなっている感を受けた。 またシナリオテキストも、場面場面における不整合性（例えば試験勉強について慌てていたのにその次のシーンで呑気にゲームをプレイしていたり）が目に付いた。 ４人シナリオライターがいたが、その間での意思疎通すらなかったのではないか？と邪推してしまう。 システム…スキップ以外は姉妹ブランド（プリンセスソフト）とさほど変わらぬシステムの悪さだった。 ヒント機能があっても判り難く当てにならず（どちらのルートに進んでいるのかわかりにくいし、好感度が上がったのか下がったのかもわからない）、セーブデータも物語内の期日の表示などがないため再プレイに不便だった。 | ||||||||||||||||||||
| 感 想 な ど |
この作品を見ていると、「不完全な２本のシナリオは完全な１本のシナリオに遠く及ばない」という事を思い知らされたような気がする。 現在恋愛ＡＶＧはシナリオの内容的にテンプレート化が進んでおり、よほどの差別化を図らねば注目すらされない（エロゲー業界がまさにそう。その移植に大半を占められているコンシューマギャルゲーがテンプレート化するのも自明の理か）状況であるが、どんな新しめな試みも力量が伴わなければ結局中途半端に終わる、という事を示しただけであった。 | ||||||||||||||||||||
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