このソフトのレビューを書く

【PS3】ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)

発売元 5pb.オフィシャルサイト
発売日 2012-06-28
価格 7140円(税込)
レーティング 【C】15才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:拡張科学アドベンチャー
■ プレイ人数:1人
■ 初回限定版:9,240円



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
3pt 2pt 3pt 1pt 1pt 1pt 4pt
総合点
30pt

GOOD!

「AVGとして」
 さすがに実績とノウハウがあるだけあって、AVGとしての安定性はある。既読スキップ、強制スキップ、TIPSや読み返しなどの機能は完備。ロード時間もセーブ所要時間も比較的短く、サクサクとプレイできる。今作では日時を指定してシナリオロードが出来るようになっているため、もしあのシーンをもう一度見たい、という人がいれば、その人にとっては嬉しい機能。
 カオスヘッドやシュタインズゲートのキャラもちょこっとだけ話に絡んでくるのが、シリーズファンには嬉しいかも。

BAD/REQUEST

「システム」
 ツイぽ(作中世界におけるツイッター)システムで、共通シナリオ時に各ヒロインに最適の回答をし続けた場合のみ各ヒロインルートに分岐。ヒロインの呟くスピードが結構遅く、誤答していた場合シナリオをかなり読み進めてからロードし直す必要がある。
 各ヒロインシナリオは10月はヒロインA、11月はヒロインB、12月はヒロインC、という感じで、それぞれ一ヶ月をヒロインと重点的に交流するだけ。端的に言えば、メインシナリオの一部を切り取って「これが各ヒロインシナリオだよ!」と言いはってくれている。
 最初のプレイで12月担当ヒロインに行ってしまうと、「なんだかよくわからないけど時間がたってたよ!」みたいな感じになる。(10〜11月は、「月担当のヒロインと交流はあったんだけどプレイヤーには見られない」状況)
 ツイートはおまけ要素として、普通の一本道シナリオとして作ったほうが良かったかと思う。

「グラフィック」
 3Dがちょっと雑。髪が腕を突き破っていたり、足がスカート貫通していたりする。あと、テキスト送りをするたびに3Dモデルが軽くテレポートするのはいただけない。(3Dモデルのモーション完了点から、次のモーション開始点の座標がずれているため、テレポートしている風に見えてしまう)

「キャラクター」
 ある意味今作一番の問題点。
 主人公の海翔は、人の頼みは聞かないし、いちいち偉そうで傲慢。ゲームだけ出来ていれば幸せで、それ以外のすべての活動には消極的。
 他人に何かをやってもらうのは当たり前だが、自分が手伝うのはおかしい、と普通に考えていて他者を常に都合よく利用しようとする。
 極めつけに「(自分と)幼馴染以外なら死んでも構わない」とか本気で口にする。赤の他人じゃなくて、同じ部活の、自分が部活に誘った女の子に対してこれを言う。これはもう、普通に人でなしというレベル。

 「あんたのやっていることはおかしい」ときちんと言ってくれる、前作の牧瀬紅莉栖のような人間がいない……というか、いるのだが不必要に幼稚な人格として描かれていて、批判に力がない。
 また、自業自得としてひどい目にあうことがないから、主人公はずうっと成長しない。

 また、メインヒロインはヒロインで基本的に騒ぐ以外に際立った能力がない。自分で成果を出す努力するより、人任せのクレクレちゃん。
 自意識ばかり過剰で、やりたいことを喚くだけ。出来る事と出来ないこと、やるべきこととそうでないことの区別をつけようとしない。
 人が真面目に話している最中にアニメの台詞を口にしてふざける。
 ダメな子だと自覚しているなら自覚しているなりに、自分にできることを考えて動こうとしていればかなり好感度高かったと思うのだが……
 能力も人格も両立していた、牧瀬紅莉栖は偉大だったんだなあ、と改めて思う。

「シナリオ」
 全編通して薄くて浅い。
 巨大な陰謀・青春群像・近未来SF・ロボ作り・複数の家族愛・過去のしがらみ・人とは違う体質、などなど、ネタを盛り込みすぎて、結局どのテーマも短すぎて浅すぎる。
 科学シリーズなのに科学考証が少なく、どーでもいいような扱い。カオスヘッドやシュタインズゲートは「この技術がないと話にならない」科学考証があったものだが、今作はそれすらない。正確には、あるけど別に主題じゃなく、必須じゃない。現に、代替技術が普通にあったりする。
 科学的考証をないがしろにしておいて「科学シリーズ」を名乗るのはきつい。

 今作では視点も時系列もものすごく頻繁に移動し(主人公→ヒロイン→主人公→サブキャラクター……といった風に)盛り上がりのあるシーンや解説したいシーンだけしか書かれていないため、結果としてキャラごと、テーマごとの文章量が少なく、誰に対しても感情移入できない。
 シーンを繋ぐ過程を書いてくれないので「いつの間にかロボ完成してました」とか平気で言い出す。え、この作品って「ロボ」ティクス・ノーツじゃなかったの……?

COMMENT

 エンディングまでプレイして……一言で言えば「ここで終わりかい!」。
 事件収束の直後までで後日談がないので、その後どうなったのか一切情報がない。
 グランドフィナーレなのにエピローグをあえて描かない考えがちょっと良くわからない。まさか、エピローグはアニメで見てね! とか……?

 シナリオライターさんは以前、シュタゲ書いた人らしいのだが……なんでこんなに残念になったんだろう? 補佐の人がいなくなったから?
 ともあれ、ちょっと人におすすめは出来ないレベル。過去が偉大だったから、相対的にそう見えるとかそういう話ではなく、本当に、単体として、オススメできるレベルの作品じゃないと思う。

   
プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
kokoさん  [2012-08-07 掲載]

このレビューはオススメ? はい  いいえ


ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)のTOPページへ戻る

総合ポイント
42
(難易度)
3.00
レビュー数
11
スコアチャート ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ)レビューチャート

ROBOTICS;NOTES(ロボティクス・ノーツ) 購入する
0%
0-9
0%
10-19
18.2%
20-29
27.3%
30-39
18.2%
40-49
0%
50-59
0%
60-69
18.2%
70-79
18.2%
80-89
0%
90-100
【60点以上】
36.4%
【標準偏差】
22.53