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【PS4】ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWN

発売元 バンダイナムコエンターテインメントオフィシャルサイト
発売日 2019-01-17
価格 8208円(税込)
レーティング 【A】全年齢対象 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ PlayStationVR対応
■ ジャンル:フライトシューティング
■ プレイ人数:1人(オンライン:2~8人)
【PS Plus加入必須】オンラインマルチプレイを楽しむにはPlayStation®Plus(有料)への加入が必要です。



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 4pt 3pt 3pt 2pt 2pt 2pt
総合点
54pt

GOOD!

〇美しく激しい空戦
多くのプレイヤーが待ち望んだナンバリング作品。
まずプレイしていて驚くのがグラフィックの美麗さ。
戦闘機の質感はもちろん、刻々と変化する天候なども表現されており、コクピットにつく雨粒や遠景の美しさなど、確かな進化を遂げている。
操作性も向上しており、ハイGターンやフレアの放出など、ゲーム性とリアリティを上手く落とし込んだ作りになっている。

ストーリーはオーシア連邦とエルジア王国との戦争を描いており、過去作同様、骨太なストーリーになっている。
特にオーシア(5のプレイヤー国)とエルジア(4の敵国)という過去作の国が登場する通り、4や5のストーリーとは密接に繋がっている。
そういう訳で過去作をプレイ済みの人には嬉しい要素もあり、まさかあのキャラが!?という展開もある。
また主人公はとある戦争犯罪の罪によって懲罰部隊に送られ、罪を償う為に戦うとい今までにない設定になっている。
この辺は「エリア88」とかが好きな人にはたまらん設定だろう。いっそ「エリア88」でゲーム作ってもいいんじゃないですか、バンナムさん。

〇天候変化
今作では「天候」が大きな要素を占めており、それらがミッションにも関わってくる。
例えば「雲」はほとんどのミッションに影響を与えているが、雲の中では視界が遮られるだけでなく、レーダー反射も一時的に遮る為、ミサイルの誘導性が落ちたりもする。
だからと言ってずっと雲の中に隠れていると、今度は機体に「着氷」がつき、運動性が落ちる為、必ずしも雲の中が安全という訳でもない。
他にも「雷雨」によってHUDが一時的に使用不可になったり、「砂煙」によって視界が防がれたりと、天候によるミッションが様々用意されている。

BAD/REQUEST

×制限付きのミッションが多い
今作のミッションの大部分が何らかの制限が課せられており、素直に空戦を楽しむ、というものがほとんどない。
制限は主に「時間制限」と「視界」に分けられる。

「時間制限」に関しては全てのミッションに制限時間が設けられているのだが、極端にギリギリに設定されているものが多い。
特に制限時間内にスコアを稼がないといけないような殲滅系のミッションは、悠長にやっているとクリアできないだろう。
また明確に時間が区切られていないが一定の時間経過でミッション失敗になるものも多い。
例えば護衛ミッションなんかがそれで、敵機に襲われている味方を助けるミッションがちょいちょい登場するが、これも素早くやらないと助ける事が出来ない。
さらにミッション中に爆撃機が飛来するまでに破壊しろ、などといきなり言われて、現れた爆撃機をすぐさま片づけないといけない。
しかしタイミング悪く違う戦域で戦っていた場合は爆撃機のところまで移動しないといけず、ようやく辿り着いたらギリギリ、なんてことも多い。もし少しでも撃ち漏らしたら即失敗となる。
この場合の対処法は「前もって爆撃機の登場場所に移動しておく」という身も蓋も無い解決法となる。

「視界」の制限は主にGODDで述べた「天候の変化」が影響してくる。
雲や砂煙のせいでとにかく見えず、果てはレーダーまで無効化されるというミッションもあり、ただただ飛び回って見つける、という地道な作業を強いられる。
ここに制限時間も加えられる訳だから、足の遅い機体は総じて使いにくくなっており、とにかく速い重要となる。
こちらの解決法も割と単純で「前もって目標の位置を知っておく」というトライ&エラー的な方法が求められる。

そういう訳で本作は初見殺し的な要素が非常に強く、様々な制限下の中でのミッションが数多く存在する。
普通にプレイヤーが空戦で撃墜されてミッション失敗、という事は割と少なく、ほとんどは時間超過か視界不良による墜落が多くなる。
雷に打たれると一瞬機体が制御できなくなるが、その瞬間に墜落、なんていう理不尽なものもある。
じゃあ雷が当たらないところを飛べばいいのだが、しかしここは味方機の護衛という制限と組み合わせられており、雷雲の中に飛び込まないと助けられないようになっているという二重苦である。
こういったミッションが悪いとは言わないし、そもそも過去作にもあった要素ではある。しかし本作ではこれらの制限付きミッションが多すぎて、何度もやりたい、という事より、もうやりたくない、と思わせるミッションが多くなってしまっている。

×過去作ありきのシナリオ
GOODでは過去作のプレイヤーが楽しめると書いたものの、逆に本作からの新規プレイヤーが分からない展開が多いのではないか。
例えばベルカ人は技術に長け、陰謀好き、という話が唐突に出てくるが、この辺は5や0をやってないと意味不明すぎる展開だと思う。
ミッションの難易度も含めて、今作はどちらかと言うと経験者向けのゲーム、というのを強く感じた。

×エース感はやや薄め
「エースコンバット」シリーズの醍醐味と言えば手軽にエース気分を味わえる事だろうが、本作はやや薄めである。
というのも、敵機は割と無人機が多く、敵エースとの撃墜、というのがあまりない。
一応敵エースとの戦闘もあるものの、ミッションの多くは無人機を撃墜する機会が多い。
まあこの無人機も一般パイロットでは敵わない、という設定なので「無人機を相手するアイツすげぇ」というのが随所に存在しており、序盤から味方はエース気分を出してくれる。
しかしプレイヤーは全然仕事しない味方を救出して、無茶苦茶な機動で飛び回る無人機を倒して、時間やら何やらの制限をクリアして……と色々とやっているのだ。「すげぇ」とか言ってる前にお前らも仕事しろと言いたくなる。
やっている作業の大変さの割りに、味方からの賞賛が軽く、「プレイヤーが凄い」というよりは「他の味方が何もしてない」という気分になってしまう。

COMMENT

決して面白くない訳ではないし、グラフィックやらを含めて洗練されている。
しかし肝心要のキャンペーンがやっててストレスが溜まる仕様なのである。
天候による影響は面白いし、十分なアクセントになっているのだが、現状では制限の方が強く感じてしまう。
敵を破壊するのが面白いのであって、敵を探し回るのは面白くない。
この辺の匙加減が今作はやや悪かったように感じる。

最後にマルチプレイについて触れておく。
私自身はあまりエースコンバットの対戦が好きではないので、あえてGOODにもBADにも入れていない。
ルールは二種類でチーム戦と個人戦となっている。
最大で8人対戦となっており、そこまで大規模な戦闘ではない。
またコスト制限もある為、強機体じゃないと対戦できない、なんて事もなく、好きな機体での戦闘も可能となっている。
ただルール的に爆撃機はやや不利なので、その辺の格差はどうしても生じてしまうが。
個人的にはPvPよりもPvEがあった方が良かったのだが、まあそれは人それぞれだろう。

   
プレイ時間:15時間以上30時間未満(クリア済)
えあっどさん(Webサイト)  [2019-01-24 掲載]

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総合ポイント
55
(難易度)
2.60
レビュー数
5
スコアチャート ACE COMBAT 7: SKIES UNKNOWNレビューチャート

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90-100
【60点以上】
20%
【標準偏差】
13.33