【PS3】風ノ旅ビト レビュー
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2012-03-15 |
価格 | 1200円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ オンライン配信専用 ■ ジャンル:アドベンチャー ■ プレイ人数:1〜2人(協力プレイ) |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 4pt | 5pt | 4pt | 2pt |
90pt
GOOD!
・素晴らしいグラフィック、世界観
→砂の処理などは技術も裏付けされた映像表現。
スタッフ同士がうまく連携して作り上げたことが容易に想像できます。
もともとこ作品のように、イラスト(アニメ)的なテイストでありつつも
光源処理や物理計算が非常によくできているような表現手法が好みでもありますが、
このテイストは内容にもマッチしています。
海外の作品ですが、良い意味で日本的でもあります。
・素晴らしい演出
→ちょっとわずらわしく感じさせたり、退屈に感じさせたり、
ギリギリの苦痛を与えた後に
素晴らしい景色や爽快感のある展開が待っていたりします。
言葉を必要とせずとも絶妙に計算された演出がされています。
そういった部分は映画的でもあります。
・オンラインでの他者との関わり方が絶妙
→家に帰ってまで濃密なコミュニケーションを取りたいなんて思わない自分には
不快な思いをせず絶妙な距離感で他者と関わらせつつも、
ちゃんとオンラインで遊ぶ意味を持たせている本ゲームは
自分の感覚に非常に合います。
・触ってるだけでも楽しい
→ウロウロしてるだけでも癒されます。
それは作りこまれた映像表現、オンラインの絶妙なサジ加減の賜物だと思います。
BAD/REQUEST
・もう少し脇道にもそれたかった。
→本筋ではないところで他のプレイヤーと協力しなければクリアできない要素を
用意するとか
・全体のボリュームが少ない
→価格を考えたら文句のつけようはないのですが、
3倍、4倍の価格で良いからもっとこの世界を楽しみたいと思ったのも事実です。
・わかりやすい説明やセリフ、わかりやすいゲーム性を求める人には
合わないかもしれません。
COMMENT
つかみからなんの説明も言葉も無い。敢えてそうすることにより、
違う世界に連れて行かれたような、
言葉を持たない動物になったような、
言葉の必要ない原始生命体や神になったような、
不思議な感覚に囚われました。かつ、難解ではありません。
そういった没入感はインタラクティブな「ゲーム」という媒体であるからこそ
味わえたものであると思います。
映画ではここまでの感覚にはなれなかっただろうと。
「ゲームであるべき意味」がいわゆる「ゲーム性」だけではない、
と考えさせられるような作品でした。
こういった挑戦的な表現を持ったゲームは
かつて、日本のお家芸であったように思います。
海外でこういうものを作られると賞賛したい反面、悔しさもありますね。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 4pt | 5pt | 4pt | 1pt |
90pt
GOOD!
実はかなり計算して作られたゲームなのではと思います。
一周二時間程度で終わる短さも、何周も何周もプレイすることを考えれば妥当な長さですし(これ以上長かったら周回プレイ時にダレるでしょう)、ジャンプすら自由にできないのも、後半でカタルシスを得るためなのかもしれませんし。オンライン要素がありながら他者とのコミュニケーション手段が限定されているのも、またストーリーや設定が断片的にしか語られないのも、あえて正解を一つに絞るのではなくそれぞれが脳内補完して自分で一番綺麗だと思える答えを選んでね、という思惑があるからなのかもしれません。いずれにしても、それらが全て奇跡的なバランスで成り立っているのが本作だと思います。オリジナティは文句なしの5点です。
グラフィックに関しては他の皆さんも触れているとおり、夕暮れ時の砂漠を滑走する場面などはPS3の全ソフトの中でも屈指の美しさだと思います。リアルという意味ではなく絵画的に美しいとでも表現しましょうか。それ以外でも、ただザクザクと砂漠を歩いているときのまるで液体のようにうねる砂の表現なども一見の価値ありだと思います。こちらも文句なしの5点。
サウンドも良ポイントの一つです。砂を踏みしめる音から幻想的なBGMまで、こだわって作っているのが伝わってきます。
オンラインの仕様も良い。単純な話ですが、見知らぬ人相手にこちらがポンと音を出して挨拶をして向こうからも同じように音が返ってくる、それだけで嬉しいです。不思議ですが、ここで相手がフレンドだったりして、吹き出しなどで「こんにちは」とか表示されてもこんな気持ちにはならないでしょう。
BAD/REQUEST
システム等もシンプルで単純、どの要素を取り逃がしているかなどもわかるようになっている親切仕様ですが、一点だけここは改善してほしかったというところがあります。
プレイ中に回想(?)シーンが始まる場面がちょくちょくあるのですが、スキップができない!四、五周目くらいまでは見るたびに「ああ、あれはそういうことだったのかな」と気づく点もありましたが、さすがにそれ以上周回を重ねると見るのが面倒になってきます。
COMMENT
GOODかこっちか、どっちに書こうか迷ったのですがゲーム本編とはあんまり関係ない事項なので一応こっちに。
個人的に、このゲームで最も素晴らしいと思ったところはエンディングを迎えてスタッフロールが始まったとき最初に表示されるのが「thank you for playing 風ノ旅ビト」という、スタッフからの感謝の言葉ということです。真っ先にプレイヤーへの感謝の言葉が出てくる、こんな気持ちでゲームを作っている人たちが今のご時世に一体どれくらいいることか。
買ってから結構経ちますが、未だにPS3を立ち上げたときにちょっと砂漠を歩こうかなという感じで起動してしまいます。そして何回見たかわからないくらい見たのに、やっぱり最後の場面で謎の感動に襲われます。海外でいろんな賞を受賞したそうですがそれも納得です。制作会社が倒産してしまったのは残念ですが、絶対に続編が出ることはないとわかっているからこそこのゲームがより大切だと思えるのかもしれません。値段も安いですし、PS3を持っている全員にプレイしてほしいとさえ思える名作です。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 5pt | 5pt | 3pt | 1pt |
91pt
GOOD!
○オリジナリティー 前に「今の人はどっぷり相手と付き合うのではなく、軽く付き合うのが好き。側に同じゲームをしてるって分かるのが良いらしい」みたいな事をある方が言ってたのですが、風ノ旅ビトは正にそれを表現したものだと思います。
言葉や文字を交わすわけでもないのに、なぜか生まれる連帯感は今求めていたオンラインでのプレイ方法だと思います。
コミュニケーションは「ポン」や「ポーン」とキャラが鳴く声?だけです。
EDの最後だけ、その周で一緒にプレイした人の名前が見れます。
でも「一緒にプレイしたプレイヤー」には載りません。
そういう軽い付き合いだけのゲームってなかなか無いと思いますね。
○グラフィック 砂がものすごく綺麗です。最初は砂漠、部分的に光が当たる地下の砂漠、雪…と姿を変えてくれるので飽きませんでした。
私はスライダー面の夕陽シーンが気に入ってます。
夕陽を正面に持ってきて夕陽に向かうのではなく、夕陽と並行に進んでカメラは夕陽に向けていて、キャラを動かす必要がないようにしてあります。
どのステージもSS撮って壁紙にしたい位絵になると思います。
○サウンド この曲良い!!っていうようなのは無いのですが、世界観にちゃんと合わせて静かな曲が多いです。
そのおかげで一緒に旅してる人のキャラの音等もしっかり聞こえます。
○熱中度 これはずっとやる意味での熱中度の点数ではありません。
1,2周目での熱中度です。
文字も言葉も無いので想像力が必要になるのもあるのですが、1周2時間程度なのでダレる事無く出来ました。
○満足感 これは文句無しで5点です。
たった2時間のゲームにこんなに感動出来るのかと思った程です。
2周目の時、1周目の方と出会ったのですが、一緒にうろうろしてました。最終ステージで声を掛け合いながら進むのは目頭が熱くなってしまいました。
○快適さ セーブ・ロードには時間がかからないです、快適なのは快適なのですが、ムービーが飛ばせない等改善してほしい部分はあります。
○相方の存在 最初の方は何とも思わなかったけど、最終ステージでは相方の存在が大きくなります。
一度トロフィコンプの為にオフラインでプレイしましたが、淋しかったですね。
BAD/REQUEST
○相方の存在 私が3周程した頃は、まだ2周目って方が多く、あちこちうろうろ出来てたのですが、5周目にもなるとトロフィコンプしただろう方達に当たる事が多く、違うルートに行こうとしたら「そっちじゃない」みたいな感じでポンポン言ってきます。最短ルート通らないとポンポン言われる事も…
それがものすごく作業的に見えてしまう部分はあります。
○ゲームオーバー無し これは好み次第かもしれませんが、敵に攻撃されても死ぬ事はありません。
○快適さ GOODでも少し触れましたが、ムービーが飛ばせない事です。
途中のムービーはゲームの内容を理解するのに必要だし、飛ばせなくて良いのですが、OPとEDは2周目以降飛ばせても良かったと思います。
○任意のプレイヤーとは出来ない フレンドが風ノ旅ビトが気になるって言ってたのでオススメしたら購入したとの事…
でもこのゲームではフレンドだろうと一緒にプレイするのは難しい(勝手にマッチングされる)ので、フレンドと出来ても良かったなーと思います。
COMMENT
21.5型PCモニター HDMI接続
トロフィコンプ済
PVで気になっていたので、ここのレビュー見て購入しました。
1週間程様子見をしてたのですが、これなら発売日に買っても良かったかな。
旅の目的等の説明が無く、昔の洋ゲーのような感じです。
私は20代半ばで、主にFC・SFC・PS・PS2・PS3とハードを触ってきて、主にJRPGをやっていたのですが、洋ゲーがこんなに面白かったのかと思わせてくれました。
日本の作品はまずチュートリアルから始まり、分かりきった事を長々と説明している作品ばかりで、大手RPGの大御所メーカーなんてムービーばかりで説明不足の専門用語も多く、理解するのは難しいです。
たまには旅の目的もよく分からないまま世界に放り出されるのも良いですね。
オンラインでは相手次第ですが、きっと最後には頼もしい相方になっていると思います。
想像力が必要なので、最近の説明だらけのゲームじゃないとダメ!って人には向かないかもしれませんね。
GOOD!
□オリジナリティー
文章による説明は一切なく、ストーリーは遺跡や壁画から想像するしかない。
独特なマルチプレイがとても素晴らしい。
あまりにも自然に他のプレイヤーと合流するため、NPCと勘違いする人も多い。
意思疎通をする手段はほとんどないが、不思議と連帯感が生まれてくる。
相棒がいるかいないかで、ラストシーンでの感動の度合いが大きく変わる。
□グラフィックス
砂の粒が光を反射して輝いている様は想像を絶するほど綺麗。
ひたすら砂漠ばかりが続くのかと思いきや、各ステージごとに雰囲気が異なるのも良い。
どんな場所にいても絵になる。
□サウンド
その場その場に合っているBGMが雰囲気を盛り上げてくれる。
□熱中度
2時間程度でクリアできるボリュームが丁度いい。
常に寄り添ってくる人や、瞑想している人、死んだふりをしている人など、様々なプレイヤーがいるため周回プレイも楽しい。
□満足感
エンディングは非常に感動的だった。
記憶を消してもう一度最初からプレイしたいと感じたゲーム。
□快適さ
使うのはスティックと2つのボタンだけ。
単純明快な操作で、何らストレスを感じることなく気持ちよくプレイできる。
BAD/REQUEST
粗探しになるが、モーションセンサーでのカメラ操作をオフにできないので、ときどきうっとうしく感じることがあった。
スティックで操作できるのだから、わざわざモーションセンサーを使う人はめったにいないだろう。
COMMENT
自分はストーリーよりもゲーム性を重視するほうで、動画を見てもよくわからないこのゲームに対して懐疑的だった。
多くのレビューで高い評価を得ていて、値段も手頃だったので購入することにしたが、予想を遥かに越える出来だった。
普段ゲームをやらない人から、殺伐としたマルチ対戦に疲れたヘビーゲーマーまで、多くの人にお勧めできる。
謎解き要素はほとんどなく、相棒にネタバレされまくりで雰囲気ぶち壊し、ということは少ない。
嫌なプレイヤーに当たったら、距離を置けば勝手にマッチングが解除される。