【PS3】L.A.ノワール レビュー
発売元 | ロックスター・ゲームス (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2011-07-07 |
価格 | 7770円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:クライムスリラー ■ プレイ人数:1人 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 5pt | 2pt | 1pt | 1pt | 3pt | 0pt |
38pt
GOOD!
・グラフィックス
これはすごい。特に人の表情。物をつかんだり、怪談の上り下りなど何気ない動作もリアル。
銃撃で壁が壊れる等とにかく細かいところまでよくできている。
BAD/REQUEST
・オリジナリティー
L.A.が舞台だがいつものGTAの町並みとどこが違うのかよくわからない。刑事物なのでスーツを着用していることが多いが、GTAでもスーツを着られるのでそこに目新しさもない。ゲーム性についてもヘビーレインというゲームと似ていて、新しいゲーム体験というのは無いように思える。
・サウンド
ラジオ局の種類が少ない。というか一つしかない。
・熱中度
単調で退屈。
まず現場の捜査だが、一つの事件で何回もやらされるためだんだん面倒になってくる。
次に尋問。選択形式なのだが、なんで当たったのか、なんではずれたのかよくわからない場合が多い。せっかく手に入れた証拠も正確に使わないと無かったことになるので不自然。そして一番問題なのが尋問の成否にかかわらず結末が同じこと。尋問に失敗すると情報が得られなかったり、イベントが見られなくなるので、結末とつながらなくなる。よってプレイヤーは、全部正答するまでやりなおしながらプレイするか、多少失敗しても無視して進めてつじつまのあっていない結末を見るか、のどちらかになる。
・難易度
尋問は失敗しても問題なく、アクションパートは失敗しているとスキップできるので根気さえあれば誰でもクリアできるだろう。
COMMENT
ロックスターの刑事物と聞いて期待していたのでとにかくガッカリ。一つの事件の尋問約15問のうち3つぐらい失敗するだけでもう話が滅茶苦茶になる。リセットしてやり直せばいいのだろうが、そこまでの根気がなかった。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 5pt | 3pt | 3pt | 3pt | 2pt | 2pt |
62pt
GOOD!
グラフィックス
顔の表情の表現が完璧といっていいレベル
その他背景等も作りこまれており、5点を与えるにふさわしい出来である
オリジナリティー
尋問システムは個性的だったと思う、上記の完璧なグラフィックと合わせて
いい効果を生んでいた。反証システムも刑事ドラマの尋問を彷彿とさせる様で楽しい
BAD/REQUEST
ストーリー
弱い、全体的に地味
脚本もあまり良いとも思えないし、演出も盛り上がらない
ミッション制にしたのもマイナス
ストーリーがブツ切りされてとっちらかった印象を受けた
オープンワールド
ロックスターのもはや代名詞だということは分かるのだが、このゲームには必要無い
むしろあの広大なマップを作る時間と労力と容量を
ストーリーの分岐とロケーションの増加に回すべきだったのではないか
ムービースキップ
出来るものと出来ないものがある、快適さに影響
COMMENT
ミステリー、サスペンス物が好きなので購入
32インチREGZAにHDMI接続
ゲームとして水準以上のクオリティは保ってるとは思うのだが
オープンワールドの要素が致命的にゲームデザインに噛み合っておらず、歯がゆい感じが拭えない
今回開発はチームボンディが作っていてロックスターはパブリッシャの立場なのだが
何故GTAのエッセンスを取りこませたのか謎である
パブリッシャになってまでも同じようなゲームしか作れないのだなという印象を受けた
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
2pt | 4pt | 2pt | 2pt | 1pt | 3pt | 1pt |
41pt
GOOD!
・グラフィックス
町並みも綺麗ですが、やはりこのゲームのグラフィックの肝は顔です。
表情豊かで、特に尋問されて挙動不審になる様子はとてもリアルです。
映画やドラマで見た俳優さんも出ていますが、その忠実な再現度にニヤニヤ笑ってしまいました。
・実際にあった事件をモデルにしたパートもあり、それらに詳しい人は同事件を追体験できます。
・徒歩での追跡シーンはちょっとしたミニゲーム感覚で楽しめました。
BAD/REQUEST
・推理物というより刑事物なので、突飛なトリックや実は意外なこの人が犯人!ってことはありません。基本的に調査によって徐々に情報が開示されていき、それらの証拠が示す人物を淡々と逮捕するのみです。シナリオの大筋においてプレーヤーの推理が介入する余地はほぼありません。
・このゲームの売りの一つでもある尋問パートについては、絵が綺麗になっているので真新しく見えますが、その実やっていることは逆転裁判4の法廷パート同じです。比較するとLAノワールの方が若干簡略化されていますが。
公式サイトの説明等を見て、相手の表情を読むのが難しそうに感じる方もおられるでしょうが、実際は結構派手に動揺してくれるので難易度としてはたいしたことはありません。また、尋問パートは数カ所ある周辺の聞き込みを除いて、ほぼ事件終盤に置かれているので、尋問によって物語が大きく変わるということもなく、基本的に確認作業となってしまっています。
・銃撃戦は単調で難易度も低く、また刑事物にありがちな「容疑者の手を撃って銃だけを落とす」といったことも出来ません。
手の先を何発か撃っただけでも相手はあっさり死にます。というか、殺すか生け捕りにするかは予めシステムで決められており、それに反する行動は出来ないようになっています。生け捕り前提のキャラは足を撃っただけでもゲームオーバーになりますし、たとえ証言がとれそうな容疑者でも、殺すと決まっていれば必ず殺さないとシナリオが進まず、どうやっても生け捕りには出来ません。というか、そもそも銃を収める動作はプレイヤーに許されていません。
・マップが広大でおそらく当時のLAを忠実に再現しているのでしょうが、移動が長くなる以外の効果はありません。
その移動についても相棒に運転させることでショートカットできますが、それをやると更にマップの広さの意味が無くなります。
何度かあるカーチェイスで利用するのも極々一部なので、マップ分割でも問題ないレベルです。
まぁ主人公はただの人間であり刑事で、特殊な移動法があるわけでもなし、街で大暴れできるわけでもないのですが、だからこそ、広大なマップは本当に「ただそこに広いマップがあるだけ」です。ただ、綺麗には作ってあるのでブラブラすることで当時の雰囲気を実感できて最高!な人は満足出来ると思われます。
ただ、ブラブラしたところで店で買い物できるわけでもなし、車を使ったミニゲームがあるわけでもなし、何が起きるって事もないのですが。
・路上犯罪パートも動機こそ様々ですが、事件自体はバリエーションに乏しく、また簡単なのでただの作業です。
・シナリオ全体に関してはネタバレにもなるので具体的な指摘は避けます。
シナリオに分岐は無く、どうプレイしても結末は同じです。
ただ言えるのは、上にも書きましたがこれはリアル志向の刑事物なので、予想を裏切る意外な展開や頭を使うような緻密なトリックなどは期待する方が間違いなようです。
なので、純粋に当時の刑事になりきる覚悟でプレイすれば、退屈でつまらない思いをするかもしれませんが、過度にガッカリすることも無いと思われます。
COMMENT
32インチHDTVにHDMI接続でプレイ。
開発会社が違うので単純に比較は出来ませんが、ロックスターの過去作と比べると、プレイヤーを楽しませる要素が明らかに少なく、すこし残念でした。刑事なら刑事なりの箱庭の楽しみ方をシステムとして用意してほしかった。
ただ予約購入後、事前にゲームサイトなどの情報で、そのあたりについてはある程度は覚悟していたので、特に大きく落胆することなくプレイできました。
まぁ、とても綺麗にまとめてある凡ゲーです。
Amazonレビュー
レビュー日: 2014-01-14
私は、現代的な科学捜査が浸透していない前時代の刑事もの、探偵ものが好きなんですが、LAノワールをプレイする前からシャーロック・ホームズやLAコンフィデンシャルが好きでした。
だからというわけでもないんですが、今作品は完璧な時代考証と雰囲気で一気にのめり込んでしまいました。
簡単にレビューすると、今作品は最後までプレイできる熱意かあるかないかで、評価がわかれる作品なんだと思います。ラストが気に食わない方もいるでしょうが、あのラストは個人的に最高にかっこいい男の生き様でした。RDRのジョン・マーストンもしかりですが、R☆は、漢が描ける数少ない会社だと思います。
開発のチームボンディが倒産してしまったのは、すごくやりきれない思いでいっぱいですが、ここまでの規模と雰囲気、時代考証のオープンワールドを製作したことだけでも敬意を表したいし賞賛に値します。
最後に、この言葉で締めくくらせて頂きます。
R☆最高!!!
チームボンダイすげえ!!!
では、よい週末を。
GOOD!
GTA4、RDRをプレイ済み。ロックスターゲームズのファンです。
その上で、フリッツ・ラングやキューブリックといったモノクロ時代のフィルムノワールといわれる映画のファンです。
このゲームを楽しむにはそういう嗜好を持っているかどうかはかなり大きなウェイトを占めていると思います。
・世界観
このゲームの舞台は1940年代後半のアメリカですが、前述のフィルムノワールの影響が色濃く出ています。
具体的には犯罪や人種差別の横行する世相や、スモークなどの効果や、強い陰影を駆使したグラフィック、ジャズやR&Bなど「大人の世界」の演出が抜群で映画の世界に入ったような気分に浸れます。
オプションで選択できるモノクロモードの画面は再現度の高さに唸りました。一度はモノクロモードを試してみる事をお薦めします。
・グラフィック
単に絵が緻密か、実写に近いか、という観点で語るならばリアル志向のFPSなどでもっと綺麗なものはあると思いますがこのゲームの絵作りも凄いです。
まずは尋問での緻密な表情でしょうがこれは他の方もあげているので細かくは書きません。
もう一つは街の作り込みです。映画やネットなどで当時のロサンゼルス、ハリウッドの様子を調べて見ると建造物や自動車のマニアックなまでの拘りにニヤリとします。
・ストーリー
タイトルにノワールとあるようにこれまた映画のようなストーリーです。フィルムノワールという映画は世界観で書いたように暗く、希望のない世界を描いたものが多いです。ネタバレになるので書きませんが運命に翻弄されていく主人公の姿はまさにノワールでした。
開始当初こそプレイヤーは主人公として楽しむことも出来るでしょうがあっというまにそれは変質してしまいます。
上司、あるいはそれよりも上の権力者の圧力によって証拠とは矛盾する容疑者を犯人に仕立て上げる事を強要され、途中のカットインで罠に嵌められる事がわかっていながらその運命を変えることも出来ない。プレイヤーは主人公ではなくスクリーンを通して観ている映画の観客のような立場になります。
ここをBADにあげる人もいますが、私はACGでもRPGでもADVでもストーリーが一本道である事が悪い事とは思いません。L.A.ノワールのストーリーは大人の鑑賞に堪えうる上質なものだと思います。
BAD/REQUEST
・活かしきれていない広大なマップ
路上犯罪や収集要素などもあり全く意味がないとは言いませんが、GTAやRDRのオープンワールドアクションでは楽しめたマップも、実質ADVがメインの本作では相性が良くないと感じます。
タクシーとか使えないし車も手当たり次第に盗んだり出来ないので、結局相棒に目的地を指定して運転してもらう事でショートカットという方法を取るのですがそればっかになります。ショートカットですから景色とかあまり楽しめません。
好きな車に乗る時、マップに散らばったコレクションの収集の時は完全に頭のスイッチを切り替えてプレイするというのは寂しいです。
・アクション要素
今回はADV、アクションシーンは失敗が重なるとメッセージが出てカットできます。
でもこれまでのロックスターのゲームが好きならば銃撃戦もカーチェイスも楽しみたいと思うのが普通でしょう。それがおざなりにされているのは正直マイナスです。
お気に入りに車に乗って操作をしていたのにデモシーンを挟んでカーチェイスになったらデフォルトの警察車両に強制的に戻されている、これは残念です。
私の場合は結局好きな車を使うのは捜査を中断して隠しアイテムの収集する時とか限られた場面のみでした。
武器もほとんどの場合標準装備のハンドガンばかりです(路上犯罪への対処の時はトランクに他の武器がしまってあることもあります)。
敵の武器を拾って使う事も出来ますがそれが他の場面の時に「さっき使ったライフルやマシンガン使いたいのに」という不満をいっそう感じさせます。武器を使いこなすスーツなんてあってもガッカリです。
威嚇射撃、殴り合いも使えるシーンはシステムで決まっていていつでもどこでも、ということが出来ないのも残念でした。
・直感システム
尋問や捜査の際に調べるべきポイントや選ぶべき選択肢を示してくれる救済措置ですが、上記のようにアクションにガッカリしているのにここまで助けたらもはやゲームとして楽しむ部分がなくなってしまいます。
自分は使うのをやめましたが下の総評にあるように「間違った選択肢を選ばないと語られない事実」があるのならば正解・不正解の表示までなくしても良かったとさえ思います。
COMMENT
HDTV使用
非常に遊ぶ人を選ぶゲームです。一応点数もつけましたが言いたい事は文章に書きました。
グラフィックやサウンドは特にフィルムノワールや当時の音楽に思い入れがなければ低い点数になると思います。
「今回はGTA、RDRとは違うゲームです。」と言ってしまえば簡単ですが、低い点数をつけた方々は「GTA、RDRの土台の上に更に新しい推理要素を持ったゲーム」を期待したからこそ裏切られたような気持ちを持っているのだと思います。
私も概ね同意です。「これまで楽しんできたことを本当にここまで削らなければいけなかったの?」という思いはあります。その上で、それでも私はこのゲームが気に入りました。
具体的には尋問のシーンで「正解数」があるのですがこれが曲者です。
このゲームには「特定の条件を満たさないと語られない事」が沢山あるのですが実は失敗しないといけないこともあるのです。尋問を失敗して証拠集めに出た時だけ見つかる真実なんてものまであり、その深みは他のゲームでは絶対ここまで作りこめないと断言できます。クリアしてもうやる事がないと思っている方は違った進み方を意識してやってみてください。
尋問そのものも「嘘をついている、隠し事をしている表情」が明白な人物とそうでない人物がいます。単純な正解・不正解ではなくコンピュータにだまされる。この感覚は新しい体験でした。
ぜひこのゲームの財産を無駄にせずGTA5で更に昇華して欲しいと思います。