【PS4】メタルギア ソリッド V ファントムペイン レビュー
発売元 | コナミデジタルエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2015-09-02 |
価格 | 9072円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 暴力 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:タクティカル エスピオナージ オペレーション ■ プレイ人数:1人(オンライン:最大16人) |
- 総合ポイント
- 63
- (難易度)
- 2.82
- レビュー数
- 33
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 4pt | 3pt | 2pt | 3pt | 2pt |
61pt
GOOD!
1.グラフィック
申しぶんない出来だと思います。実写に迫るような作り込みです。アフガニスタン・アフリカの広大さ(奥行き感)、土や岩、服の質感、気候変化による服や肌の濡れ具合もよく表現できており、自分も本当にその場にいるような雰囲気を味わえます。時間の経過による明るさの変化がスニーキングの戦術にも幅を持たせてくれます。
また、キャラも丁寧に作ってあり、主人公のみならず敵のザコキャラに至るまで顔・装備等きっちり作り込んであるので、判で押したような同じ顔の平面的な兵士がズラリ、ということもありません。人間感がリアルすぎるため、正直、殺さざるを得ないミッションの時にはかなりの罪悪感までスネークと共有できる感じです。
2.音楽
BGMは敵接近時・戦闘時には緊張感をあおりつつ、通常は無音なのでスニーキングで重要な”音”を聞く邪魔にはならないようにしてあります。
また、戦場で兵士たちが聞いている80年代の名曲の数々は、私のような当時青春時代だった人間には涙ものです。ウォークマンで聞きながら歩きたい。
3.ストーリー
ネタばれになるので多くは記載しませんが、グラウンドゼロズでマザーベースを襲撃した組織の黒幕に迫るストーリー、その事件により大きく人生観が変わってしまった主要キャスト達の葛藤、そして敵対組織の黒幕もまた悲惨な過去から現在の世界観哲学に至った経緯等自分ならどう考える?この考え方に同意できるか?と思わず考えさせられるストーリーに仕上がっていたと思います。
また、ストーリーが深くなると本編でやたらと説明ムービーを強制的に見せられることが多くなったりしますが、カセットテープをいうアイテムを用いることで任意に確認できる、忘れても再確認できるというのは親切だと思います。カセットテープ、というのが80年代のリアリティにもよくあっていると思います。カセットテープが多い、長い、という不満意見もあるかもしれませんが、私としてはリアリティや各キャラを理解するのに必要不可欠なアイテムだと評価します。
4.グラウンドゼロズからの改良が伺える
グラウンドゼロズで起こっていた、無力化した兵士が消える、敵兵士を無力化した後にセーブポイントでセーブしたのにロードすると無力化した兵士が元通りに警備している、ランチャー等で遮蔽物越しに発射すると遮蔽物に当たり自爆して即死する、といった問題点が改善されていました。このあたりの改善努力は評価できると思います。
5.やり込み要素
メインミッションには達成時間や内容によるランクに加え、トロフィ獲得につながるいくつかのタスクが設定されており、つい全タスク達成したくなります。サイドミッションも豊富でこちらは経過時間による得点変動がないのでじっくり腰を据えて取り組むことができ、やり込み要素は多いです。
6.柔軟な難易度
一回目でクリアするのが難しいミッションもありますが、一時的な難易度変更ができたり、何回かのリトライで敵の行動パターンが読めるような作りになっているので、いつかはどうにかクリアできるようにできています。
難易度変更も強制ではないので、あくまで難易度を変えずに行きたいならそれも選択可能。どうにもならない人のためにステルス装備等もあるので、高い金を払ったのにプレイを投げ出さざるを得ない、ということはないと思います。
BAD/REQUEST
1.操作面の不便さ
映像が精密になったがゆえに、たやすく登れるように見える段差が登れない、一方で身長よりもはるかに高い段差が登れる、ということが大きなストレスになってしまいました。
特に戦闘状態突入時は圧倒的に不利になるので、何とか逃げ回ろうとする時に「なんでこの段差が登れないんだよ!」ということも多く、段差の前で空走りしているところを集中攻撃でゲームオーバー、というのが非常にイラつきました。
また、車両や馬での移動時、カメラアングルと進行方向の両方をレバーで操作しないといけないのも不便でした。グラウンドゼロズではそれほど車両操作の必然性もなかったので気にしませんでしたが、今作は広いマップ上を移動するので車両や馬が不可欠であり、これは結構不便さを感じました。
特にD-Houseの場合はそれが顕著で、加速ボタンと方向レバーとカメラアングルレバーを同時に操作しなければならなかったので非常に苦労しました。
某無双シリーズのようにある程度進行方向に自動的にカメラが向く、あるいは特定ボタンで前方アングルに画角が変わる、等がほしかったです。
2.メインミッションの使いまわし
第一章までは前作を上回る名作だ、と思いましたが、第二章に入ってしばらくすると「あれ?」になりました。
第二章のストーリーに合わせたミッション設計が期限までに完成しなかったのでしょうか。第一章のミッションの高難易度版のオンパレード。そんなのはサイドミッションか、一巡後の追加ミッションでいいものです。
せっかく第一章で盛り上がってきた物語が一気に「手抜き?」と冷めました。正直、私としてはこれが一番の減点ポイントです。ゲーム中にしらける、というのは最悪ではないかと。もっと第二章オリジナルミッションをプレイしたかったですね。
COMMENT
絵、音、キャラ、ストーリーという基本的な部分は見事、操作性の不満部分も我慢できる範囲だったのに、メインミッションの使いまわしで一気にがっかりさせた作品になった感じがします。
各キャラの個性や声優さんたちの熱演も見事。映画のような世界観だったのに残念です。
しかし、基本がこれだけの高い完成度なんですから、次回作(ビッグボス?ソリッドスネーク?)も期待しています。
個人的にはメタルギア第一作とザンジバーランド騒乱をリメイクしてほしいです。プレイした人は少ないと思いますし(私もファミコン版のメタルギアしかやってないですし)、ソリッドスネークの始まりの物語ですからね。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 3pt | 3pt | 2pt | 3pt | 2pt |
56pt
GOOD!
・グラフィックが綺麗。
・ローディングは多少長い(HDD)が、プレイ中には支障がなく、快適。
・やり込み要素があり、一時的に熱中出来る。
BAD/REQUEST
メインミッション
・ストーリーの繋ぎ方に問題あり。重要な流れをテープや無線通信、ミッション終了時のレポートで済ませており、
カットシーンを用いたイベント時の盛り上がりに欠ける。
・重要なストーリーへのつなぎミッションに於いて、印象に残らない脇役が多く、展開が少し雑に感じる。
・○○○は発売以前から強いインパクトがあったが、あっさりと死んでしまい、物足りない。
その他のキャラクターも、序盤は良い演出だが、終盤に掛けて印象が薄れていく。
・サイドオプスが平行して発展していく為、メインミッションの進行が遅れ、プレイスタイルによるテンポの悪さを感じた。
サイドオプス
・ミッションの多さに感激したが、内容は似たり寄ったり。謎の使命感に駆られ、疲労を感じる。
FOB
・オンライン要素であるが、戦場がマザーベースになっただけで、特に競争心が生まれない。
・有能な兵士回収、資源収集により得られるリターンが現段階では頭打ちしている。
システム
・敵兵士の動きが常にプレイヤーを意識している様に感じる。(せめて隠して欲しかった)
例)ゴーグルで偵察している間は徒歩だが、通常カメラにすると走り始め、所定の位置へ移動する。
その他
・過去のシリーズに比べ、ネタ要素が意外と少ない。
COMMENT
MGSシリーズは一通りプレイしましたが、帳尻合わせも限界が来ていると思いました。
重要なイベント時の映像はとても良く出来ていると思いますが、ストーリーの流れやつなぎ方、終わり方に不満が残る作品でした。
変な例えですが、前戯無しで本番みたいな感じで、あれ?ってなります。
また、エンディング後はSランククリアやミッションタスク等を埋めていく作業のみで、特にイベントは有りません。
未だ見つかっていない内容が有るかと思いますが、飽きてしまいました。(十分かもしれません)
後発のMGOへの気持ちも落ち込みつつあります。
好きな物に大して悪い所を見出してしまうと、悪い所ばかり目についてしまうとはこの事かもしれません。
それほどMGSに対する期待値は高いのです!
けど、好きですよ。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 1pt | 2pt | 2pt |
55pt
GOOD!
MGS:TPP本編については良い点を上げるとキリがない。ストーリー、グラフィック、BGM、操作性、細かいネタ要素等、さすがは小島秀夫ゲームと言った感じです。メインミッションとサイドオプスの消化だけでも軽く50時間は遊べると思います。
FOB(他人のマザーベースに潜入して隊員や資源を奪えるオンライン要素)は防衛側がかなり有利になっており、見つかったら無限に湧く増援や迫撃砲、銃を備えたドローンによってあらゆる方向から攻撃され、そこそこ経験を積んでいてもよく瞬殺されます。NPCだけでも苦戦するのに、防衛者(プレイヤー)が駆け付けて応戦してきた時にはほぼ攻略不可能な難易度になりますが、プレイヤーを押しのけて攻略出来た時はなかなか達成感があります。個人的には楽しめました。
MGOは3つのミッションがありますが、どれも普通に面白いです。しかしその他システム面でBADが目立ちました。
BAD/REQUEST
コナミが今年度より社長交代となり、スマホゲームメインの会社となりました。。それに伴ってMGSシリーズの開発チームは解散。本編を最後までプレイすれば製作打ち切りとなったのがよく分かります。
しかしながらゲーム性は完成されておりボリュームも十分なので、シリーズファンなら確実に楽しめるでしょう。
それで何故満足感が1かと言うと・・。
実は10/6の「MGO」のサービス開始と、FOB(他プレイヤーのマザーベースに潜入して隊員や資源を奪えるオンライン要素)の「大型アップデート」が来るまでは4点を付けてもよかったのですが、この「MGO」とFOBの「大型アップデート」が酷過ぎてコナミの運営に本気で失望したので1点になりました。。
まず、FOBについては「大型アップデート」と期待させておいて、実際は大きな変更点も無くシステムの調整と課金要素が追加されただけ。期待して事前にやり込んでいた私はこのアップデートにはただ騙されて不快になっただけでした。
MGOもゲーム以外システム面が欠点だらけ。
・サーバーが全国共通なのでラグが酷い。
・ルームの検索項目が足りない。電波強度と1ラウンドの時間を指定できないのが痛い。
・コスチュームが非常に少ない。服の色を変えるだけでも金がかかる。DLCも今のところ無し。
・各クラスでレベルを上げる事でどの装備がアンロックされていくのか分からないので、目標を持てない。
・効率良く経験値を稼ぐなら狭いマップでのデスマッチ一択になる。
等々
ゲームとしては面白いのですが、不便だったり効率を求めるとやる事が限られる等、しっかり楽しめる環境が整っていないように感じます。
1ヶ月もサービスを延期してこんな状況なので今後のアップデートにも期待はできません。
COMMENT
総評としては神ゲーだと思います。
ただ、会社の方向転換で製作打ち切りとなったのが非常に残念。
私はスマホゲームをやらないので、コナミのゲームをプレイするのは恐らくMGSVが最後になるでしょう。。
Amazonレビュー
レビュー日: 2015-09-18
プレイしたばかりは先が気になるシナリオ、新システム、新キャラ、新マップ、自分で考え潜入できる喜び(ザ・ジョイ)を感じます。
二章に突入すると違和感を感じ始めます。進まないメインOPS、シナリオに。
そして、唐突に始まるスタッフロールとエンディングに「えっえっ?終わり?まだ続くんだよね?」と恐怖(ザ・フィアー)します。
そして、本当にストーリーが終わってしまい(ジ・エンド)その恐怖は虚無感にも似た哀しみ悲しみ(ザ・ソロー)に変わります。
やがてソローは、KONAMIと小島監督への隠しきれない抑えきれない怒り(ザ・フューリー)になります。
「俺が待っていてのはビッグボスが悪に落ちた理由だ!ふざけるな!ちゃんと完結させろ!」
どんだけ叫んでも意味はありません。私が知っているKONAMIと小島監督はもういないのだから…。
そして、二度と語られることのない物語を想いながら胸を痛め(ザ・ペイン)ます。
失われた物語。失われたこのシリーズへの想い。
それらは幻肢痛(ファントムペイン)となりこれから先も私達を苦しめることでしょう。
ということで星1つ。
GOOD!
「ついに国産ゲームもこのレベルまで来たか…!」と感嘆せずにはいられない、世界の広さと美しさです。
オープンワールドに舞台を移したステルスアクションは自由度が格段に増しており、潜入ルートの考案・構築が楽しくて仕方ありません。
たとえステルスに失敗してもゴリ押しは可能で、優秀な相棒に敵兵を排除してもらったり、空爆要請で一網打尽にしたりと、取れる手段は多いです。
何度もゲームオーバーになると、救済措置として「敵に見つかっても無かったことにしてくれる」装備をくれたりと、至れり尽くせり。
間口は広く、奥は深い。理想的なアクションゲームのかたちだと思います。
BAD/REQUEST
まず何を置いても「ストーリーが未完」の一言に尽きると思います。
クリアまでゆうに50時間はかかったであろう高密度の第1章を終え、プレイヤーの期待をいやが上にも高めたところでの第2章……、これが第1章の焼き直しミッションが中心です。
ここで開発時のゴタゴタを強く意識し、とても嫌な予感がします。その予感は的中し、第1章のペースとは比べ物にならない超スピードで第2章終了。
そして大幅に端折られたっぽいエピローグを終え、ストーリーはなんともスッキリしない感じで終わってしまいました。
実は第3章の構想があり、そこで物語の核心に触れるエピソードがあった模様ですが、ゲーム内で語られることはありません。
この最大の問題点の前では、ミッション開始時の実質的なロード時間が長いとか、オンライン要素(FOB)に触れないと高ランクの装備が手に入らないだとか、そんな欠点は霞んで見えてしまいます。
COMMENT
繰り返し声を大にして主張したいのです。「ストーリーが未完」であると。
そこにさえ目を瞑ることが出来るなら、本作は非常に野心的で魅力的な、とびっきり楽しいアクションゲームなのです。
※このレビューは、本作が発売した直後にプレイした人間の感想であり、レビュー投稿時とは若干事情が異なる可能性があります。
また、本作に付属する『メタルギアオンライン』については、筆者は殆どプレイしていないため、評価から除外しています。