【PS3】ICO レビュー
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2011-09-22 |
価格 | 3980円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon / (Limited Box) / ワンダと巨像 レビュー |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクション・アドベンチャー ■ プレイ人数:1人 ■ Limited Box:6,980円 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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5pt | 3pt | 3pt | 2pt | 4pt | 4pt | 3pt |
69pt
GOOD!
■オリジナリティー
主人公が特殊な能力を持ってるわけでも強い武器を持ってるわけでもなく、普通の少年が少女と一緒に城からの脱出をするだけのゲーム。
ダンジョン内に置かれたオブジェや仕掛けを巧みに使って進んでいくだけなのになぜか楽しい。ほとんどノーヒントなので進める様になったときの達成感がすごい。
HPやレベルなどの概念もなく画面には余計な表示が何一つない。
音楽もなく鳥のさえずりや水の流れる音しかなく、まるでそこに自分がいるような感覚。
手抜きじゃなくちゃんとした雰囲気作りと思えるクオリティーです。
■ストーリー
このゲームはほとんどストーリーもありません。閉じ込められたところから脱出というところから始まり、終わりもあっさりしてます。
ですが、それが逆にプレイヤー側の想像を掻き立て、閉じ込められる前に何があったんだろう、ED後どうなるんだろうと人それぞれのストーリーが出来上がるといっても大げさではありません。
■少女
基本的にはか弱い少女を守って、主人公が高いところに登って手を引っ張ってあげるようなゲームです。
言語が違うおとなしい二人がこうやって協力していくのは心が温まりました。
■快適さ
インストール不要でロード皆無です。
■音楽
BGMは全くありませんが、その分効果音に力が入っています。扉が「ゴゴゴ」と開く音とかすごく迫力があります。
BAD/REQUEST
■ゲームオーバー時のやり直し
セーブポイントからやり直しですが、これが意外と面倒。
細かくポイントがあるのが救いですが、直前からやり直しでよかったのでは。
■高所での操作
落ちそうになるとすぐフラついてすごくやりにくい。歩けってことなんでしょうけどもうちょっとなんとかならなかったのか。
■少女のトロさ
梯子を登るのが遅い、単純に移動が遅いので、ゲームオーバー時のだるさが倍増します。
設定上仕方ないのかもしれませんが。
COMMENT
雰囲気ゲーです。
武器やアクションを無くしたゼルダのような感じです。
何をするのか考えてうろうろしてる時間が大半です。全部答えが分かった2週目とかは2,3時間でクリアできます。
ストーリーもほぼありませんので、好き嫌いが分かれます。普通のゲームに飽きてちょっと変わったものがやりたいという人におすすめです。
グラフィックはPS2版をやったことがないので分かりませんがPS2より上、PS3ではかなり下の部類です。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 4pt | 2pt | 2pt |
73pt
GOOD!
オリジナリティ:4
独特の雰囲気。さまざまな文化を混合した結果、どこの地域のものでもない雰囲気を醸しだすことに成功している。
そのために、画面からライフゲージ等を一切排除してしまったのがすごい。
R1で少女と手をつなぐと、少女がおびえたときや驚いた時にコントローラが振動し、本当に少女と手をつないでいるかのような感覚に陥る。
なかなか他に類を見ないゲームです。
グラフィック:4
PS2タイトルのHD版としては、という意味での点数。
単純にテクスチャが美しいとか、ポリゴンが細かいというものではなく、陰影や光の処理、色彩といった部分が非常に美しい。カメラワークも含めて、映画的な画を作ることに徹底的にこだわっている。フランスとかポーランドの映画監督で、こういう画作りをする人がいませんでしたかね。
サウンド:4
上記の雰囲気を出すために、極力BGMをなくし、風の音などのSEに注力している。下手に音楽を入れるよりも臨場感がある。最近はそういうゲームが多くなりましたけどね。
大島ミチルさんのテーマソングが美しい(サントラ買いました)。
熱中度:4
徹底的に独特な雰囲気を作り、そこに没入させるための工夫がこらしてある。
手をつなぐというシステムに加え、ヨルダの歩き方や速さ、声などにより、ヨルダの繊細さ、か弱さ、儚げな感じを巧みに表現しており、守ってあげなくちゃという気にさせる。それだけにラストが切ない。
セリフも少なく、多くは語られないが、ストーリーで多くを語らなくても、「感情」を伝えることができるというのを思い知らされます。
満足感:4
よくできたゲームを遊んで「ああ面白かった!」というのとはかなり違う満足感があります。
単館系の映画館で、静かな映画を見たような感じ。
BAD/REQUEST
快適さ:2
皆さんご指摘の通り、カメラワークに致命的な問題があります。
たとえば洞窟の中から光が指す方向に向かって正面に走っていく場合、画面の切り替えが遅いため、走り続けると岸壁で落ちそうになったりとか。ほかにも、カメラが追いついてからでないと距離感がつかめないのに、カメラの追随が遅いために、カメラを待ってあげる必要があることが多々あります。これがアクションのテンポを致命的に悪くしており、アクションゲームとしてはかなり厳しくなります。
映画的な演出のためにそうしたのかもしれませんが、ここは快適さを優先させる必要があったと思います。
COMMENT
PS2版はプレイ済。でも2006年くらいに中古で買った口です。名作の誉れ高いため、いつかやってみたいと思っていましたが、中古で発見したので買い、ハマってしまいました。
今回のHD版は限定版を予約して購入。次はワンダをやります。PS2ワンダは未プレイ。
生贄に捧げられた少年が、偶然出会った儚げな少女の手を引いて一緒に脱出を目指す。きわめてシンプルなストーリーながら、徹底的な雰囲気づくりで没入させ、プレイヤーに強い感情を呼び起こす。そういう作品です。
ただし、アクションゲームとして見ると問題点もあり、そこが残念。というか、HD化にあたり修正するべきところだったと思います。トリコで手一杯なんでしょうけど・・・
こうした2つの要素があるため、評価がまっぷたつにわかれるようですが、これはICOをどういうつもりで遊んだかによると思われます。
前述のとおり、アクションの面で問題点が大きいため、純粋にゲームを求めている人には全く評価されないでしょう。
しかし、この作品のつくりを見ると、ゲームというよりも映画に近い。つまりこれは、動かせる映画だと思ったほうが適切に思えます(かつてFFが映画を目指したのとは全く異なる意味で、ですが)。その意味ではこの作品は十分に成功しています。
かつてファミコン時代のゲームは、ハードウェア的な制約ゆえに、「遊び」として面白いか否かという一点で評価されていました。もちろん私も、そういったわかりやすい爽快感や面白さを否定するものではありませんし、いわゆる「よくできたアクションゲーム」も個人的に好きです。しかしゲームは成長過程のフォーマットであり、まだ様々な可能性があるはずなので、こうした方向性も残って欲しいと思っています。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 3pt | 4pt | 4pt | 4pt | 3pt | 2pt |
77pt
GOOD!
・主人公の少年イコは、謎の少女ヨルダとともに古城から脱出を目指す、というただそれだけのゲームです。2週目特典以外にはほとんどゲーム要素なく、またセリフも非常に少なくイコ以外何を言っているのかわかりません。おおよそゲームらしからぬゲームではありますが、『ICO』はエンターテイメントというよりはアートと言ったほうがいいかもしれません。その類まれなオリジナリティは従来のゲームという枠を超えています。
・グラフィックは元PS2のゲームなので、HDリマスターをしたとはいえきれいではありません。しかしラピュタを思い起こさせるような幻想的な風景はとても印象に残りました。
・音楽はほとんどありませんが、その代わりに多様なSEが臨場感を持たせています。またエンディングの曲も素晴らしかったです。
・道中で様々なギミックを解いていきますが、難しすぎず易しすぎない絶妙な難易度でした。
・ロードは短めです。
BAD/REQUEST
・視点の動きが独特で、少々やりずらかったです。
・ヨルダが思い通りに動かないことがあります。まあこればかりはどうしようもないですが…
・ゲームオーバーの際は直前からやり直しできるようにしてほしかったです。セーブポイントの位置如何によってはかなり面倒な場面もありました。
COMMENT
HDTV40インチ使用です。PS2版はプレイしていません。
後々考えてみればたいしたストーリーの起伏はなく、キャラクター性も判然としないのに、どうしてエンディングであそこまで感動できたのか。上田文人さんの作品の魅力は、私のような凡人ではなかなか説明できません。手をつなぐ、というアイディアはインタラクティブ性を高めるうえで非常に素晴らしいですね。
はっきりとしないゲーム性に買うのを躊躇する人もいるでしょうが、日本のゲーム界の歴史に残る名作をぜひプレイしてほしいです。そして上田文人さんの新作『人喰いの大鷲トリコ』にも期待しています。
Amazonレビュー
レビュー日: 2016-08-21
(PS2版プレイ済みです。)
最初のオープニングムービーでも違いがはっきり分かる位、映像がとってもクリアになりました!
PS2版の淡いぼんやりした感じも好きですが、映像がよりくっきり・はっきりしたことで、お城の仕掛け探しもより楽しくなった気がします。
登場人物のお顔立ちもはっきり見えるようになったので、カメラを寄せてアップでじっくり見たくなります。
ヨルダちゃん美人ですね!
「ICO」はカメラワークも独特で、ゲームをプレイしているというより、1本の映画を見ているような心地になります。
普通だったら主人公が画面の中心にいて、そこを軸にカメラを動かしていく展開になりますが、これは景色が1番綺麗に見えるアングルでカメラが固定(または動いて)いくので、他のゲームにはない面白さを味わえます。
そのせいで敵との戦闘がちょっとやりにくいと感じる場面もありますが、うまく対処できれば何とかなります(笑)
シナリオもBGMも必要最小限しかないにも関わらず、すごく良くまとまっている作品なので、まだプレイしたことが無い人にも是非オススメしたいです。
最後に気になった点を1つだけ。
PS3にはトロフィー機能が付いていますが、その内容が若干ネタバレになっているので、「隠しトロフィー」として内容がわからないようにすればなお良かったかと思います。
GOOD!
何年経っても色褪せない独特の世界感。
それがHD化されて再登場となれば買わないわけには。
海外レビューサイトでは昔から超高評価ですね。
私も正直これほどいいゲームにはそれほど出会えないと思っています。
ただ、PS3ソフトと比べると、「もっと何か欲しい!」
ってなるゲームかとも思いますね。
4点・5点項目
・オリジナリティ 5点
少女と手をつなぎながら城を走り回る。
綺麗な風景を眺めながらゆったりと謎を解いていき、
シャドウが出てきたら急に緊張感…。
絶妙な押し引きだと思います。
・満足感 4点
HDになったとはいえストーリーが増えたわけではないので、
すぐにエンディングを迎えてしまうという感は否めません。
私はこのゲームは息抜きに少しやって癒されるゲームだと思っているので、
そんなに悪い点ではありませんでした。
BAD/REQUEST
・グラフィックス 3点
画質向上とはいえ、もともとPS2向けだったわけですから、
PS3ソフトの中でのグラッフィクスは真ん中ぐらいでしょう。
・サウンド 3点
ゲーム中は基本的には、BGMがありません。
敵が出てきたりセーブ画面にはありますが、ゲームを邪魔しない程度。
世界観を体現するED曲は、最高の出来となっています。
・熱中度 3点
熱中するゲームではないと思います。
さっきも言いましたが息抜きのゲームだと思っていますので。
やり始めるともっと次やろっかな…という風にはなります。
・快適さ 3点
固定カメラは世界観を表現する一つの方法としてはいいのですが、
それゆえにまっすぐ飛ぼうとしても違う方向にズレたりします。
これは何とかできなかったのかなと少し残念です。
・難易度 1点
下手な人でもできます。非常に簡単です。
仕掛けを解いて城から脱出するのが目的なので、
どこに行くべきか少し悩むぐらいでしょう。
COMMENT
ハマるといった類のものでもないですが、
ぜひ手に取っていただきたいゲームです。神ゲーです。
相手の少女の手を無理やり引っ張らないよう、
ゆっくり歩くというプレイ方法もやってみよう(笑)。