オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
4pt | 3pt | 3pt | 5pt | 4pt | 3pt | 1pt |
78pt
GOOD!
オリジナリティ
サウンドノベルの利点を最大限に生かしたゲームシステムはさすがお家芸といった感じ。
オリジナリティという点においては、これに勝るものはないのではないでしょうか。
わかりやすいストーリー&ストーリー展開、感情移入しやすいキャラクター設定、ベタな音楽、お約束&お遊び要素等、サウンドノベルの集大成というか王道を行く作品だと思います。
グラフィックス
ほぼ静止画ですが、実際に台詞を言って演技したものを使っているということで臨場感溢れる絵が撮れていると思います。
熱中度
前半はそうでもないものの、後半に進むにつれて先が気になってしょうがない。引き込まれるストーリーは素晴らしい。続きを知りたい気持ちを焦らせるKeep Out・To Be Continued…システム、1時間毎の章仕立て、程よい難易度がエンディングへの熱中度を上げるキーになっているのでしょう。ストーリーやシステムが難しかったり、難易度が高すぎたりするときっとここまで熱中できないのだろうなと思います。
満足度
ゲームに対する満足度、というかストーリーを最後まで知れた満足度が大きい。物語を最後まで読み解きながら進める、というのはやはり満足感・達成感があります。
BAD/REQUEST
これでもか!というくらいシーンや感情を表現した音楽は「王道」というゲーム観には合っているでしょう。しかし緊迫した世界観の割にチープな印象を受けてしまいます。音楽がオリジナリティのあるものであればもっと盛り上げることができたように思います。
激しい操作が不要の気軽にできるサウンドノベルゲームとしてはPSPのようなポータブルタイプの方が合っているように思います。PS3版は動画がふんだんに使ってある等、なにか違いがあれば良かったなと思います。
ゲームの性格上やむを得ないのですが、本編エンディングが終わりある程度やり込めばそれで終了というのはややボリューム不足。。勿論小ネタ等色々やり込み要素はあるのですが、難易度設定のあるアクションゲームやそもそものボリュームが大きいRPGに比べると物足りないような気がします。しかしサウンドノベルでPRG並みのボリュームを持ってこられても困るので、どうしようもないですね。
COMMENT
元々サウンドノベルファンでWiiもPSPも持っていないためPS3版を購入しました。
本作はサウンドノベルの「王道」、ベタベタ過ぎるくらいにエンターテインメント性の強い作品です。
特に物凄く悩むことなくエンディングには辿り着けます。それなりのボリューム・それなりの難易度。物足りない部分はありますが、全体のバランスはとても良いのではないでしょうか。
バッドエンド収集も数が多ければ単純作業になってしまいがちですが「関係ないように思える人と人がどう関わって物語がどう進むのか」がテーマということを考えると収集し甲斐があるのではないでしょうか。
サウンドノベルファンは勿論、ゲームが苦手な方やエンターテインメント小説・映画等が好きな方にもおすすめです。
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
---|---|---|---|---|---|---|
5pt | 5pt | 4pt | 5pt | 5pt | 4pt | 2pt |
95pt
GOOD!
「街」は未プレイ、サウンドノベルは実に「かまいたちの夜」シリーズ以来です。
〆オリジナリティ
まず、最初に思ったのはこれは一体なんなんだろうと。
自他共に認める重度の活字中毒な私にとってこのゲームは
(「24」+「ゲームブック」+「踊る〜」)/3って印象でした。
海外ドラマ「24」の様な1時間毎の共通の時間軸に対して5人の主人公が同時進行で話を展開します。24と違うところは、それぞれの話は独立していながらも、相互に影響を及ぼしあう点。
平たくいえば――風が吹けば桶屋が儲かる――そんな感じで、例えば、主人公の1人が豪快にかっ飛ばした?アレ?が、たまたまその場所を通りがかった別の主人公の所へ乱入したりします。その影響の度合いは選択肢によって様々。
大半はバッドエンドに繋がっていて、バッドエンドと判っていても選択したい誘惑に常に駆られる様は、中学時代の私が、かつてブックカバー、帯、本体カバーまで貫通してすり切れてもまだ飽き足りず、最後には双六ゲームになってしまうまで、何度も、何度も、何度も、何…(以下略)、繰り返し遊びまくったゲームブック「ソーサリーシリーズ」を思い起こす程の楽しさに溢れています。
非常に良いシーンで止められるkeep outで物語を途中で強制的に止め、別主人公に自然に関心を持たせています。Keep outを解除するJUMPポイントも「その頃彼は〜」といった別主人公の同じ場面の節目に設定されている事が多い(例外も多数あり)為か視点が半ば強制的にコロコロ変わるにも関わらず、物語全体への興味を損なう事無く話が進んで行くのも実に不思議で素晴らしい。非常に面白いシステムだと思います。
ここまで私が入れ込んでおいてなんですが、普通のプレイヤーの方にはバッドエンド回収しながらのクリアは余りお勧めいたしません。この手のゲームとしては、恐ろしく時間が掛かります(私でクリアまでに25時間超)ので、あっさり終わるのが嫌な方、重度の活字中毒と自分でも自覚されている方のみ推奨です。
〆グラフィック
本当にびっくりしました。
まさか、【実写で】これほどのリアリティを出せるなんて。
私は、実写映像(や実写取り込み)がゲーム世界にとって、これほどの説得力を生むとは思っていませんでしたし、真似が簡単にできるとは到底いまでも思えません。実際、本当に簡単なら、下手な3Dグラフィックよりももっと多くのゲームが採用していると思いますし。
採用しない理由としては、実写は、ごまかしや言い訳が一切きかないってのが一番問題なんでしょうね。
読者が「急げ御法川!」と思ったときに、ちゃんと御法川さんが全速力で走ってなければいけない。これに嘘やごまかしがあったり、純粋に演技が下手だったりすると、途端に説得力をなくします。CGなら修正が後でできますが、実写はそうはいかない。撮り直しは非常に手間がかかるだろうし、使い回しも限られる。そういう意味で、全く違和感なく物語と画像・映像を繋げきったのには本当に感服いたしました。
〆サウンド
高品位で奇をてらわない、よく言えば素直、悪くいえば飛び抜けた物がない仕上がりです。
不満などは一切ありません。盛り上げるべき所、泣ける所に効果音と音楽を絶妙のタイミングで合わせてくる所などは、実にいぶし銀ともいうべき職人芸。ここを何点にするかは最後の最後まで迷いました。
〆熱中度・満足度
活字中毒の私にとって、このゲームの真骨頂とは何か。
例えるなら、読み手の私は孫悟空で、作者であるお釈迦様の手のひらを超えて世界の果てに字を書くことです。
タマの中の人が誰か判った時点で60%ぐらいの予想が付きました(もっとも私は中の人が誰かについては予想とは違っていましたけどね。ちなみに私は…げふんげふん)。でもしかし、そこでこの世界の果てを見た気がするなら、それはお釈迦様の甘い罠。よくみれば、それがどうしたといわんばかりに散らばり降り注ぐ、クラスター爆弾のごときさらなる小さな謎たち。解っているのは実は終着駅だけ。これが最後まで、どこをどう経由してどう収束しつつどう核心に繋がっていくのか。ますます混迷度を増していくシナリオ。ヒントは相当数が出ているのに、なかなか核心には触れられない展開。
何故? どうして? 常にどこかに疑問を持ちながら、テキストを読みつつ覗いたバッドエンドは70個以上(19時台を含めて全85個)。それらを回収しつつ、17時台をクリアするまでで25時間超。
そして、最後に私が勝利を確信した次の瞬間、19時台のバッドエンドの一つがぶち当たりました。主人公の1人が文中でたどり着いた小さな真実に隠すように、お釈迦様がこっそりと隠した最後にして最大の大嘘を見破れなかった悔しさ。あれには本当に「やられた!」と思いました。
19時以降はバッドエンドのヒントも無く、それまでの自分の推理(というか予想)を試される場となります。完全に見切ったと思った方は、是非最短で19時台をクリアしてみてください。
ドラマとしてもとても面白く、加納の刑事としての思いに、父として変わっていく大沢にうるっときました。御法川のライターとしての熱い心に、亜智の人を守るという葛藤に、非常に強くうなずかされました。そしてそれらが他の個性的な脇役を巻き込んで、一つの大きな流れを作って収束していくきまは本当に見事。タマはどうだって? ……えーっと、ネタバレなので秘密w
非常に完成度の高い、密度の濃いシナリオでした。これ以上を果たして他のゲームで味わう事ができるのか。
ゲームのシナリオと演出はかくあるべしと言いたいです。
「−100で始まっても0で終わってはいけない」というのは、こういう事なのだと言いたいです。
TIPSがかなり細かく、トリビア的なものから、ただの雑談や性格判断、JUMPポイントが隠されていたりと本当にいろいろ。飽きることが全くなく、これを読むのも楽しみでした。
〆快適さ
システム周りは非常に軽快で快適です。
シーン毎に一枚絵を用意しているので状況を思い出しながら整理しやすく、選択肢やジャンプポイントが一目で分かるようになってます。ピンポイントでどこからでもジャンプ可能。簡単に既読文の読み飛ばしやバックログが参照できます。
更に、円筒形状にシナリオツリーが配置されているので、現在読み進んでる主人公の隣で、同時刻、他の主人公が何をしているのかも一目でわかると本当に至れり尽くせり。読み手が不幸な運命を回避する為に必要な最大限の配慮がなされていると思います。
ストーリーが1時間内で完全に区切られて、バッドエンドフラグが他の時間帯から飛び込んでこないのも、複雑になりすぎない様に配慮がされていてとても良かったです。
BAD/REQUEST
敢えて言うならば。
〆行の表示スピードが0.5秒だけ遅い
台詞の表示はこんなものですが、ナレーションや思考している部分の文章はもうちょっと速いほうがいいです。ガンダムの反応速度に苛立つアムロの気持ち。1行一瞬表示できると更に軽快に読み進められて良かったんですが。
〆もうちょっと細かく本文再開できる方が良い
バックログも既読スキップも自由にできるのは非常に良いんですが、シーン冒頭単位でしか本文を再開できません。これも、どこからでも再開できると良かったなあと思います。
〆keep outちょっと多すぎ
keep outのシステム自体はすごく良いのですが、ちょっと多すぎです。
また、その時間帯をクリアしても、バッドエンド回収の為に別選択肢を選ぶとkeep outが復活してしまうなどちょっと困ったところも。せめて、時間帯クリアしたら、選択肢を変えてもそれまでのkeep outは一切復活しない仕様にして欲しかったです。これがあるために、ただでさえ難しくて面倒なBADEND全回収が更に面倒な事になってます。
〆文中からでないとメニュー>BADENDリストに行けない
また、シナリオツリーから×ボタン連打で人物選択(Y/N)>トップメニューの流れに行けません。本文中ではなく、システムが幹であり起点なので、メニューはここから受け付けてくれる方が良かったです。
COMMENT
〆難易度
クリアだけなら最後の2人へジャンプする箇所がかなり嫌らしいですが、ヒントも丁寧で全体的には非常に簡単(1)だと思われます。
BADEND回収は反して非常に高難度(3)。トロフィーgetまでの最後の1、2個が常に見つからなかったので、その時だけその都度攻略情報のお世話になりました。真ん中とって2にしてます。
〆カナン編
カナン編まだ途中まで読んでのレビューなのですが、あれは、カナン編というより、CANAAN編だと思います。平行世界の別人物だと思えば、私は割とすんなり受け入れて読むことが出来てます。本編を最大限楽しむにはCANAANを知らない方が良いんですが、知ってないとこっちは余り楽しめません(むしろ違和感ばりばりだと思います)。そういう意味では、この部分は戦術レベルでちょっと失敗してるかなあ。
〆プレイ環境:PS3(60GB)+松下Viera(TH-26XL70)26インチ+パイオニアサラウンドヘッドホン(SE-DRS3000C)
〆現在、ボーナスシナリオのカナン編の途中…でカルトクイズ428に脱線中(ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい)。
クリアー時間は28時間でした。テンションは常に高く心折れる事はなかったですが、それでもBADEND全回収しつつクリアは、かなり大変です。
是非いろんな方にプレイしてもらいたい逸品。
PS3に移植してくれないかなあとずっと思ってたし、その期待を裏切らない出来に非常に満足です。
人を選ばない、みんなに胸を張ってお勧めするに足る、ずっと待ち望んでいた万人向けのタイトルが馬群最後方から直線一気でやっと来た。そういう思いです。
私がプレイしたここ数年のゲームタイトル中でも屈指の傑作!
オリジナリティー | グラフィックス | サウンド | 熱中度 | 満足感 | 快適さ | (難易度) |
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5pt | 5pt | 4pt | 5pt | 5pt | 4pt | 2pt |
95pt
GOOD!
5人の主人公やサブキャラ達が絡み合い、展開していくシナリオが素晴らしいのは勿論ですが、KEEPOUTやJUMPといった要素がうまいアクセントとなり、先を読みたいという気持ちにより拍車をかけてくれます。
個人的に読み物系にはゲーム的な要素はあまり要らないと思っているのですが、428においてはシナリオとゲーム性が混ざり合って、一つのゲームとして完成されています。
全編実写の静止画で構成されたグラフィックもPS3の環境と相まって、渋谷の臨場感をリアルに伝えてくれています。
事実上の前作である「街」をやったことのある人に対する小ネタが所々に盛り込まれていて、ファンとしては嬉しい限りです。(あくまで本筋には関わらない小ネタなので、428からやり始める人でも全く問題はありません)
システム上、シナリオが小分けになっているのでいつでも区切りのいいところで中断できるのですが、それでも止め時を見失ってしまう程に熱中してしまいました。
BAD/REQUEST
ネタばれになるので詳しくは書けませんが、未プレイの方でアニメのCANAANも興味があるという人は、428本編→CANAANという流れでいったほうがより両者を楽しめるかと思います。あくまで個人的見解ですが逆でやってしまうとBAD要素になりかねないので……
本編ボリューム的に、10〜15時間と決して短すぎるわけではないのですが、もう少し428の世界を楽しみたかったかなと。BADというよりは贅沢な悩みです。
COMMENT
文章を読むこと自体がまったく駄目という人以外には手放しでお勧めできる作品です。
3つのプラットフォームで展開している作品なので、どれかひとつでも持っている方は是非手を出してみてください。
多くの人に触れてもらう事で、それが続編が出る原動力になればいいな、と思ってしまう程にいいゲームでした。
Amazonレビュー
レビュー日: 2016-05-20
映像、音楽、操作性、ストーリー、演出、登場人物文句なし!!
最近PS4本体を購入。PS3の電源を入れることがほとんどなくなったためにPS3は売却しようかと思ったのですが、このゲームをまたやりたくなったらと思い売却をやめました。
PS4に移植されないかなー
GOOD!
素晴らしいシナリオ。
“とても良くできたサスペンスドラマ”と言ってしまえばそれまでだが
飽きさせない演出とセリフまわし、個性的なな出演者たち、
そして巧みなザッピングシステムによってただのテレビドラマにはない
魅力的な作品となっている。
複数の主人公を切り替えながらストーリーを進める「ザッピングシステム」は
まさに“運命の歯車”といえるシステムで、
1つが狂うと全てが狂ってしまう、という絶妙な仕掛けとなっている。
時間ごとに区切りはあるものの、どの主人公も常に新しい展開を匂わせて終わるので止め時が見つからない。
ボリュームもこの手のジャンルにしてはそこそこあると思う。
BAD/REQUEST
特に大きな不満はなくプレイを終えたが、
強いて言うならば2周する気にはならないという所か。
まあこういうタイプのゲームなので当たり前のことだが。
そしてメインの半分くらいでいいので(さらに画も使いまわしでいいので)
まったく別のストーリーがあったら良かったなとは思う。
いちおうオマケストーリーはあるのだが、
主人公が違うので、スピンオフ感が強い。
あの魅力的なメイン主人公たちの、全然違ったストーリーを見たいと思うのは
贅沢なリクエストだろうか(笑)
COMMENT
Wii版は未プレイで、初めてPS3版で初めてプレイしたが
数あるPS3ソフトの中でも、かなり上位に入るほどの満足度だった。
内容はグラフィックや音質以外はWii版とほぼ同じらしいので
すでにWii版をやった人には流石に勧められないが
やったことのない人はぜひともプレイして欲しいと思う作品だった。
特に普段ゲームをしない女性の方も、これなら絶対に楽しめると思う。
まぁ、普段ゲームをしない方はPS3本体を持ってる可能性は薄いかもしれないが。