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【PS3】Borderlands(ボーダーランズ) Game of The Year Edition

発売元 テイクツー・インタラクティブ・ジャパンオフィシャルサイト
発売日 2010-12-22
価格 6090円(税込)
レーティング 【D】17才以上対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon(廉価版)
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:ロールプレイングシューター
■ プレイ人数:1〜2人(オンライン時:2〜4人)

【廉価版】
■ 発売日:2012/04/05
■ 価格:2,940円



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 4pt 3pt 4pt 4pt 3pt 1pt
総合点
77pt

GOOD!

・オリジナリティー
何より、RPGとFPSの融合を実現させた点。これまでもFPSで成長要素がある
作品や、RPGにシューティングを採り入れた作品はありましたが、両者の要素を
プラスアルファではなく基本的なレベルから混ぜ合わせた作品はなかなか無かった
でしょう。これだけでも5点をつけていいです。
もう一つ、グラフィック。こちらもリアル調とコミック調をうまくかけあわせて
おり、ファンキーですがコミカルになり過ぎない、どことなくシニカルな世界を
表現するのに貢献していると思います。昔「サーティーン」というアメコミを
ゲーム化した作品があって、グラフィックもトゥーン調で原作を再現しようと努めて
おり、PS2FPS群の中でオリジナリティーを発揮していました。本作でも、リアルさだけを
追求しない姿勢はオリジナリティーの面で評価したいと思います。

・グラフィックス
コミカルなタッチではありますが、敵や銃器などのディテールはなかなか凝られており
見ていて飽きません。洋モノ独特のバタ臭いゴテゴテした感じも少なく、洗練されて
いる印象を受けました。

・熱中度
序盤は大きな盛り上がりもなく正直言って先を期待していませんでしたが、
レベルが20に差し掛かる頃からは敵とのレベル差もあまり気にならなくなり、
銃器の種類やスキル取得等のシステム上の制限もなくなって、依頼や戦闘をこなすことが
楽しくなってきました。強い武器をランダムで手に入れ、それを戦闘で存分に使う
楽しみという、ハック&スラッシュ型ゲームの基本的な部分が出来ていると思います。
DLCの最後まで飽きることなく楽しめました。

・満足感
本編だけでもかなり満足でしたが、DLC3編もあり十分過ぎるほどのボリュームです。
要は「依頼をこなして経験値を上げてスキルを強化し、道中の宝箱からいい武器を
漁る」という作業に過ぎないのですが、その作業もセンスのあるグラフィックや
テキスト、FPS戦闘とその良好なバランスといった要素で彩られるとこうも楽しく
なるものかと思いました。シングルプレイのみですが、遠慮なく5点を付けられます。

BAD/REQUEST

・序盤
はっきりいって本作のメインストーリーはそれほど魅力あるものではありません。
目的のThe Vault(古代遺跡)探しにしても主人公のバックグラウンドがほとんど
説明されないためモチベーションになりがたいですし、謎めいた案内役である
守護天使はホントにただの謎めいた案内役で、物語に引き込んでくれる役割を
果たしていません。そのため序盤、システムに一定の制限(初心者が多過ぎる
要素に戸惑わないようにかけられたもの)があり、戦闘に慣れず撃たれてばかりの
時は、先に進めるやる気が続かず、クソゲーとは言いませんが「ハズレ」を引いた
ような気分になりました。戦闘に慣れてアイテム収集ともども面白く感じるようになれば、
ストーリーなんぞ割とどうでもいいと思えるようになったのですが、序盤に明確な
ハードルがあると思いました。

・ストーリー
上記に関連して。最後まで進めましたが、ストーリーは結局どうでもいい展開でした。
この手のハック&スラッシュ、マルチメインの作品でストーリーを求めるのは酷かも
しれませんが、最後にもうちょっと一ひねりなかったものか。さんざんThe Vaultで
引っ張っておいて、ラスボスがあれで、エンディングがあれというのはちょっと
満足とは言えません。今回はストーリーには期待せず進めたので満足度はマイナス
していませんが、普通のRPGなら-1点したいレベルです。

・快適さ
インターフェースはおおむね良好ですが、一点だけ。本作では□ボタン長押しで
前方一定範囲のアイテムがまとめて手に入るのですが、武器や装備に対して同じ操作を
すると自動で装備することができます(普通はポーズ画面の装備タブから装備しないと
いけません)。しかし、このうち後者の仕様は私にはわずらわしいだけでした。
拾った武器をそのまま使う状況はまったくありませんでしたし、むしろ使っていた
武器が勝手に拾った武器に置き換えられ、いちいちポーズ画面から装備し直さねば
ならず、面倒きわまりなかったです。これが単独の操作なら操作を行わなければ
いいだけなのですが、アイテムをまとめて拾得する操作と同一で、しかも武器と
アイテムが近接してばらけている場合もあり、間違って操作してしまうことが
多く非常に面倒でした。これなら、アイテムといっしょにまとめて拾い、バックパックに
入れてくれた方がマシです。枠を圧迫するという難点はあるとしても……。

あと、DLCの一部でストーリー上の台詞字幕と別の字幕がカブることがあり、
何を言っているのかわからなくなることがありました。

COMMENT

久々に大変おもしろくて満足できたゲームでした。
若干の不満点はあり、特に序盤のダルさはなんとかならなかったものかと
思いますが、それを考えてもお勧めしたいゲームです。
DLC3編同梱という点を見れば新品で買っても損はしないと思います。
マルチはやっていないのでわかりませんが、シングルでも十分面白いです。

なお、オブリビオンやフォールアウト3のようなオープンワールド型の作品を
想像している人は注意した方がいいです。本作は基本的に、ストーリーを
進めることで行けるステージが拡大していく面クリア型のゲームです。
また、ステージの広さもそれほどではなく、オープンワールドを期待した人は
最初のステージで絶望するでしょう(笑)。
DLCの広大なステージで起きる処理落ち、グラフィックの劣化、ロードの長期化を
考えれば、これくらいが技術的な限界だったのかもしれません。ゲームバランスを
考えたということもあるんでしょうが……。なお、慣れればこの点は全く
気になりません。単なる前情報としての注意です。

あと、オープンワールドにありがちな要素でありますが、NPCは殺せませんし、
その手の能動的なインモラルな要素は極小です(そもそも舞台そのものに秩序というものが
ほとんど無いのですが)。肉体欠損はほぼなく、血もほとんど出ません。やらしい要素も
女プレイヤーのくびれボディ(プレイ中はFPSなのでほぼ見えない(笑))くらい
でしょうか。CERO:Dという点をご考慮ください。こちらも慣れるとどうでもよく
なりました。GTAとかでも血が出て喜ぶのは最初だけなのと同じでしょうか……。
ついでにありがちな要素、キャラメイクもほぼ不可能。身体パーツごとの色設定のみです。
武器強化もありません。武器は基本的に、よりよい性能のものが出たら売り払う流れです。

いろいろ注意は書きましたが、はっきりいってそれらがどうでもよくなる
くらい面白かったです。「RPGにFPS混ぜたら面白いんじゃねえの?」と思ったことが
ある方は、是非プレイしてみてください。その想像をちゃんと成功させた例を
見ることができるでしょう。それとハック&スラッシュ型ゲームが好きな人にも
おすすめです。強い武器を手に入れた時の嬉しさやそれを使いこなす喜び、
FPS戦闘だけに普通のRPGとは一味違った感じが得られます。

 
プレイ時間:30時間以上60時間未満(クリア済)
メビさん  [2011-08-29 掲載]

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総合ポイント
77
(難易度)
2.06
レビュー数
17
スコアチャート Borderlands(ボーダーランズ) Game of The Year Editionレビューチャート

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【60点以上】
82.4%
【標準偏差】
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