【PS4】ドラゴンクエストヒーローズ 闇竜と世界樹の城
発売元 | スクウェア・エニックス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2015-02-26 |
価格 | 8424円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 セクシャル (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:アクションRPG ■ プレイ人数:1人 |
- 総合ポイント
- 67
- (難易度)
- 2.29
- レビュー数
- 38
スコアチャート
GOOD!
・オリジナリティ 3点
ドラクエのキャラで無双をする、というあまりにも明快といえば明快なコンセプト。
しかしモンスター配置による防衛戦の要素やボス戦の存在により、従来の無双よりスピード感に欠けるが、戦略性の高いものとなっている。
とはいえ組み合わせはともかく個々の要素は斬新ではないのでオリジナリティはそれなり。
・グラフィック 5点
ドラクエのキャラクターや世界ががしっかりと最先端のポリゴンで表現されたのは8以来か。
クレイアニメを思わせる質感はドラクエの世界観にあっており、なにより鳥山明デザインのキャラやモンスターが大量に動き回るのは感動の一言。
しかしPS3との縦マルチのためか、背景の単調さや質感の弱さをはじめ、純粋なクオリティとしてはもう一歩といいたいところもチラホラ。
それでもこのドラクエのキャラ・世界観を再現、という歴史あるシリーズでしか不可能な感動を体験させてくれたので最高点の5点を。
・サウンド 4点
おなじみのドラクエの名曲の数々が惜しみなく使われているので、無条件に良い。
・使えないキャラのいないバランス
無双ゲームとしてはプレイアブルキャラが少なめだが、その分、どのキャラにも使い道があり、短所と長所の双方が感じられる調整が好み。
個人的にはキャラ数だけがやたらと多くなり、肝心のプレイ感覚が変わらない最近の無双は逆に「こんなにキャラいるのか……」と辟易していたので、数ではなく密度をあげる方向は評価したい。
・敵の強さ
後半になるとちょっと苦戦するが、がんばればあまりレベル上げせずとも倒せるという、なかなか絶妙な難易度調整がされている。特に防衛戦は油断するとやり直しになるので
BAD/REQUEST
・テンポの悪いインターフェイス
クエストの受領・報告のたびに鳴るジングル。
回復アイテム補充のたびにもまたジングル。
必殺技演出のスキップ付加など。
全体的に演出のためにテンポが悪くなっている。
とはいえ、それがドラクエのテンポ感だ、という気がしないでもない。
・長めのロード
戦闘マップに入るたびに決して短くはないロードが入る。
やりこんでいくほどに気になる。
このグラフィッククオリティなら仕方ないかとも思うが、PS4ならではの早さを感じたかった。
・アイテム回収の不便さ
敵がアイテムを落とすのが死んでからワンテンポあり、回収は取りに行かねばならず、しかも一定時間で消えてしまう。とにかくアイテム回収に関して不便この上ない。
それでいてクエストや錬金では素材アイテムを何度も要求されるなど、とにかくアイテム周りに不快な部分が多い。今作一番不満の残る部分。
・ムービーの多発
ストーリーのほとんどがムービーで進むのだが、多すぎてちょっとうんざり。
ムービー自体のクオリティは美麗なのだが、見ている時間が長いのちょっと……
・ストーリー
良くいえばドラクエらしい王道なのだが、堀井雄二が監修はしているものの書いていないみたいで、セリフ回しなどがいつもより陳腐に感じられた。ついでにいえばオリジナルキャラの技の名前も「れんごく斬り」や「ダイヤモンドダスト」など、ドラクエというよりアニメ風なセンスとなっていて、残念感は否めない。
・防衛戦多すぎる
防衛戦自体は適度な緊張感のある良い出来なのだが、防衛戦が多すぎて窮屈に感じる面もある。もう少し減らしても良かったのではないか?
COMMENT
ドラクエで無双、というただそれだけといえばそれだけのゲームなのだが、防衛戦の導入などで、なかなかドラクエらしいテンポ感を備えたものになっている。
無双と思ってプレイすると無双とずいぶんちがうことに驚き、無双とはちがうゲームだと思ってプレイすると無双との類似に驚くという、絶妙なラインをついた調整はうまいこと作られていると思う。
ゲ無双への不満に雑兵の無個性さとボス戦の盛り上がりのなさがあったので、その双方が解消された本作は、ゲーム性だけをとっても楽しくプレイ出来た。そこに子供のころから親しんでいたドラクエが加わっているのだから、満足感はなかなかに高い。
だが、全体的にはよくできているものの、もう少し特別ななにかが欲しかった、という気持ちが残るのも確か。
良作ではあるのだが名作には一歩届かない、惜しいゲームだと感じた。
とはいえドラクエ好きならやっておくべき一本なのは間違いない