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【PS4】ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN

発売元 バンダイナムコエンターテインメントオフィシャルサイト
発売日 2019-01-17
価格 8208円(税込)
レーティング 【A】全年齢対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ PlayStationVR対応
■ ジャンル:フライトシューティング
■ プレイ人数:1人(オンライン:2~8人)
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オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
5pt 4pt 2pt 3pt 2pt 2pt 2pt
総合点
55pt

GOOD!

・唯一無二のオリジナリティ
フライトシミュはなくもないのですが実はフライトシミュをベースにしたSTGとなると他になく、唯一のタイトルとなっています。
一応過去には同ジャンルのタイトルもなくはなかったのですが、継続されることもなくこれだけ長期にわたるものはありません。
アーケード(エアーコンバット)が1993年、エースコンバットが1995年ですから他のジャンルの有名タイトルと比較しても
非常に長いシリーズといえます。
フライトシミュ拠りとかSTG拠りとかならなくもないのですが、フライトシューティングと呼べるタイトルとなると現時点ではエースコンバットシリーズ以外にありません。
HUDなんかもゲームとして成立するようにバランスがとられており、リアリティを感じさせる(=リアルではない)レベルで成立しています。


・実写と間違えるかのような美しい描写
現実味のないミサイルの搭載数等フライトシミュとしての常識をあえて無視してSTGとして成立させています。
今作は前作(AHやAC6)からハードウェアも進歩したものとなったため、非常に美しいグラフィックを見せてくれます。
特に、今までの霧がかかる程度の雲とことなり、天候の要素が明確となったてめか航空写真と見間違えるような
美しい描写となっています。

・ストーリーは良い
ストーリーのベースそのものは非常に良いです。
ただ、主人公の立ち位置は歴史の年表に乗ることもないようなその他大勢に過ぎず、その中で目立った一人でしかありません。
年表にでたとしても冤罪をかけられたパイロットがいたで終わっちゃうような話です。
過去のシリーズのシナリオを補完していますので過去作品のここにつながるとか、エンディング時点での混乱した状況から
AC3のエレクトロスフィアが構築されて多国籍企業が台頭するのかとか想像する余地がありシリーズ通してプレイしていると
楽しめる内容となっています。
AC3はシミュレーターの中の世界ですが動機からして世界観はAC3になっているはずなのでいろいろと想像が膨らみます。
個人的にはファンサービスの空母の名前がそう来たか!とちょっと楽しくなりました。
Zeroは名ばかりエースを撃墜して延々とエースと言われる食あたり気味の演出でしたが、
エースと持ち上げられ続けるのは大差なくても懲罰部隊を挟んだことにより胃もたれしなくなったのも高評価です。

・天候
今回は天候が組み込まれたのでいろいろ変化が楽しめます。
突っ込みどころもなくもないのですがそこはゲームということで。
ゲーム的には難易度を上げる要素になっていたり、ミサイルを乱す要因となっていたりで
ゲームを楽しむためのギミックとなっています。
ですが、その真価は逆行や雷光、雲の質感といった描画面にあるかと思います。

・システム面や操作性
ナンバリングでの前作(AC6)との比較でシステム的なバランスは改善されてると思います。
HighGは6の時は初心者モードの印象しかなく、百害あって一利なしの印象しかありませんでした。
今回は単純に使えば強いってほどでもなくシステム的に熟れてなじんだ気がします。
フレアも追加されましたし、システム的には順当かつ正当に進化しています。
これ以上となると思いつくのはVTOLくらいなのでひとまずの完成形ともいえると思います。

・対空火器が仕事している
これはBadでもでくる問題なのですが対地ミッションを押し出した爆撃ゲームに半ばなっています。
それに合わせたのか対空火器がしっかり仕事しています。
ちょっと軸をずらせば避けられるようないい加減な対空火器ではなく、きちんと照準あわせて弾幕とんできますね。
地味ですけどこれはいいです。
実のところ難易度的に劇的になにかが変わるってわけでもないのですが演出面では敵地って雰囲気がでます。

BAD/REQUEST

・ストーリー
ストーリーは非常にいいです・・が演出面が泣き所。
個人的な感想なので賛否われるとは思いますが、問題点を2点あげると

1.ビジュアルシーンでのメインストーリーが主人公そっちのけ
04や6でもそうなんですが主人公ほぼ関わらないんですよね。
ブリーフィングのみで展開するのが主人公にとってのメインストーリー。
結果として主人公はサイドストーリーの人物に成り下がります。
メインのストーリーから外れているって点では過去最高なのではないかと思います。
ここはがっちり、メインストーリーに絡んだ3や5のほうが好きです。
今回の主人公は最後の最後まで状況に流され続けた撃墜王でしかありません。
戦局では活躍しても大局では状況を変えることはありません。
最終戦ですらその場に居合わせただけです。
正直もったいないとしか言い様がありません。
素性は良さそうなストーリーなので今のストーリーを生かしたまま主人公掘り下げていればと思えます。

2.クローズアップされる人物はラスボスでもなく、かつゲーム中では印象に残らない
一応ネタバレしすぎないように固有名伏せます。
登場人物は科学者、敵パイロット、王女、整備工で語られるストーリー。
パイロットに関しては04の黄13の悪夢復活です。
黄13と一緒で敵側がクローズアップされます。
そこまではいいのですが、個人的に最悪としか言い様がないのが
黄13と一緒でストーリーの都合上の無敵モードは勘弁してくれと言いたいです。
当てても落ちない、落ちないので白ける、白けるからストーリーで持ち上げてるのが白々しいと悪循環です。
白けた中で音声聞いてる時間消化とか苦痛なのでここは着弾したら強制イベントで先に進んでくれた方がいいです。

3.味方が空気
ほとんと空気ですね。小隊とか意識する場面はまったくありません。
このあたりは先に述べたサイドストーリーに成り下がった結果で主人公周りはさらに一段成り下がったことが原因です。
3,5のように良くも悪くも印象に残る味方のためには主人公がメインでストーリーを立てないと難しいですね。
結局最後のころでやっとこカウントがチームらしさを出してきたくらいです。

・ゲームバランス
ゲームバランスみると悪いところが多いですね。

1.爆撃ゲーム
04の悪いところ復活ですね。
ステージ構成的に爆撃重視ゲームとなっています。
空戦を期待していると肩すかしです。
タイトルに偽りありで「エース」コンバットではないですね。

2.ターゲットの数と時間制限
爆撃が多い割にターゲットが多く、かつ結構厳しい時間制限とクリアスコアが設定されています。
結果としてスコアを稼ぐには搭載量の多い機体が圧倒的に有利です。
上手、下手でひっくり返せるレベルではないのでかなり残念なポイントとなっています。
対地持ってない機体とかありますしね。
個人的には初期機体、初期装備、無補給の前提でバランスをとってほしいところです。
時間縛り、スコア縛りで難易度上げられるのはちょっと違うきがします。

3.バランス調整が数の暴力
時間制限、スコア以外で難易度調整、バランス調整と思われる部分は基本数の暴力です。
それでも撃墜できる余裕があれば不満はないのですが時間制限と組み合わさったりすると
正直うんざりします。
全機撃墜orターゲットに集中みたいな選択肢はほしいところで
数の暴力するステージなら時間制限ゆるやかにしてほしいところです。

4.レーダーが不便
後半のやたらとUnkown表示で縛られたり、トンネルの位置がレーダー表示されなかったりと使い勝手が良くない。
レーダーのレンジと近距離にすると谷の形もわからない。
このあたりの使い勝手は正直かなり悪いです。

5.天候を強調しすぎ
天候の要素を入れたのはいいですがそれを活用させるためか雲の位置が低く結果として空が低い印象を受けます。
思うように空を飛ぶって印象が持ちにくい部分ですね。
使い勝手の悪いレーダーがさらに制限されるため、初心者向けにEasyだとエフェクトは有るけど効果はないとかすると良かったかもしれません。
天候による縛りのあるステージもあるのでシリーズに慣れがないとちょっと厳しいかもですね。

6.撃墜できない敵機がいる
ストーリーのところで述べましたがメインストーリーで語られるあの人ですね。
このシリーズに関して言えば撃墜できない敵機がマップに居座るっていうのは
バランスを崩していると思います。

7.1シナリオの時間が長い
1シナリオが長いです。
しかも、ブリーフィングにない追加が多いのです。
これで制約になっているというとそうでもなく、チェックポイントがもうけてあり、
弾がなくなった場合はミスして再開すればフル装弾となるある種の救済策になっています。
こんなことするならシナリオ分割すればいいのにと思いました。


8.無駄に補給がある
大量搭載機のほうが有利というのはすでに述べた通り。
補給があるからといって補給にもどるとそれはそれでスコアを制限します。
しかも、ライン超え補給でゲームの流れも問答無用に断たれます。
一方で大量搭載機ならどうにでもなるよね?ってことでバランス悪いです。
ここは6のマップ内着陸、補給から大幅に退化して04に先祖返りした部分です。
先に述べたチェックポイントで再開するとフル回復することもあり
正直いって劣化した補給はなくてもいいんじゃないかと。

・音楽
印象に残った曲がまったくありません。
良くも悪くも無難であり、ベストマッチな選曲はありません。
印象に残らないのでこれについてはこれ以上感想ないですね。

COMMENT

シリーズはINFおよび、DS/GB、iPhoneを除きプレイしています。
コンシュマー機での個人的な評価は思い出補正もあるもののプレイ時点での満足度を並べると
3 = 5 > 2 > 1 > Zero > 04 > 6 > AH
となり、このうち論外がAHですね。
3はリアルと思いたい層には不評のようですが仮想戦記物とみてるので私は高評価です。
同様に仮想物とみていた友人にも軒並み高評価でした。
基本エースって祭り上げられると評価を落とす傾向があるので私の感想は
その点を念頭に置いて読んで貰えたらと思います。

7についてですがとりあえずハード一周したので総評としてまとめると
システム面で大幅に進化、進歩、ただし、ゲームとしては04に先祖返り
となります。
04までもどらず5の塩梅だったらよかったのにと思えます。

時間制限、スコア制限、天候によるデメリットが目立つので
このゲームがシリーズ初というとちょっと厳しいように思えます。
また、そのため、所見殺しと言えるようシナリオがあります。

無人機ですが一見すると動きがトリッキーに見えつつも所謂棒立ちのタイミングがあるのでかなり雑魚です。
ただ、数が多いのとタイミング見極める必要もあるので手応えがまったくないとまではいかないといった感じです。
AC6の垂直移動みたいないくらなんでもな動きもないですしね。
クリア条件の窮屈さはありますが結局いつもの難易度と大差ないかなと。
一方で比較的初期から無人機がでるので初心者にはちょっと厳しいかもとは思います。
このシリーズ、EasyからAceで数や威力が変わるはあるものの劇的になにかが変わるってような変化はないので
ここが初心者取り込みのネックになるかと思います。

今回はAC6のなんとも言えない手応えの無さからは大幅に改善されています。
ただ、爆撃より空戦のほうが好きなので空戦たのしめるミッションがもう少し多めだとよかったと思います。
爆撃重視なのが残念です。
マップ数もそこそこ充実していましたし、その点では満足できます。

おまけ要素としては早期特典のAC5、ベタ移植とのことでですが映画に例えるならデジタルリマスター版。
ビジュアルシーンなんかは解像度の荒さも見えますがゲームとしては綺麗に描画されているため
画面が4:3ってことを新作でも通用するクオリティでこれだけでも一本分の価値があります。

個人的な評価としては正当に進化したナンバリングタイトルにふさわしいゲームでした。
このシリーズのファンなら十分に買う価値あるようには思えます。
ただ、自分が主役といったシナリオを重視するならやめた方がいいです。
ただし、AC5がバンドルの期間であれば問答無用で買いでいいと思います。
といった感じです。

最後に本音の話。
AC7は十分に満足しています。
でも・・・
AC7の基盤の上にAC5やAC3が乗っていたら簡単にAC7以上の作品になっていただろうなとは思います。

   
プレイ時間:05時間以上15時間未満(クリア済)
Rsさん  [2019-01-27 掲載]

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総合ポイント
55
(難易度)
2.60
レビュー数
5
スコアチャート ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWNレビューチャート

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20%
70-79
0%
80-89
0%
90-100
【60点以上】
20%
【標準偏差】
13.33