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【PS3】カースド クルセイド レビュー

発売元 ユービーアイ ソフトオフィシャルサイト
発売日 2012-02-09
価格 7329円(税込)
レーティング 【D】17才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:アクションアドベンチャー
■ プレイ人数:1〜2人(オンライン:2人)

総合ポイント
39
(難易度)
1.00
レビュー数
1
スコアチャート カースド クルセイドレビューチャート

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487人の方が下記のレビューはオススメと投票しています。
オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 2pt 3pt 1pt 1pt 3pt 1pt
総合点
39pt

GOOD!

ローカライズされる前、海外では酷評を受けたのが本作品です。
違った面で注目度の高かった本作。
トロフィーコンプリート直前でのレビューとなります。

【テーマ】

まず題材が第4回十字軍という十字軍の中でも大きな事件であるザラ占領戦とコンスタンティノープル攻略戦が、ストーリーの多くを占めています。
世界史や宗教戦争で大きな意味合いを持つ十字軍をテーマにしたゲームは少なく、そう言ったことに興味のある方はそのテーマに惹かれる方も多いと思われます。
ほぼ史実通りにストーリーが展開され、フィクションの登場人物もいますが実在した歴史上の人物も多く登場します。


【戦 闘】

何と言ってもその重厚感がリアリティーを追求したものになっており、モッサリ感は否めませんがリアル嗜好の方にとってはその重厚感は印象に残ると思います。
また、武器は甲冑を攻撃したり防御を続けていたり、人を切りつけ過ぎると耐久が減っていきますから、現地調達をする必要があります。倒した敵の武器を奪うもよし、オブジェのように飾られた武器を取るもよし、攻撃力やリーチは激減しますが武器を折れたまま使い続けることも可能です。

武器は、剣、斧、メイス、槍、弓、ボウガンがあり、それに二刀流や両手持ちあるいは片手持ち、盾との併用などあり何百種類もモーションが存在します。
頭部、胴部、下半身と3つに分けられた防具の耐久があり、甲冑を着ている相手であれば特定の部位を壊し、その部位に対応したモーションを繰り出すことでフィニッシュに持ち込むこともできます。

また”呪い”という概念が存在し、その呪われた力の代償として死神らしきものに常に命を狙われており、使いすぎると体力を削り始め、うっかり瀕死になることもあります。
呪い状態でしか見えない敵やオブジェも存在し、行き詰ったときの攻略や攻略後のポイントに加算される要素になりますから使い所を見極めるのも重要になります。


【グラフィック】

決してクオリティーが高いわけではないのですが、中世ヨーロッパの街並みや城、武器や装飾品や調度品などがその時代を思わせる趣あるものになっています。
呪い状態で炎上した背景になる演出もなかなか凝っていて、デザイン等に評価ができる作品でした。
※綺麗さ、鮮明さで言えばかなり見劣りはしますのでポイントとしては評価低めにせざるを得ませんでした。

【その他】

○ ステージ選択後、ステージ終了後に10数秒のローディングが入るのみです。が、何度も挑戦する必要性がでてきますからポイントとしては相殺します。

○ 音楽はこれと言って取り揚げる程良いものではありませんが、讃美歌等、中世ヨーロッパの世界観にあった演出と曲調に仕上がっています。

○ 主要人物は、人気の声優さんでキャリアもしっかり詰まれている方なので、ムービーシーンが多く声優ファンの方はそれだけでも楽しめると思います。

○ 比較的トロフィーは獲得しやすい設定になっています。

BAD/REQUEST

【ストーリーと主人公】


まず、この作品のストーリーを論ずるに、宗教概念や歴史解釈などが必然的に必要であることを述べさせて頂きます。
ここで触れさせて頂くのは、第3回及び第4回十字軍、及び大まかな歴史的背景と史実のみです。一部割愛している部分がありますので、詳細、その他十字軍遠征については参考文献等をお読みください。


ザラ占領戦、コンスタンティノープル攻略戦は、第4回十字軍の肝とも言える戦争です。
多額の遠征費を補え切れなくなり、ヴェネツィアから資金を借り入れた十字軍は、その返済期限を延ばす為に同じキリスト教国の都市ザラを攻略、この事件により教皇にヴェネツィアともども破門されるに至ります。
更に、負債の返済に充てるための資金調達に帝位復権に加担、ところがこれが支払われないとなるとコンスタンティノープルを占領後、ラテン帝国を建国。占領や資金調達にあたり、虐殺や略奪など蛮行の限りが尽くされ歴史的に大きな事件なわけですが、主人公にはそのあたりの葛藤がありません。
主人公の十字軍参加の目的が、「叔父に母を殺され領地を奪われた。正当な相続権のある父親は第3回十字軍でエルサレムに行ったきり戻ってこない。父親を捜しに行こう」という何ともお粗末な理由。
そもそも第4回十字軍の当初の目的は、イスラム勢力の本拠地エジプト攻略だったはずで、エルサレムの奪還は行われる予定ではなかったんですが…。(ラテン帝国建国後に教皇から聖地奪還を打診されていますが、本来はエジプト攻略であり実際にエルサレムに進軍されず、そのことを理由に第5回十字軍の遠征が行われています。)
さらに、第3回十字軍では休戦協定の結果、聖地エルサレムを訪れるキリスト教徒の安全は名目上確保されており、単なる聖地巡礼を装って父親探した方が命の危険も少ないだろうと思ってしまいます。
故に、父親が十字軍だったからといって、十字軍に入らなければいけない理由が薄すぎます。(ストーリーの中盤から後半にかけて十字軍である必要性が突然出てきますが、十字軍参加前はその事実を知りようもなく後付けに過ぎない印象です。ネタバレを含むので詳細は避けます。)


このように十字軍は政治的野心の方便として、聖地エルサレムの奪還と拡大するイスラム勢力によるキリスト教徒弾圧からの解放があったわけですが、主人公にはそのマキャベリズムの原則すら曖昧。
呪いを解きたい・領地を取り返すために父親を探す為だけに、十字軍の一員として都市を占領していきます。
これがダークヒーローであれば何も問題ありませんが、「貴様は皇帝には相応しくない」だの「高貴な目的の為」だの掲げだして、ある物を手にした途端、突然正義感に目覚める辺りが違和感を通り越して、嫌悪感を禁じ得ません。
むしろ、主人公の従者であり友人であり共に旅をするエステバンの方が、”名誉より金””無法者だが義には厚い”と一貫しているので、当時の経済的背景などを考えると、是非はともかくとても自然です。
つまり歴史的な評価として悪名高い第4回十字軍に、この主人公は全くそぐいません。


主人公を高潔な騎士として描きたいのであれば、リチャード1世らが参戦し、イスラムの英雄サラディンとの壮絶な戦争、まだ宗教的意味合いの強かった第3回十字軍の方が良かったのではないかと思いました。
また呪いや死神等ファンタジー色をより強く描きたいのであれば、完全なフィクションとして歴史のサイドストーリー的に描いた方が自然でした。
史実をもとに一兵士の歩みをゲームにするのであれば、選択肢を広げる、自由度を上げる、呪いという概念を捨てるといったシステム変更が必要だったかと思います。

「主人公の十字軍参加という思い出を、第3者的な視点で追体験させる紙芝居、そこにちょっとだけアクション戦闘を入れました。」
という、何とも中途半端な作品になってしまっています。だからこそアクションアドベンチャーというジャンルになっているのも解りますが。

更にEDが唐突過ぎて、続編を期待させる演出が稚拙すぎます。

ゲームシステムを鑑みるとストーリーや感情移入も大きなゲーム性と言えるこの作品は、そういったところに力を入れるべきであったと思います。海外では、具体的な理由が明示されておらず評価のみの記述だけである為、情報の受け取り手は想像するしかありません。

十字軍の蛮行、特にキリスト教による異教への弾圧をベースにしていて、キリスト教圏では酷評されるといった解釈をされている方もいらっしゃるかもしれませんが、そうではなく、綿密に計算されたシナリオではないにも拘らず行動を制限されるといったところが低評価の一因だと感じます。
業態は違いますが、かの有名なダヴィンチコードは同じような切り口でも十分な興行収入を上げていますから、そういった穿った角度での評価ではないと断言できます。


【システム】


○ 自由度の少なさ

アドベンチャーとされる通り、完全にストーリーの中に組み込まれた戦闘になっており、選択肢は一切ありません。
またサブクエストの様なものも存在しません。ただひたすらストーリーを追っていく。これのみです。
唯一の自由度と言えるのは、過去のステージを何度もできるというだけです。
マルチEDも恐らく存在しません。
(※トロフィー情報から、現在プラチナトロフィーまで特定コンボ数達成のトロフィーのみとなっております。現状で隠しステージや隠しEDなどの存在は確認できておりません。専用攻略サイトが一切存在せず、単発でもそういった情報が明らかにされていることを確認できない為、”恐らくない”と記述させて頂いております。事実誤認との情報があった際には、こちらの件については本人確認無く削除して頂いて構いません。)

シームレスではありますが、ステージの中でもいくつかシーンが分かれており、(便宜上”フェイズ”とします。)そのフェイズを通り越してしまうと、その前のフェイズの場所に戻れないことがしばしばあります。
例えば、「第1フェイズでは籠城戦をしていて、城が陥落した為、第2フェイズで外に逃げました」というならば戻れない理由もわかりますが、「第1フェイズで城の門を破り、第2フェイズで城の中へと進軍」のような形でも戻れません。
明らかに道はあるのに見えない壁で向こう側へ行けないという、自由度のないゲームの中で更に自由度を無くしてしまってるシステム。


○ ステージ構成とキャラの成長ポイント

主人公の能力やスキル(各武器によるアクション)は、ステージ攻略の基本ポイントと、”ステージ内にある宝箱の収集””十字架の浄化””亡霊の浄化”これら3種の達成によって各々ポイントを取得し、ポイントを配分するというシステムになっています。
一度達成してしまった要素は何度やってもポイントはもらえません。(ゲームクリア後に解放される難易度”ナイトメア”は別扱い)
ところが、前述したフェイズ間の戻りが不可能なステージが多い為、宝箱の探索など一つ逃したら達成できず、またやり直しという仕様になっています。
ステージが長いところでは、散々やらされた後、何のポイントも取得できず終了という完全な時間の無駄作業になり得ます。
攻略サイトが存在せず、自分でとにかく探し回らなければならないため、不毛過ぎて絶句しました。

○ 戦闘と武器防具耐久

この基本システムはとてもリアリティーがあり、重厚感や戦闘の駆け引きという意味合いでは素晴らしいものと思います。
が、結局のところ相手の攻撃をいなして反撃し、甲冑のないところでフィニッシュに至るだけというカウンター戦法しか使えなくなってしまいます。
それが、どの武器を使おうが確実にダメージを与えられ且つ武器の耐久を保つ最適な戦法である為、あまり武器の種類に拘る必要もなくなってしまいました。
甲冑相手にはメイスや斧の方が効果的ではあるようになっていますが、さほど剣や槍との違いが生かされていないのが残念です。
また、自分の装備している防具が破壊されない限り攻撃による体力減少は一切ありませんから、難易度を上げても命の駆け引きのリアリティー差には欠けています。

無防備な背面からの攻撃をわざわざ鎧に当てたりしないでしょう?
またフィニッシュアクション中は無敵モーションとなるため、囲まれようがフィニッシュまで持っていけば各個撃破できてしまいます。
そのあたりのリアリティーのなさが不十分。

また売り文句にしている武器の数も、想像以上に武器の耐久の減るのが早い上に、攻撃力などの数値が表示されませんから、種類など区別する必要性がありません。
同様に、モーションは多数ありますが余りに多すぎて覚えられない。しかしながら、”避けて△と□連打”してれば最高難易度”ナイトメア”でも容易にクリアできるので覚える必要性がないという本末転倒の結論に至ってしまいます。


【その他】

○ 城壁の上や遠くの位置にいる敵MOBがわかりにくいステージがいくつかあります。下手をすると、開始数分でどうしていいかわからなく詰む人もいるのではないかと思ってしまう場面がありました。

○ 主要人物の吹き替え声優の方の演技が素晴らしいため、その他雑魚やMOBの声優さんの演技力の低さに驚かされます。

○ QTE的な瞬間がしばしばありますが、蛇足以外の何物でもありません。

COMMENT

【総 評】

十字軍をテーマにしていて海外で散々な評価を受けていたので前々から興味がありました。
それも相当ク○ゲー扱いされていたので、いったいどんなものかと怖いもの見たさで購入してみましたが、なんというか笑い話にもならない凡ゲーってところです。

BADでも申し上げましたが、呪いという概念なく、これが一兵士としての戦争参加ができて勢力別に所属できるような形であれば
○ 異教徒弾圧に蛮行を繰り返す十字軍 
○ とにかくキリスト教徒の民衆を守る騎士
○ 十字軍の進軍を止めるイスラム勢力兵士
○ その他勢力に加担する傭兵
等といったように多角的に十字軍のテーマを楽しめたのかもしれません。

流通量が少ないせいか、現在中古でも3,000円〜4,000円と決して安いものではありません。ご購入の際は今一度各所レビューをご確認し吟味なさってください。
”速攻でプレイして売り飛ばす”という形もできますが。

必ずしもオープンワールドで自由度の高いゲームが最良であるとは思いませんが、ここまで自由度を絞り上げる必要性も無いだろうと感じる作品でした。
また攻略wikiやユーザー間の情報交換のありがたみを実感できる作品ともなりました。

繰り返す様で申し訳ありませんが、自由度が極端に少ないゲームです。それを踏まえた上で

○ 主人公デンズと従者エステバンの十字軍の過程を追っていきたいという方
○ とにかく主役二人の声優さんが好きな方

このような方にだけお勧めです。

プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
めろりんQさん  [2012-07-03 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ

Amazonレビュー

レビュー者: 充‐ミツル‐
レビュー日: 2017-06-18
仏教徒の私からしても紛れもなくクソゲー。
ボタンを連打してモッサリした戦闘を延々と見るだけ
まるで子供のごっこ遊びに付き合わされてるような感覚。

PS3で色々なゲームをやったけどワースト1です
今買うかどうか悩んでるなら、マジでやめた方がいい。

【PS3】カースド クルセイド
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