【PS4】メタルギア ソリッド V ファントムペイン レビュー
発売元 | コナミデジタルエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2015-09-02 |
価格 | 9072円(税込) |
レーティング | 【D】17才以上対象 暴力 犯罪 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:タクティカル エスピオナージ オペレーション ■ プレイ人数:1人(オンライン:最大16人) |
- 総合ポイント
- 63
- (難易度)
- 2.82
- レビュー数
- 33
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
3pt | 4pt | 3pt | 2pt | 1pt | 1pt | 4pt |
38pt
GOOD!
◆グラフィック
国産のゲームでは群を抜いて綺麗だと思う。生き物もそうでないものも、非常に丁寧かつ細やかに作り込まれていて、
それら全てが60フレームでなめらかに描写されていることだけで深い感動を覚える。
光の差し加減や影の付き方、火の粉や煙、血飛沫に水、巻き上がる砂塵などの環境の表現も巧みで、カメラの絶妙な揺れ具合とあいまって
まるで画面の向こうにもうひとつの世界が広がっているかのよう。「フォトリアル」の名前は伊達じゃないな、とつくづく感心した。
プレイし始めてからの数時間は観光気分でフィールドを散策しているだけでも楽しめた。
BAD/REQUEST
◆ゲームデザイン
各地に潜入し、捕虜の救出や設備の破壊工作、敵性部隊の排除等、様々な任務をこなしていくという基本的な部分はまあ良い。
しかし、その周りを固める武器開発や資源の拾集、部隊の派遣、基地の増設といった要素が全くもってダメダメ。
武器開発は前々作「PW」よりコストが高めに設定されているのか、GMP(ゲーム内のお金のようなもの)がどれだけあっても足りない。
資源集めは完全にただのおつかい、派遣は結果を待ってるだけ(しかも同時に2つ以上派遣出来ない)、基地の増設に至っては
PWでは無償でかつ自動的に行われていたものにコストが掛かるようになり、任意で行わなければならなくなっている。
面白くもないものに時間と手間を費やすのは本当に苦痛。
◆難易度
本作には従来のナンバリング作品にあったような難易度設定は存在しない。かといって、PWのようにマルチで協力プレイも出来ない。
なのに敵兵士の視覚は全編通して従来の最高難易度並みに鋭く、数も配置も初見プレイヤーを嘲笑うかのよう。
一応私のような下手くそ向けの救済要素があるにはあるが、敵が弱体化するようなものではない。
他の方も触れていましたが、Ep1の時点でかなり難しい。シリーズ初プレイの方にはクリア出来るかどうか…。
リアリティを追求したい気持ちも分かるが、その為に間口を狭めたのでは意味がないのでは。
◆フィールド
オープンワールドと言うが、ただ広いだけ。中へ入れる建物は構造が単純な所だけで、複雑に入り組んだ要塞とかはない。
当然、マザーベースも同様。外観だけ立派なハリボテ。自室へ入って休むことも出来ない。
また、砂漠など起伏が多いフィールドだが、直接登れない場所が多すぎて移動が非常にストレス。
せっかく改造出来る義手があるのだから、アンカーみたいなのを射出して崖に引っ掛けてよじ登る、くらいのアイデアは無かったのか?
◆操作性
過去作に出てきたあらゆるアクションが出来るようになった感じだが、複雑になりすぎて結構な頻度で暴発する。
装備品の切り替えも同様。敵に見つかったりして焦っている時などにミスるともう致命的。
端末にしても、機能をあれこれと詰め込みすぎている。何の項目がどこにあるのか直感的に分からず、頭がこんがらがってくる。
◆ゲーム全体のテンポ
ヘリを呼んだり乗ったり降りたりがとにかく面倒くさい。間にロードも挟まる。
回復やイベント進行のためだけにいちいちマザーベースへ帰らなければならないのもだるい。
どうせ基地運営は全て端末から指示して終わりなのに…。
◆ストーリー
本作の結末に関しては大体知ったうえで購入したので、その件に関してはあえて触れません。というか正直どうでもいい。
それは置いておくとしても、シリーズを重ねるたびに酷くなっていく後付けやこじつけ、重要なことをカットシーンで描写せずテープで済ませる、
みたいなやる気のなさはどうにかならないのか。
それからトンデモ人間、トンデモ技術の大安売り。初代から行われていることとはいえ、やはり萎えるものは萎える。
真面目なスパイアクション映画に突如出てくるX-MENもどき達。
こいつらが作品中のパワーバランスや雰囲気をぶち壊していることにいい加減気付いて欲しい。
COMMENT
MGSシリーズはこれまで1~3、OPS、PWの計5作品をプレイしてきたが、本作はこれらと比べて全くと言っていいほどハマれなかった。
難易度の高さやテンポの悪さ、邪魔でしかない要素の数々に足止めを喰らって、遅々として進まない展開にプレイする意欲を急速に削られていき、
遂にはゲームを起動するのも億劫になる始末。
無論、クリアなどしておりません。
PWはわざわざディスク版からダウンロード版に買い換えたりしてなんだかんだで300時間ほどプレイした記憶があるが…。
ストーリーの未完問題ばかりが取り沙汰されている本作だが、単純にゲームとしても微妙。
「ストーリーさえ気にしなければ」と思っていた私が愚かだった。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 4pt | 0pt | 0pt | 4pt | 2pt |
35pt
GOOD!
まず、この作品は神ゲーとなる要素をとてつもなく秘めた作品です。
ゲームシステム、ストーリー、グラフィック、キャラクター。
全て一級品が揃っています。
ですから、最初のやり始めは、寝る間も惜しむと思います。
兵器開発、人材回収、マザーベース拡張、動物回収、金稼ぎに英雄度稼ぎ。
やることは多く、そしてどれも楽しくて仕方ない。
ミッションもかなり力押しが可能になったので、
難易度は下がったかもしれませんが、それは人それぞれで、
十分というか、操作性も過去作品よりダントツでよかったと思います。
ストーリーについては、終始楽しかったです。
最後のネタバレにいろいろ苦言を呈する方もいますが、自分はそれほど
悪くないと思いました。
これほど神要素を供えたゲームが、
なぜ悲しいまでのクソゲーなのかを、BADで書かせていただきます。
BAD/REQUEST
まず、ストーリー。
全てを台無しにしていることから書かせてもらいます。
この作品は未完成品です。
あきらかに途中で終わります。
どんなに途中面白くて、魅力的で、わくわくさせられても、
途中で終わるんです。
それでも!!!!!!!!
それでも、自分のような昔からのメタルギア好きなら、
例えばDLCで補完されるなどの措置を取れば、十分納得できました。
DLCが1万円ですといわれても、きっと買っちゃうでしょう。
メタルギアサーガは複雑、長大ですから、未完で発表も理解できます。
でも、小島プロが解散してる現状で、それはありえません。
あの未完製品で、小島監督が作るメタルギアサーガは終わりです。
正直、これだけで、この作品をプレイするに当たらないと思います。
仮に小島プロを再結成して、続編をDLCで配信するとなれば、
このゲームは世界一の神ゲーにだってなれるかもしれません。
まぁ、そんな事は絶対におこりそうにないですけどね。
グラフィックは、綺麗です。
でも、平坦です。ただただ平坦です。
オープンワールドといいますが、都市のようなものはなく、
あばら家の村落がたまにある程度。
全然生かせてないですよね、FOXエンジン。
ゲームシステムにはほぼ文句はありません。
音楽。
普通に良かったと思います。
クワイエットの歌とか。
あ、クワイエットといえば、ほんと、これも、むかつく要素でしたわ。
プレイしてる人なら分かると思います。
まだ改善されてないのでしょうか。
熱中度
確かに最初ははまります。
でも、あのエンディングというエンディングを見て、
プッツリと見たくもなくなりました。
いや、エンディングまで続けてやったということは熱中度は高いとみなすべきなのかもしれませんが、
自分はそうしたくありません。
本当に、残念です。
快適さは満足です。
オンライン要素くらいです。
COMMENT
できることなら、お勧めしたくありません。
未完成品を、補完される可能性もない未完製品を人に勧めたくありません。
世界一の神ゲーになりかけた、悲しい作品です。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 3pt | 2pt | 0pt | 1pt | 3pt |
34pt
GOOD!
・GZの正当進化で快適さは上がっている。
・国産ゲーの中では唯一洋ゲーにも匹敵するグラとゲーム性
・パターンが読みにくくなり前シリーズまでよりマンネリ化しにくいAI
天候や警戒状況で全く敵の動きが違い、特に警戒中は相方を呼んだりランダムに動いて決まった巡回ルートを通らない。
頻繁に襲撃されると襲撃の仕方に応じて装備が強化される(ヘッドショットが多いと強化ヘルメットなど。)
そして、こちらもそのどんな敵の反攻にも対策手段が用意されている。(装備の供給を絶つ等)
BAD/REQUEST
・ストーリーがあまりに酷い未完成
後の時系列とあまりに矛盾しますし、そんな事よりも何より、
ス ト ー リ ー が 完 結 し ま せ ん !!
小島プロ解散の影響でしょうね。途中で終わります。
・ミッション間のテンポが酷い
やたらと、リアル時間を消費するソシャゲーのような要素が多すぎ。
○○開発には何時間待ちましょう。みたいな。
ミッション終了後には必ずプチスタッフロールが入るのもテンポ悪い
また、ヘリでの移動を毎回ノンカットで見させられるのが苦痛。
ヘリを呼ぶ待機時間→ヘリが上昇する待機時間→ヘリが移動する待機時間
長い!!
今回ムービーゲー要素は緩和したのにどうしてこういう仕様にしたか理解に苦しむ
COMMENT
最初の30時間は傑作に感じるでしょう。
海外の高評価レビューの大半は序盤のみの評価です。
しかし、その後が酷い!!
私も全く同じ意見なので海外レビューを以下一部抜粋。
ゲーム性に関しては、前作の正統進化と言っても良い出来だと思います。
さて、ここまで素晴らしい点を述べてきましたが、な星一つなのか。
それは「未完成品だから」この一点に尽きます。
詳細はネタバレになるので多くは語れません。しかし、だからといって黙っている訳には行かない。そんな出来です。
一定の段階までストーリーを進めると、ミッション選択画面に謎のミッションが現れます。
そして、このミッションをクリアすると唐突にエンディングを迎えます。本編はこれで終了です。(2015年9月8日現在)
この最後のミッションの出来自体は賛否両論ですが、私はそこまで悪いとは思いませんでした。
問題は、このミッションを以て、ストーリーが一切完結すること無くゲームが終わってしまうという点です。
小説に例えるならば「終盤まで読み進めると、最後の数十ページがごっそり切り取られていた」といった感じです。
それまでの話の流れ、展開、伏線、謎等々、それらを全て放り投げて、物語は突然終わります。打ち切りに等しい出来といっても良いでしょう。
ちなみに、本作のPVでは「伝説の男が悪に染まった理由が明かされる」といった、
まるで本作が完結編であるかのような予告がなされていましたが、そんなものは一切明らかになりません。
限定版の特典に一部収録されていますが、当初はちゃんと続きのストーリーも作られていました。
しかし、発売の段階でそれらは全てカットされてしまいました。会社の事情、制作者の事情、いろいろあった事は想像がつきます。
しかし、明らかに未完成の作品を完成品としてそのまま発売するというのは、本当に正しいのでしょうか。
偉大なるメタルギアサーガのフィナーレが、こんな打ち切り同然の出来だと言うのなら、あまりにも無念でなりません。
(補足)
PS3 PS4 PC版 と全てプレイしております。画質以外はほぼ差がないように見えます。
ただしPS4版はレンタル品なので若干ですがプレイ時間はみじかめです。なおどのバージョンもMGOはプレイしていないためその部分は未評価です。まるで売り逃げのような印象だったので警告したくて両バージョンにも同じ内容を投稿しました。
Amazonレビュー
レビュー日: 2015-09-18
プレイしたばかりは先が気になるシナリオ、新システム、新キャラ、新マップ、自分で考え潜入できる喜び(ザ・ジョイ)を感じます。
二章に突入すると違和感を感じ始めます。進まないメインOPS、シナリオに。
そして、唐突に始まるスタッフロールとエンディングに「えっえっ?終わり?まだ続くんだよね?」と恐怖(ザ・フィアー)します。
そして、本当にストーリーが終わってしまい(ジ・エンド)その恐怖は虚無感にも似た哀しみ悲しみ(ザ・ソロー)に変わります。
やがてソローは、KONAMIと小島監督への隠しきれない抑えきれない怒り(ザ・フューリー)になります。
「俺が待っていてのはビッグボスが悪に落ちた理由だ!ふざけるな!ちゃんと完結させろ!」
どんだけ叫んでも意味はありません。私が知っているKONAMIと小島監督はもういないのだから…。
そして、二度と語られることのない物語を想いながら胸を痛め(ザ・ペイン)ます。
失われた物語。失われたこのシリーズへの想い。
それらは幻肢痛(ファントムペイン)となりこれから先も私達を苦しめることでしょう。
ということで星1つ。
GOOD!
グラフィック:非常にリアルです。国産ゲームではトップクラスではないでしょうか?
操作性:GZより良くなっています。ビハインド撃ちもより撃ちやすくなっています。
自由潜入 :このゲーム最大の魅力だと思います。アプローチの仕方が自由なので、同じミッションでも初見プレイみたいに遊べます。
敵AI:難易度設定はないのですが、敵AIの頭がよく、目もいいので難しい。これが潜入のスリルさをより演出しています。また敵をホールドアップしてもナイフで斬りかかってくるのも地味によかったです。
CQC:GZから更にアクションが増えより豊富になりました。敵が攻撃してきたらCQCで返すなど、非常にカッコいいです。
バディシステム:今作は過去最高と言ってもいいほど難易度が高いですが、ミッションを共にするバディがいることで、それほど苦にはなりません。また、親密度を上げればアクションも増えるので、親密度を上げる度に感情移入していきます。
BAD/REQUEST
マップ:オープンワールドなのですが、マップ全部行けるわけではなく、行けない所が結構あった(山の上など)。本当にこれでGZの200倍なのでしょうか?またランドマークがあまりなく少し寂しいです。
ヘリ:ミッション開始時等のデモが長いです。スキップ出来るようにしてほしかった。またヘリでミッション区域内を移動出来ないのでドアガンの必要性がほとんどありません。
カセットテープゲー:今作はストーリーの大半をカセットテープで補完することで、長いデモを少なくしています。これが逆にストーリーのインパクトを軽減させていると思います。以前までのシリーズは説教くさいデモが多かった事からムービーゲーと揶揄されていましたが、自分はそれがMGSシリーズの魅力だと思っていました。
打ち切り感溢れるストーリー:一番残念だったポイントです。ストーリーのオチは別に文句ありません。アレはアレでいいと思います。ただラスボスとかも無しにいきなりエンディングですから、不完全燃焼にも程があります。未収録エピソードも結構あるみたいですし…。非常に残念です。ぜひDLCで配信してほしいものです。
あるキャラクターの離脱:あるキャラクターがとあるミッションで永遠離脱します。せめてエンディング後にまた再加入するようにしてほしかった。とても好きなキャラクターだったので、DLCで再加入出来るようにしてほしいです。
COMMENT
ゲームデザイン、ゲームシステムともに素晴らしいです。これだけならシリーズ最高傑作という謳い文句は伊達ではありません。
ですがストーリーの未完成感が足を引っ張り過ぎており、100点満点とは言えません。これでMGSが最後だと思うと残念でなりません。