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【PS4】Bloodborne(ブラッドボーン)

発売元 ソニー・コンピュータエンタテインメントオフィシャルサイト
発売日 2015-03-26
価格 7452円(税込)
レーティング 【D】17才以上対象 暴力 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:アクションRPG
■ プレイ人数:1人(オンライン:1〜5人)

【Bloodborne The Old Hunters Edition】
■ 発売日:2015/12/03
■ 価格:6,372円
Bloodborne The Old Hunters Edition版は、通常版にDLCを同梱したものです。



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 4pt 4pt 3pt 3pt 2pt 3pt
総合点
62pt

GOOD!

【ビジュアル面】
キャラクター、装備品、敵、舞台、小物一つをとっても、胡散臭さを感じさせず、しかも禍々しいデザイン性と汚れや光の反射さえも存在感をもつグラフィックによりビジュアル面は高品質の一言に尽きる。また、マップの雰囲気は「闇」一色だが、半端さのない重厚なものに仕上がっている。

【暴力的な描写】
武器を振れば敵が多量の血しぶきを撒き散らし、敵が怯んだ隙をついて腸をえぐりだす動作(血しぶき以外なにもでてきません)をしたりとまさに「敵を殺す」ゲームとしての表現・描写が強い。また武器の変形・振り回すモーション共にクール。

BAD/REQUEST

【ロックオンがうまく機能していない】
カメラが敵を追い続ける機能だがこれに頼って闘うのはかえって危険だ。その理由は大きく分けて3つ。
「回避モーションの変化」
ロックオンをすることで回避モーションが変わるが、全体的に遠くへ逃げられないモーションになるため、一部のボス戦では使いものにならない。(ヒント:雪景色)
「後ろ・横にダッシュができなくなる」
文の通り、後ろと横、斜め後ろにダッシュができず、前しかダッシュできなくなってしまう。これにより移動の操作性が悪くなる。
「カメラの動きに問題あり」
ロックオン時の回避モーションはプレイヤーの目に追いつかないほど素早い。しかもカメラがその回避モーションのごとく、瞬間的に動くため、画面が歪んで何が起きているのか分からなくなることが度々起きた。

ロックオンのちゃんとした使い方としてはカメラを敵の方向に向かせてからロックオンを外す。こうしてカメラが変な方向を向いてる時に直すために使える。

【ボリュームについての問題】
本作には目的地とは関係のない道がそこかしこに用意されており、その道を辿って行くとアイテムが入手できる。まさに「RPG」の定番的な楽しみ方が用意されているわけだが、ダクソ3と比べると明らかに武器・装備品の種類が少なく、拾える物の過半数は小物かレベル上げに必要な通貨ぐらい。下手な水増しはないにしてもこれでは寄り道など作って何が面白いのかよく分からない。

【難しい・面倒くさい・ロードが長い】
発売当時から下手くそだからつまらないとか、アイテムを使った闘い方や武器を変えて闘ってみることで攻略できるとか、様々な意見があったが、ダクソ3もプレイしてようやく自分がなにを思っていたのか意見がまとまったので本作の仕様と面倒ごとについていくつか説明する。
■ 複数の敵に突っ込めばフルボッコにされる → ゲームバランスの問題。敵に殴られると一時的に怯んで動けなくなる。そこを他の敵が殴りこんできて死ぬか致命的ダメージを受ける。というのも敵の体と敵の体(腕全体や胴体の一部)が同化するぐらいまで近づきあうことができる仕様なので前の「敵の体を貫通して」後ろの敵の攻撃がこちらに当たることが当たり前のように許されている。もちろん前の敵はダメージを受けない(一部例外あり)。
■ 自分の使っている武器の攻撃速度や攻撃範囲を理解・視野にいれること → 攻撃速度の遅い武器を使うとその隙を衝かれる危険性もあるし、攻撃範囲のせまい武器は前例のお通り、後ろや横にいる敵に隙を衝かれて攻撃を受ける危険性がある。なにより一発でもダメージを受ければフルボッコ、雑魚でさえ連続攻撃で体力をガンガン削っていく勢いだ。油断も隙もない。
■ ボス戦では行動パターンやどこまで突っ込んでいいのかを理解するのに苦労して何度も死ぬ → ボスキャラクターが巨大生物であることが多く、動きが完全に予測できないのと、本作には盾らしい盾も存在しないため、敵の動きをじっくり見ることもできない。そもそもボスや雑魚関係なく、死ぬと一定の場所まで戻されるため、死ぬたびにいちいちボスのところまで行くはめになる(ショートカットも用意されているが面倒なのにかわりはない)。
■ 回復アイテムや弾丸が不足したらいやでも雑魚狩りをして稼がなければならない → ボス戦で死にまくるとよく発生する。とくにまだ一度もそのボスを倒したことがないと雑魚を狩る時間を作ることが非常に苦痛で仕方がない。
■ アイテムの使用に悩む → 使ったところで雑魚やボス戦で殺されて無意味になる可能性を考慮すると下手に使えない。もちろん購入も可能だが、初見はクリアすることに必死になるためやる気が起きない。
■ 結局防ぎきれない罠や近接攻撃でいくと絶対ダメージを受ける展開がある → ヒントは終盤あたり
■ 死ぬと面倒 → 死ぬと所持してるソウル(通貨)が死んだ場所に置き去りにされ、取り返しに戻る必要性がある。最悪敵が所持しているため、殺して奪い返すこともある。しかもこれが敵にやられて連続で死ぬと消滅(パーになる)する。なによりロード時間が長く、20秒とか当たり前のように掛かる(アプデ前はさらに時間が掛かっていた)。

ざっとこんなものだが、まとめると「死ねば死ぬほど面倒事や長いロードを繰り返す仕様」。個人的にはボスを倒せた時、達成感よりも「苦行から開放された」という気持ちが圧倒的に強かった。それでも本作をクリアしたのも、その「優れたビジュアル」と「容赦ない暴力描写」の虜になっていたからだろう。そうでもなければこんなゲームを死に物狂いで遊ぶわけがない(3回ほど心が折れてプレイを中断したくらいだ)。そしてもうひとつ、実際にプレイが上達すれば本作はつまらなくなるのだろうか。その答えを探るため3週クリアしてみたのでその感想を書きたいと思う。

COMMENT

【面白いか、つまらないか】
一度クリアしてしまえば初見の頃よりも冷静にプレイすることができるため、本作の面白かったところ、つまらなかったところをまとめてみた。

「面白かったところ」
比較的ゲームバランスが崩れていない複数戦も序盤にいくつかあって引くか攻めるかの駆け引きは楽しめたし、一部の人型のボス戦は純粋にスピーディーな動作にかっこよさを見出せていて、勝っても負けても悪い気はしなかった。特に斧や大剣のような攻撃範囲が広く、ダメージの大きい武器は戦闘が少し有利なるため、崩壊気味のゲームバランスをあまり気にしなくて済んだ(逆にそれ以外の武器のメリットが少ない)。

「つまらなかったところ」
敵の中にはこちらが構わなければ、ほぼ棒立ちの的でしかないやつ、あまりに動きが遅い敵については無視できるレベル。つまり動きの激しい敵と動きのノロい敵との難易度の差が激しすぎる。また、敵の体力は確実に少なくない。そもそも強制的に倒さなくてはならないのはボスだけのため、死ぬリスクを犯してまでわざわざ敵と戦う必要がないため、後半の使いまわしや体力の多い敵に関しては無視することが多かった。アイテムでも使えばいいかもしれないがロード挿んでまで買いにいくのも面倒だ。
さらに敵の配置にはランダム機能がないため、死んだら同じ配置を見ることになる(ただし周回クリアするとランダムではないが少し変わる)。

「結論」
オリジナリティ 4点
この禍々しくも説得力のある世界観は本作にしかないと断固できる。

グラフィックス 4点
背景から小物まで全ての物体、生き物が存在感を持つ表現の仕方に賞賛。

音楽 4点
基本ボス戦の時ぐらいしかBGMが流れないが、どれも世界観に会ったものが使われている。

熱中度 3点
序盤は世界観、グラフィツクスに魅入られて熱中するが、心が折れたり、ゲーム性の危うさに気づいて後半はクリアという使命感でプレイしていた。

満足感 3点
ストーリー以外のボリュームとゲーム性がね....

快適さ 2点
死んだ時のロードが長い、ロックオン時の仕様が悪い。これだけでも以外と気力を損ねる要素になる。

下手なら下手なだけ面倒ごととロードを繰り返すはめになる仕様や難易度に拘りすぎて「闘うこと」に対しての面白さやモチベーションが足りない。例えるなら、デビルメイクライのように連続攻撃が楽しいゲームでもなければ、ホットラインマイアミのように一撃一撃が互いに命取りのような斬新さもない。さらに敵の使いまわしが以外と多いことと、どうせロードし直せば復活する仕様もあまり価値を見出せていない。しかし本作の強みはそんなゲーム性を有効にする「ビジュアル」「デザイン性」「暴力描写」にある。そういう意味ではプレイを推奨したい。心を折ることになると思うが。

   
プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
プレイヤーさん  [2017-05-05 掲載]

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総合ポイント
65
(難易度)
3.64
レビュー数
33
スコアチャート Bloodborne(ブラッドボーン)レビューチャート

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6.1%
40-49
24.2%
50-59
36.4%
60-69
18.2%
70-79
12.1%
80-89
0%
90-100
【60点以上】
66.7%
【標準偏差】
12.18