【PS3】デッドライジング2 レビュー
発売元 | カプコン (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010-09-30 |
価格 | 7990円(税込) |
レーティング | 【Z】18才以上のみ対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ゾンビパラダイスアクション ■ プレイ人数:1人(オンライン時:2〜4人) 【廉価版】 ■ 発売日:2012/01/19 ■ 価格:2,990円 |
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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5pt | 3pt | 3pt | 5pt | 4pt | 3pt | 4pt |
80pt
GOOD!
※前作未プレイ
※Sランククリア済み
■オリジナリティ/自由度/熱中度
ゾンビの徘徊する街で救助が来るまでの(ゲーム内時間で)72時間を生き残るストーリー。
一言で言うなら「忙しさと効率化が楽しい」ゲーム。
このゲームではメインイベントもサブイベントも常に制限時間付きのクエストとして同時進行しており、時間が過ぎるとメインクエストですら消失してしまう。
限られた時間をクエスト、レベル上げ、街の探索、生存者の救出、コンボ武器の生成などにどう使うか考えさせられるのに、何をしても刻一刻と時間が過ぎていくシビアさは新鮮だった。とはいえ死亡してもBADエンドでも強くてニューゲームがあるので気楽に繰り返しプレイはできる。
クエストをクリアする為には武器や回復アイテムの補充やレベル上げが必要だが、補充する為には街の探索が必要で、街の探索をするにもどこへ行っても休む暇もなくゾンビに襲撃され、敵を楽に倒すには強力な武器が必要だが強力なコンボ武器の素材を拾いに行くだけで大幅に時間をロスしてしまい、そんなこんなと色々考えていたらいつの間にかゾンビに体力を削られて回復アイテムを探さなければならなくなってしまったり、気が付くとメインクエストが残り1時間を切っていて全てを無視して目的地へと駈け出して行くが、うっかり敵の攻撃を避けきれずゲームオーバー。もしくはメインクエスト時間切れのお知らせで強くてニューゲーム。
多くの選択肢を用意しながら時間で制限する事で遊びたいのに遊べないジレンマを感じながらも、次々とやらなければいけない事を思い付くのでやめどきを見失ってずっとプレイしてしまった。
■クエスト
メインクエストもサブクエストも時間制限があり、次々と各地の要救助者や事件についての情報が送られてくる。救出に向かう間や装備を整えたり探索している間も時間切れにも気を配らなければいけないのは常に緊張感があって楽しめた。
メインクエストを失敗するとBADエンドだが、その先のシナリオを見る事が出来ないだけで残りの72時間は引き続きサブクエストをこなしたり街の探索をする事もできる。普通にロードしてやり直す事も強くてもニューゲームもできるが、失敗したら失敗したでその周はメインクエストの時間制限を気にせず気楽に強化や探索して遊ぶ手もある。
クエストを優先させるか無視して自由を満喫するかはプレイヤーの自由。全部のクエストをこなそうとすると、常に次の予定を立てながら絶えず忙しく動かなければならず、プレイヤーの腕と予定管理能力にかかっている点は歯応えがあった。
■成長要素
レベルが上がると、「攻撃力」「移動速度」「体力」「アイテムストック数」「投てき距離」のステータスがで上がるか、コンボカードを入手する事ができる。また、前転やドロップキック等のスキルも覚える事もある。
コンボカードは素材を合成して作るコンボ武器の取得経験値を上げたり、強攻撃を発動できるようになる(スキル扱い)。対応するカードがないとコンボ武器も本来の性能を発揮できない。レベルアップ以外でも救助の報酬として貰える事もある。
速度、ライフも一つ違うだけで違いが実感できるが、特にアイテムストック数が一つ増えると大幅にバランスが変わるので久しぶりにレベルアップが楽しみなゲームだった。ただ、投てき距離が伸びるのはどう活用すれば良かったのか……。
■武器の耐久力と各種アイテム
武器、素材、回復アイテム、強化本、服と非常に豊富。
例えば武器なら、バッグにバケツにボールにおもちゃ、家具、工具、イス、植木鉢みたいな日用品から、ブロードソードやチェンソー、銃火器、ライトセイバーなどの一般的な武器関連など多くの物が武器として使える。ゾンビの手みたいな変な物もあるし、全く攻撃力のない武器もある。
武器には耐久力があり永遠に使う事はできないが、素材を組み合わせてコンボ武器を作る事もできるし、別にその場その場の落ちてある武器で戦っても良い。レベルが上がると覚えるスキルがあれば素手でも戦えない事もない。
回復アイテムも食べ物、飲み物、お酒、お菓子など多数存在する。ボス戦でお酒を飲み過ぎて嘔吐が止まらなくなりさらにピンチに陥ったり、ゴミ箱から謎の緑色の物体が出てきたので何となく食べたら嘔吐が止まらなくなったり。そりゃ腐ってる物もありますよね!
強化本は所持しているだけで効果が発生するアイテムで、自キャラの能力UPから特定の武器の耐久力UPや飲み物の回復力UPなど色々な効果がある。ストック数に余裕がないと持ち歩くのは辛いが便利な物も多い。
服は各地の各地区の洋服店で帽子、髪色、服、ズボンなどが変わり、イベントシーンでもちゃんと反映される。初回特典のコスチュームだとどう見ても大犯罪者です。
安全に進めるなら常に一定数の武器や回復アイテム、必要ならコンボ武器の素材などを確保しておく必要があるのだが、初期のアイテムストック数はたったの4つ。常に少ないストック数で必要なアイテムを選り分けし続ける必要があり、アイテムを拾う際にはいつも取捨選択を迫られて悩むのが楽しかった。そして時間が経過していく……。
■街/店
巨大な10つの地区に工具店、スポーツ用品店、洋服店、本屋などの100以上の店(というか店の跡)がある。道具屋としての店はまた別に存在する。
どの店にどんなアイテムがあるか確認するだけで楽しいのだが、操作に慣れない序盤はゾンビの執拗な追跡のおかげでゆっくり見ることもできない。中盤まで進める頃には店に入って一瞬で見分けて立ち去るようになっているが、終盤ではさらにひっくり返って下手すれば序盤よりも余裕がなくなってしまうというのは全く想像できなかった。
最初は役に立たないアイテムばかり落ちているなと思うが、コンボ武器が開発できるようになり、このゲームではどこに何が落ちているか把握するのが重要だと気付くとさらに面白くなってくる。
一周目では単に落ちてあるバットやハンマーで戦っていても、二週目三週目では材料をすぐに近場から回収して強力な武器を片手に出かけていく事になる。経験が次週へ活かされるバランスはプレイヤーも強くてニューゲームで素直に素晴らしい。
日が進むにつれゾンビの数が増えセーフハウス内の食料が消えていく事に気づいた時は初心者への配慮に感心した。序盤から回復源は完全にセーフハウスの飲み物に頼り切っていたので、セーフハウスから消えた時に街のどこに回復力の多い食べ物が置いてあるのか分からず見事に焦った。
■ガイドカーソル
選択してあるクエストの目的地を指し示す矢印。非常に精密で次に曲がれば良い方向を正確に指し示してくれる。
上下の階にある場合は登れば良い階段は教えてくれるし、階段を降りる途中などの斜め上下方向にも対応している。
どうすれば良いのか分からない時はとりあえず矢印に従っとけ、で殆どが済んでしまうほど高性能。
■サイコ
その名の通りのサイコな異常者たち。アウトブレイク(感染災害)にかこつけて異常性癖をアピールしながら暴れている中ボスで、攻撃パターンも豊富なこのゲームには欠かせない楽しい強敵。
Z指定なだけあって全員頭のネジがぶっ飛んでるしガンガン人をぶっ殺しますが、主人公も敵対するサイコは躊躇いなく殺します。
地図をチェックせずにうっかりサイコが出現するエリアに入って戦闘が始まると焦る。特に生存者を連れてセーフハウスに帰還する途中で出会った時の絶望感は良い意味で酷い。
■終盤の敵
街の配置やプレイするコツを把握できて鼻歌交じりにぬるぬると快適プレイをしていたら終盤に急展開。コマンドを三連続で成功させないと永遠に脱出できない組み伏せリンチはもう笑う仕方なく、あれだけ行動力のあるチャックさん(主人公)も所詮は人間だと認識させられた瞬間だった。
終盤の中庭は正に地獄の釜の蓋が開いたような世界でマジ怖い。
BAD/REQUEST
■英語表記/ローカライズ
人物名も地区名も店名もアイテム名も全て英語表記。救助した生存者も何か英語で喋ってるが何を言っているのか分からない。
覚えにくいからきちんと日本語にローカライズして欲しかった。
Vikki「PALISADES MALLという地区のThe Cleroux Collectionという店にPeace Actという植物があるので確保してきね!」
優秀なガイドカーソルがなかったら終わっていた。
■アクション性
純粋なアクションゲームに比べるとアクションが硬い。若干モッサリした挙動だが、移動中は掴みかかってくるゾンビの手をある程度自動で叩き落したりと、あまりストレスが溜まらない配慮はされている模様。
■シナリオ
一部前作キャラらしき名前が唐突に出てきて?なシーンもあったが話自体は前作未プレイでも分かる。
序盤中盤と謎が気になり次のイベントが発生するのが楽しみで終盤の「緊急事態」までは本気で熱中していたけど、残念ながらまとめ方は個人的には好みではなかった。
プレイした人なら分かるだろうけど、バイオ臭い点やヘッドショットの件とかラスボスとか証言させる話はどこいったとか。最後のゾンビは◎。
ゾンビになった人達の遺族とかどうなってるのとか世界観全体への疑問は最後まで残ったが前作をプレイすれば分かるんだろうか。
■サイコ
マンネリ気味になっていく異常者と、サイコに対する主人公の反応。
最初から最後まで主人公が「お前は一体何をしているんだ? 正気か?」という呑気なスタンスを崩さないのでデモで犠牲者が出る毎にイライラする。終盤のマジシャンは不快の領域。
何度もサイコと出会ってるんだから少しは警戒して犠牲にされる人たちを助けてくださいよぉ、チャックさん。
それとも主人公がサイコを殺すには理由(犠牲者)が必要って事ですか?
■ラスボス
理不尽なまでに強い。超攻撃力のコンボを使う上に接近武器攻撃をほぼ無効化とかどうしろと。結局蹴りだけで蹴り殺したけど武器を使っての攻略法はあるのだろうか。
また設定的に何でそんなに強いのか疑問。救出部隊の皆さんに少し強さを分けてあげてやって下さい。
終盤は雑魚敵の強さも合わせて急きょ難易度をベリーハードに変更された印象。
何度も繰り返しやり直すゲームだが終盤だけは余りやり直したいとは思えない。
■CO-OP
テストプレイ時に不満は上がらなかったのかと疑問に思うほど不便。
ホスト(参加される側)のシナリオにお邪魔する形で遊ぶシステム。
クライアント(参加する側)は「レベル」「所持金」「ステータス」のみ既存のデータから引っ張ってきて、CO-OP終了時に既存のデータに上記を上書きさせて還元させる事になる。アイテムを持って行く事は出来ないし、参加する側のシナリオが進むことはない。
数時間ほど何度か遊んだ限りで目に付いた欠点は、
・プレイ中はマップやメニューを開くと相手側も中断されるので気軽にマップを開けない。
・両プレイヤーが同時にドアに向かわないと移動できないので、片方が勝手な行動を取り始めると相手を待たせる事になる(待たされる事になる)。
・ボイスチャットがないと意思の疎通が取れない。
・既存データへのアイテム引継ぎもないからレベル上げと相手の手伝い以上の意味はない
というのがシステム上の欠点。下記は通信の欠点。
・DLCが適用されていると同じ状態の人にしか繋がらない(表示できないから)
・一度繋がれば切断される事はないが、そもそも繋がる事が少ない。5分10分15分20分待たされる事すらザラ。
・待っている間も「イベントを探しています」の表示がずっと出ているだけで、本当に探しているのか止まっているのか分からない
・デフォルトでCO-OPの設定がパブリック(誰でも遊びに来い状態)になっているのだが、大方のプレイヤーは一周目は一人でクリアしたいと考えていると思われる
・よって一周目のホストに参加要請→パブリックなのに参加はキャンセルされました。全然繋がらない。
CO-OPができると聞いて期待していたが期待ハズレも良い所だった。
まずCO−OPの設定はデフォルトではプライベートにするか、元からCO-OP専用のデータに分けるべきだった。
かく言う自分もラスボスと死闘中に初めてCO-OP参加の要請がきたが速攻でキャンセルした。今忙しいから話しかけないでくれないか(キリッ。
片方が死んでも蘇生できる点は便利だが、完全にフレンド専用。
申し訳ないけどこれ野良CO-OPするにはゴミレベルだよ。ゲーム内ではゴミ箱ですら破壊すれば回復アイテムを落とす事すらあるのに……。
■TERROR IS REALITY
本編でも話題になっているゾンビを的にした大会TERROR IS REALITYに参加する形のオンライン四人対戦。
8種の競技の中からランダムで選ばれた競技で連戦する事になり、入手したポイントは賞金として本編の好きなセーブに還元する事ができる。
こちらも色々不親切な仕様になっている。
・四人揃わないと始まらない
・誰か抜けると途中までの全てが無駄に消える最悪仕様。金は貰えない。
お金稼ぎとしては非常に優秀だが、本編で稼ぐのが馬鹿らしくなる位稼げるのも問題。こちらは利点とも取れるが、本編でちまちまレジを壊して400$ずつ入手するのに比べてTIR一回で2万〜12万も入手できると本編での金稼ぎの時間は何だったのかなと萎える部分もあった。
何より店の商品価格がTIR前提になっているのが気に入らない。大抵の商品が軽く1万は超えるので、普通に稼いでいる人はわざわざ使い捨ての武器を買う為に店を利用する事はない。
■ロード
マップ内のゾンビやアイテム全てを読み込む為にエリア移動時に十数秒のロード。デモが始まる前に十数秒のロード。街の広さとオブジェクトの多さから仕方が無いかな。
■ティアリング
わざとグルグルとカメラを回すと画面に線が走る。普段はカメラなんて高速で動かさないのでゲームの面白さもあってプレイして一時間くらいで気にならなくなった。
プロローグの通路でカメラを回転させた時は軽く絶望したけど。
COMMENT
不満がないわけではないが良いゾンビパラダイスだった。
Z指定のグロゲーやサイコなキャラが許容できて、牧場物語のスケジュール立ての感覚が好きな人にはオススメ。
もっとワープポイントを増やして、救助した生存者たちを自由に連れ歩けたら最高だったのに。
Sランクを取るとトロフィー以外にやる事がないので満足度は-1。
アイテム総数など横へのやり込みは広いが、強化などの縦へのやり込みは浅い印象。
オンライン要素は遊べない事はないが個人的には面白いと感じる所は一つもなかったので期待しない方が良い。
Amazonレビュー
レビュー日: 2016-02-21
最初辺りはよくやられていましたが、レベルが30超えてくらいでやられなくなりました。
オンラインはあまり人がいません。
協力プレイは楽しいので早くやれば良かったです。
GOOD!
☆自由度。
ストーリーを着実にこなしていこうが、全て無視してひたすらゾンビを倒しまくるのもプレイヤー次第。
ショッピングモール内にある様々なものが武器になるし、服装も女性ものからネタものまでいろんなものが着れます。
一応ゾンブレックス(娘のゾンビ化を防ぐ薬)を探すという縛りはありますが、個人的にはそんなに気にならなかったですね。
☆サバイバー(救助者)の強化。
前作ではイマイチAIの悪かったサバイバーが、今作では極一部をのぞき放置してても問題なくついてくる。
エリアチェンジ時の置き去りさえ気をつければいいので、全然足かせに感じられないのが良かったですね。
☆爽快感。
刃物などでゾンビを斬ると四肢や頭部などが切断できるのですが、その切断パターンが豊富にありほぼ斬った通りに切断できる。
スパスパ斬れすぎだろーと思ったりもしますが、とても爽快感があっていいですねw
コンボ武器も実用的なものからネタ扱いなものまでいろいろあって、中には数十体のゾンビを一気に吹っ飛ばせるものがあって気持ちがいいです。
☆難易度。
ストーリーを失敗したり死んだ時はもちろん、自分の好きなタイミングでもLVを引き継いで最初からやり直すことができる。
更にDL装備(予約特典やネットショップで購入)にいろんな追加効果がついてるので、アクションが苦手って人も難なくクリアすることができると思います。
BAD/REQUEST
★快適さ。
他の人も書いてるように、エリアチェンジ時のロードが長い。
特に室内⇔外への移動は、室内⇔室内の移動時の倍くらいに感じました。
頻繁にエリア移動するだけにもう少し短くしてほしかったですね。
★COOP。
まず、相手を探すのに時間がかかる。
見つかったとしても、相手に断られたらまた1からやり直し。
なので自分はフレンド以外とはCOOPしなかったですね。
更にVC(ボイスチャット)無しではほとんど意思の疎通ができないので、VCが無い場合だと淡々としたプレイになりがち。
簡易チャット的なものが欲しかったですね。
VCがあるとないとで全然面白さが変わります。
★LV。
主人公のLVの最大が50なのですが、サバイバーの救出やサイコパスを倒すことで大量にPP(経験値)が入るので簡単にMAXになってしまう。
何周かするのが前提だと思うので、普通に99くらいあっても良かったですね。
一応PPランキングなるものはありますが、50に達した後のPPを稼ぐ意欲を湧かす程のものではないですしね。
COMMENT
環境:HDTV37型 HDMI接続。
前作は友人のとこで軽くプレイした程度(箱は持ってないのでw)
膨大な量のゾンビが群がる様は一見の価値あり。
一人で暴れまわるのも良し、VCがあればCOOPでワイワイ騒ぐのも良し。
ただ基本作業ゲーなので人によっては飽きやすいかなぁとも感じました。
こういう箱庭系は自分なりの楽しみ方を見つけるかどうかで、長く楽しめるかどうかが大きく変わりますね。
ゾンビゲー、箱庭系が好きって人にはお勧めです。