【PS3】Dragon Age: Origins(ドラゴンエイジ:オリジンズ) レビュー
発売元 | スパイク (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2011-01-27 |
価格 | 8190円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) / 改訂版の設置基準について |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:RPG ■ プレイ人数:1人 【廉価版】 ■ 発売日:2011/12/01 ■ 価格:3,990円 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 3pt | 2pt | 4pt | 4pt | 2pt | 3pt |
63pt
GOOD!
・プレイヤーの意志や価値観がそこに生きているかのような見せ方が上手い。
・世界観に浸るためのゲーム内読み物は膨大にあるが、読む読まないは自由。初見のイベントでも「字幕は読めたから台詞はスキップ」ができる。
・死に覚えゲームともいえるかもしれない。何故全滅したのか?ではどうすれば良いか?このスキルは?この組み合わせは?この作戦は?と自分の工夫を試せる楽しさがある。ザコ敵数は有限なので育成が中途半端になってしまったとしても、いつでも難易度変更できるので詰むことも無いはず。
・数十種類のクエストが同時進行していくが、自分が済ませたこと、これから済ませないといけないことをいつでも再確認できる。マップには自動で目的地マーカーも表示されるので迷うことも少ない。
BAD/REQUEST
・戦闘の細かい作りこみが甘いか。ガイコツに目潰しが効いたり、精霊に物理攻撃が問題無く通ってしまう。仲間のAIを設定し、行動の優先順位を付けたりできるが、意図した通りに行動させづらい条件が多く、お決まりの作戦になりがち
・処理落ちが気になる。酷い時の1秒間隔音飛びはもはやノイズの域。一秒の判断が生死を分けたりするのに、敵味方が一斉にスキルを使うと一瞬処理が止まる。アイテムを装備させたりするステータス画面の処理が重い
・少しでも戦闘があるとキャラクターが敵の返り血を浴びる仕様で、酒場で喧嘩しただけなのにパーティー血まみれ状態で日常会話している様は狂気すら感じる。
・頻繁なロード。しかし一つ一つのロードはそれほど長くないので耐えられないレベルでは無い。
COMMENT
Lv上げして武具集めて余裕を持ってエリアボスに挑むRPGでは無い。HPやMPも戦闘が終わると全回復すると言ってもいいし、死亡キャラクターも多少のペナルティはあるものの即復活するので、雑魚グループでも猛ラッシュをかけてくる。こちらのLvに合わせて敵のLvも上下し、最初から最後まで戦闘は全力戦
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 3pt | 3pt |
74pt
GOOD!
王道中の王道。
ストーリーは何の変哲も無い中世ヨーロッパの世界観を舞台にした世界を救うヒーローの話。
ただし、虐げる者・虐げられる者、政治的駆け引きとどす黒い権力欲、金と女と名誉と地位などなど。おおよそ人間社会で当たり前に行われている『黒』の部分を大いに取り込んだことによりよりなかなかスパイスの効いた物語となった。
選択肢により必ずしもきれいごとで終わらない。
救える者もいればその裏で死んでいく者もいる。物事の表裏をきちんと描いているのはさすが。
主人公の選択肢などはその典型で、弱者を犠牲にしても自分の利益を得るというのも当たり前のようにある。当然仲間からは嫌われると思いきや支持してくれるメンバーもいる。一つの目的があるとはいえ多種多様な人間(以外も)それも自己主張がが激しい連中ばかり集まっているのだから当然といえば当然。
このような多様性と自由度は日本のRPGには真似できないだろう。
BAD/REQUEST
ゴア表現が苦手な人にはお勧めしない。
とにかくデフォルトではすさまじい。殺し合いをしているのだから当然ああなるのだろうが敵味方ブラッドバス状態なのでいい加減気持ちが悪くなる。
『魔物の血に染まったマント』やら『敵味方の血に染まる狂戦士』はこうしてできるのが表現されているといえばそうなのだが・・・。
メニューも表示も考えられているようで使いにくい。目的の魔法・アイテムに進むのに2〜3階層くらいは進まねばならず、さらに方向キーを操作しつつのダブルアクション。わずらわしい。
欧米のRPGにありがちなのではあるがコーデックスにクエストや世界設定等をまとめてしまいなにかイベントが起こっても目的や場所が判然としない。いちいち確認しつつ事を進めなくてはならないためこれも手間。かといって知識を補わないと味気ないし。
COMMENT
血みどろ・・・。
レリアナが仲間になった時にゴア表現は控えるよう設定しました。
「あなた達に付いていきたいの」と血しぶきを浴びた女性に口説かれてもドン引きです。
最初のロマンス。微妙なイケメン魔導師に仕上げてしまった我がアバターが見せてくれたナニ最中の『ドヤ顔』ドン引きです。いや、もうちょっとポーカーフェイスにしてくれないとアレじゃないっすかね。まさか俺もそんな顔をしているのかぁ?
欲を言えば日本語ボイスを当てて欲しかった。移動中突然仲間たちが後ろで話し始めると冒頭の読み逃してしまうことがあるので。内容も面白い。使命や今後のお堅い話から、付き合っている女のうわさ、果てはおっ○いのことまで!そういや友達どうしで歩いているとくだらない話ばっかりだったけか(笑)
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 3pt | 4pt | 3pt | 2pt | 3pt |
63pt
GOOD!
■グラフィックス
○普通に綺麗ですし、キャラクリでは比較的短時間で美男・美女を作成する事も可能です。
■満足感・熱中度
○テキスト量が膨大で設定が練り込まれているため、歴史の厚みを感じられる世界になっています。
選択肢も、ごく単純なものから「本当にこれで良かったのか?」と考えさせられるものまで数多く用意されています。
○6種類の生まれによって異なる冒頭ストーリーが展開されます。
別の生まれで始めると「お前はあの時の!」と話が繋がったする事があり、面白かったです。
○移動中に仲間同士で会話をする事がありますが、殺伐とした皮肉の応酬から恋の相談までバリエーションに富んでおり、笑えます。
難点はバックログに残らないため、彼らが喋りだすたびに慌てて振り返って字幕を読まなければならなかった事。
○上手く味方を避けて範囲魔法で敵を一掃したり、「これは難易度を下げないとダメかな」と思った強敵をメンバー全員で一丸となって倒せた時などは、それなりの達成感が味わえます。
○6つのDLCが同梱。
■快適さ
○□ボタンでムービーやテキストがスキップ可能。
○パーティキャンプに居る仲間も、主人公と同程度のXPが得られます。
■難易度
○難易度はカジュアル、ノーマル、ハード、ナイトメアの4種類で、オプションでいつでも変更可能です。
カジュアルでもシステムに慣れない間は難しく感じますが、慣れればサクサク進めます。
○攻略情報は見なくてもクリア可能でしたが、ストレス無くプレイするためにバックパックの購入場所と倉庫の入手方法は調べておいた方が良いかと思います。
BAD/REQUEST
■音楽
●EDの歌は、雰囲気がゲーム内容と合っていないような気がします。
■熱中度
●仲間キャラを操作する事も出来ますが、戦闘中に取るべき行動は役割(盾役・攻撃役など)ごとに大体決まっています。ポイントの振り直しが出来ないため、使用アビリティをガラリと変える事も出来ません。
なので終盤になると、同じ事を繰り返すだけの戦闘だと感じてしまう時もありました。
■快適さ
●所持可能なアイテム数が少ない&アイテムボックスの入手がDLCクリア後。
罠や薬草を製造するために生産アイテムは売りたくないと思っても、いつかエンチャント出来る(ルーンを埋め込んで性能を向上させる)武器を入手した時のためにルーンは売りたくないと思っても、シリーズで揃えるために防具は売りたくないと思っても、所持数の関係で売らざるを得なくなります。
バックパックを購入すれば容量を増やせますが、初見ではいつ・どこで購入できるのか不明ですし、充分な数を購入出来ていないと“回復薬以外のアイテムを全て売り払ってダンジョンに入ったにも関わらず途中で所持数がオーバー”なんて事になりかねません。
2周目以降は大丈夫でしたが、「DLCは本編クリア後に」と思ってプレイした1周目はかなりのストレスを感じました。
●ロードが長い&頻発。
長い時だと20秒近くかかるうえ、建物に出入りする度にロードが入ります。
●処理落ち&バグ&フリーズ。
魔法を使用すると画面がカクカクしたり、会話中にボイスが出なくなったり(大抵は字幕が変わるとボイスも復活しましたが)、フリーズしたり。
フリーズの回数は洋ゲーにしては少ない(私の場合、160時間で4回)ものの、PSボタンが効かず本体の電源を切るしかなかったので冷や冷やしました。
以下は細かい点
・たまに翻訳が硬すぎて意味不明だったり、思っていたのとニュアンスが違ったりする事があります。
・レスポンスはイマイチで、使用頻度の高いメニュー画面の切り替えがワンテンポ遅い。
・作戦のプリセット画面でアビリティの説明が見れません。
・イベントでアイテムを貰った時やスリを働いた時に「アイテム獲得」としか表示されません。
COMMENT
1周目カジュアルで60時間、2周目以降は攻略情報を見ながらいろんな難易度でプレイして、トロフィーコンプまでは約160時間でした。
マイナス部分を完全に補えるほどではないものの、世界観・ストーリーは良いです。指輪物語のような世界で、仲間や援軍を求めて旅をするのが楽しかったです。
膨大な量のテキストをローカライズして下さったスパイクに感謝したいと思います。
Amazonレビュー
レビュー日: 2011-02-20
<良いところ>
・濃いキャラクターたち
→敵、味方ともにクセのある人物ばかりで面白い(笑)
・周回プレイしたくなる大小の分岐、選択肢
→対立した勢力のどちらに味方するか、といったよくある分岐から、普通の会話の選択肢まで、違う展開が気になってくるストーリー。
<悪いところ>
・ロードが気になってくる
→長くやっていくほど、ちょっと建物入るだけでロードする必要があることに不満がでてくる。
・メニュー画面の操作性がいまいち
→使う機会が多いだけに、もうちょっと素早く動いて欲しかった。
悪い点もありますが、とにかく会話を追っていくのが面白いです!
久々に周回プレイをしたいと思えるゲームを見つけました。もう一周は最低でもすると思いますね。
GOOD!
▼オリジナリティー
舞台背景は王道の中世ファンタジー。
だが、そこにこれまで世に出たRPGの長所・またオリジナル要素を巧くミックスし、
「この作品でしか味わえない感覚」を、強いオリジナリティと共に実現することに
成功している。
最大の長所としては会話演出に優れている点。
たとえどんなチョイ役・敵役でも会話があればズームアップが入り、
キャラクターが表情豊かに会話をし、主人公には豊富な会話選択肢が
用意されている。
また、各キャラクターの顔のデザインが凄い。
例えば一口に「悪人」と言っても、どこか知性を感じさせる顔、生粋のワル、
いかにも狡猾そうな顔など、キャラクターのこれまでの人生を感じさせるような
バリエーション豊富なデザインとなっているため、物語への没入度は非常に高い。
RPGの要となる戦闘は、分かり易く言えば
「ガンビット(FF12)+ハクスラ系RPGの冷却・リチャージの概念」のミックス。
味方への指令の設定(作戦)と、スタミナ・マナが有る限り使用可能なスキルの
組み合わせで戦うタイプ。
また、上記以外の要素としては地面に罠を仕掛けたり、毒(爆弾)を調合して
敵に投げつけたりすることも可能。
難易度ノーマルでも1週目はなかなか歯応えがある。
世界観・物語の完成度も高い。
「ダークスポーン」というエイリアン的な存在との戦いがメインとして
描かれているが、本作品の舞台での様々な造語・宗教などの説明は
コーデックスとして世界中に散らばっており、収集すればいつでも読める。
▼グラフィックス
美麗。
魔法エフェクトは派手に、武器スキルは地味だが確実に表現することが
徹底されている。
各種ムービーは気合が入っており、一見の価値がある。
▼サウンド
控えめながら、特に違和感なし。
▼熱中度
高い。
和製RPGでは表現し切れない様々な要素がふんだんに盛り込まれているため
ハリウッド映画を自分で展開させるような熱中度。
どの仲間キャラをメインで使うか、どういう役割を振るか、という
指揮官としての主人公、また要所要所での「会話(選択肢)」がキーとなって物語が
展開していくため、まさに『ロールプレイ』を実感できる作り。
▼満足感
100%。買って良かったと思える出来。
「こんなRPGを待っていた」という人は多いのではないだろうか。
主人公の出自(オリジン)だけでも6種類あるので、複数周楽しめる。
私は3週以上プレイしている。
▼快適さ
特に気になる点は無いほど、コントローラに適したUIだと感じた。
○×△□×2(通常+R2押下時)の8つのボタンにスキルを割り振るので
「どれを使うか」という選択に悩むのも楽しい。
BAD/REQUEST
▼敵のターゲット
範囲系魔法を除き、操作キャラは一番近い敵をターゲットするシステムだが
ごく稀に「こいつじゃないのに」という敵をターゲットしてしまうことも。
▼難易度
初見でノーマルだとややキツいかな。
また、大きな括りのクエストが4つあり、その順番を間違えると大変かもしれない。
COMMENT
やはり「FF12」はイノベーションだったのだ。
そして「デモンズソウル」以降、日本はゲーム業界において
新たな革新を産み出せていない。そんなことを感じた。
本作品こそSランクに相応しい傑作である。
32型・HDMI