【PS3】Eat Them! 〜博士の怒れるモンスター〜
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
---|---|
発売日 | 2011-07-20 |
価格 | 1000円(税込) |
レーティング | 【C】15才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ オンライン配信専用 ■ ジャンル:アクション ■ プレイ人数:1〜4人 ■ 必要容量:390MB |
- 総合ポイント
- 64
- (難易度)
- 1.67
- レビュー数
- 3
スコアチャート
GOOD!
PlayStationStoreで見かけて、気になったので、つい購入。
<ゲームの概要>
設計したモンスターを操作して、街を破壊するゲームです。オンラインランキング対応。
モンスターのライフが以下の行動で減少します。「?モンスターを動かす」「?敵(警官、戦車、ヘリ、戦闘機など)に攻撃される」
それに対し、ライフを回復する手段が「人間を食べる!」となっています。PTAから文句がきそうで素敵です。
■ゲームモード
・Time Attack …時間内にどれだけ壊せるか
・Destroy(破壊)…指定されたいくつかの建物をどれだけ早く壊せるか
・Race …街中のチェックポイントを回る早さを競う
・Survival …指定時間を生き残る
■ステージ
(1)工場エリア 8ミッション
(2)郊外エリア 7ミッション
(3)商業エリア 8ミッション
(4)高層エリア 6ミッション
(5)最終エリア 1ミッション
各ステージごとに、金・銀・銅・なしと4段階の評価があります。報奨として各ステージに2つずつ装備が当てられており、銀メダルで1つ、金メダルで2つ解除されます。
余談ですが、「破壊モード」はメダル取得の基準はタイムになっています。ところが、ランキングは総合得点(タイム、破壊した建物、食べた人数などの合計)で比較されます。結果的に、時間ぎりぎりまで建物を破壊しまくった方が断然高い得点になります。
<良い所>
○息抜きにどうでしょう
一ゲーム1〜4分程度とちょっとした空き時間にできます。
それなりに爽快です。モンスターを強化していくにつれて、建物もサクサク壊せるようになります。
○アメリカンコミック風
全編アメコミ風の画像で表現されています。好みはあるでしょうが、斬新さは抜群です。
○ゲームバランス
なかなかいいと思います。
得点の関係上、できるだけ都市破壊に時間をまわしたいのですが、防衛隊が邪魔してきます。防衛隊の攻撃力は結構高いので、出てきたら無視はできず何らかの対処を強いられます。そしてライフが減り、やられてしまうと15秒程度のペナルティーを受けますので、すかさず人間を食べてライフを回復する、というのがゲームの流れです。
ここで、15秒のペナルティーと、防衛隊をつぶす時間、ライフ回復の時間の兼ね合いをどうするか、が面白いところです。回復を無視して、ペナルティー覚悟で壊しまくる戦略もありです。
防衛隊への対処ですが、ずっと対処していると時間がなくなります。私は、戦闘機とヘリは出てきたらすぐにつぶす。地上部隊からは逃げて別の場所で破壊活動、という感じでした。
各ステージの評価ですが、銀メダル狙いなら難易度はそれほど高くなく、金メダルもちょっと頑張れば取得できます。
○パーツバランス
攻撃方法は、左腕、右腕、蹴り、踏みつけ、頭攻撃、背中(にしょってるもの)攻撃とあります。
・腕パーツ
“通常腕”と“武器腕”があります。通常腕は人を捕まえやすく、武器腕は攻撃に優れています。はじめは通常腕ばかり何種類も出てきますが、メダルの報奨で武器腕が追加されます。
通常腕は、L1を押すと左腕攻撃、R1を押すと右腕攻撃、両方を押すと両腕攻撃となります。一方、武器腕はボタン押しっぱなしで照準まで勝手に定めて攻撃してくれます。よって、L1R1は押しっぱなしで、同時に他の攻撃を繰り出すと、はるかに早く建物を壊すことができるという仕組みです。
ところが、ランキングの極めて上位を狙うようになってくると…実は、まだよく分かっていないのですが、通常腕の方がいいのかもしれません。最終的には、建物を全壊するのは余裕になるので、点差は、食べた人の数とコンボ点のような気がします。
・脚パーツ
主に移動速度が変わってきます。四脚は移動速度が速いかわりに、足元の人間を食べにくくなったりします。
・頭パーツ
頭は吠えて人間をすくみあがらせるものと、攻撃できるものの2種類あります。私は前者を好んで使っていました。
・背中パーツ
攻撃できるものから、移動速度を上げたり、装甲を強くしたりするものまで様々あります。最終的に手に入る装備がバランスブレイカーで、ちょっと困りものですが。
BAD/REQUEST
<悪い所>
■ゲーム内容
・(×)街が狭い
暴れる舞台である街が、あまり広くありません。
・(×)ストーリー
アメコミ風の映像が流れるのですが、セリフがないため、よくわかりません。
しかし、公式ページをみるとセリフ付きで説明してありました。…いや、ゲーム中で説明して下さい。
・(××)強すぎる装備
一つだけバランスブレイカーな装備があります。最終面を高評価でクリアすれば手に入ることから、ゲーム自体の面白さは損ねていません。しかし、問題はランキングです。
レースで、タイムをみるとトップクラスは1/3の時間でゴールしていたのです。ずっと不思議に思っていましたが、最終装備を手に入れてみて、納得しつつ、納得いきませんでした。
周りの時間がゆっくりになるのはいいのですよ(防衛隊を倒しやすくなるので)。しかし、計測タイムまで遅くなるからダメなのです。もしこれが、計測タイムだけは現実の時間になっていれば、ゲームとして他の攻撃重視装備とバランスが取れていたと思います。
試しにちょっとやってみると…たった1回で極めて上位に。TimeAttackモードもやってみると、制限時間3分で、残り1分もあるのに、もう何も壊すものがない。敵もいない!
例えるなら、小学生のマラソン大会に、車に乗って参加したような、そんなちぐはぐ感がありました。
・(×)ランキング
総合ランキングがありません。これは痛い。
レースは上記装備なしで50秒程度、ありでも20秒程度かかります。しかし、1位のタイムは0.7秒…仕様変更があったのか、バグなのか分かりませんが、ランキングをちゃんと管理しないと、プレイヤーがしらけます。
・(△)マルチプレイ
「2〜4人のオフライン協力プレイ対応!」…って、“オフ”ライン!?
4人と書いてあることから、てっきりオンラインだと思っていました。
■その他、システム関係
・(××)ロード
頻繁にロードが入ります。ハードディスクにダウンロードしているとは思えません。しかも、1ゲーム終わって簡素なメニュー画面に戻るのにも、しばらくかかります。1ゲームの短さが災いして、気になりました。
・(××)メニューまわり
かなり悪いです。ちょっと今時のゲームとは思えないぐらい。
悪いところをまとめてみたのですが、長いのでとばして下さい。私はクソゲーに対する論評が大好きなので、同好の士のために書いておきます(残念ながらゲーム自体はクソではありませんが)。
まず、基本的なところでは、メニューのカーソルは一番上と一番下が繋がっていません。次に、カーソルは連続で動きません。一つ一つボタンを押さなければならず、さらに、左スティックでは動きません。う〜ん、香ばしい薫りがただよってきています。
“アドバンスカラー”
初期値は“いいえ(OFF)”になっていますが、これをオンにすると、モンスターの色付けが各部位ごとにできるようになります。マニアなあなたは、ぜひ、オンにしてみて下さい!理由はすぐ下で。
“モンスターラボ”(モンスターの装備を変える場所)
ロボットアクションゲームに似た感じのものではありますが、使い勝手は凄いです。
「頭→左腕→右腕→胴体→背中装備→足→名前→色3箇所→決定」と毎回、順に指定させてくれます。前回と同じなら丸ボタンを押すだけですが、上記のアドバンスカラーをオンにすると、色指定が18箇所になります。装備1コ変更するだけで、指が鍛えられる演出です。
装備は、頭(18種)、左腕(21)、右腕(21)、胴体(5)、背中装備(13)、足(10)あるのですが、横ボタンを押すと順に付け替えていきます…これ、現装備と比較するのではなく付け替えるのです。よって、パラメータ(棒グラフ)も隣の装備としか比較できません。記憶力が鍛えられます。
“名前”
モンスターの名前付けができるのですが、一文字ずつ指定していく形式です。上下ボタンで順に、「ひらがな(小さいものや濁点付きのものも)→カタカナ→アルファベット(大文字のみ)→記号」と変わります。200個近くを縦に並べて、さぁ選べ!とは何たる男塾仕様。
“作成モンスター”
デフォルトで4体のモンスターが用意されています。しかし、自分で作ったほうがいいでしょう。
モンスターは何体でも作成できるので、マニアなあなたは力の限り作って下さい。コンティニューの時に特典があります。デフォルトのものも含めて、一度作ったモンスターは削除できないところがまことに潔いです。
“コンティニュー”
モンスターがやられると、制限時間のペナルティー(15秒ぐらい)と減点(5千点:得点が50〜100万ぐらいなのでたいしたことない)を受けます。体力回復には手間も時間もかかりますので、使い捨てで暴れまくるのも作戦のうちです。そして、次のモンスター(今やられたモンスターでもいい)を選んでゲーム続行します。
ところが、このコンティニュー時、おそらくバグでしょうが、まずデフォルトモンスターの一体目が表示されてしまいます(ちなみに、2回目のコンティニュー時には、ちゃんと今使っていたモンスターが表示される)。
そしてあろうことか、モンスターを選ぶ間も残り時間が減っていくという素敵仕様ですので、大量にモンスターを作っていると…判断力が鍛えられます。
COMMENT
<感想>
トロフィー全獲得済み。ただし、本作にプラチナトロフィーはありません。
「わるくはない」…本作を一言で評すると、この言葉ですね。“わるくはないけど、そんなに期待しないでね”と。
◇こんな人にお勧めします
・現在やるゲームがない
・大作が出るまであと3日間、時間つぶしがしたい
・気楽にできるゲームで、癒されたい
◇混ぜるな危険
他のパッケージ販売のゲームと比較してはなりません。
ダウンロード専用のミニゲーム(1000円)としてみると、合格点をあげてもいいでしょう。私が値段をつけると…550円ってところですが。
◇客観的には
最後に客観的データを紹介しておきます。
このゲームは2011/7/20に日本でDL販売が始まったようですが、その前に海外で先行販売されていたようです。それも含めて、8月現在のユーザー数ですが、第1面の登録者が3.75万人います。で最終面のクリア数が0.3万人…3面ぐらいですでに登録者が3万人いないです。
一方、私はトロフィー全獲得していますが、実は、延べ3日間しかやっていません。気合があれば1日で十分とれます。
つまり、そんなに時間がかからないのに、クリアした人が1/10以下という状況です。こういう傾向は低額で気軽にできるDL専用ゲームにはよるあることなのですが、それにしてもちょっと少ないかな。
主観的には、飽きが少し早かったです。でも、後味はそんなに悪くないです。
また、どんなゲームでもそうですが、“究極”を目指すと新たな視点が開けてきて、面白いところがあります。それなりにお気に入りのゲームとなりました。