PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

○自由度

このゲームを語る上で、自由度という項目がもっとも当てはまっていると思います。
前作同様、ショッピングモール内を自由気ままに歩き回り、ゾンビを倒し、武器や衣装を好きにカスタマイズできるというのは、今まで発売されてきた『箱庭』型ゲームでは最高峰といってもいいように思います。
ただ今作はその自由度に少し難があるように思います。
詳しくは「ＢＡＤ」の項目で。


○シナリオ

前作はまんま某有名映画でしたが、今作も何かに似ています。
しかし個人の利己的な思惑から他人を利用していく・・・という、この手のゾンビ物にはありがちな内容だけに、安心感を得られるという面もあるかと思います。


○キャラクター

前作のフランクさんに負けないダンディなチャックさんですが、女性物の服に着替えればセクシーなポーズをとりますし、警察官の格好をすればノリノリでかっこつけます。
ここは主人公であるが故の性といいましょうか・・・・。
ただ前作から感じていましたが、主人公、モブと多数のキャラが存在しますが、皆腹に一物・・・といいますか、利己的な部分が見え隠れするのが印象的でした。
チャックは娘であるケイティーの薬を買うお金を得るため今回の騒動の発端であるフォーチュンシティーにやってきます。
レベッカはフランクに劣らないスクープを得るためにこの惨劇の中へ身をおきます。
救出対象であるモブたちも、お金を盗んでいるもの、ゾンビがうろつく中スロットに夢中になっているもの、自分たちの音楽性を理解させるためゾンビだろうがかまわず「客」として音楽を聞かせるもの・・・と個性豊かです。
サイコたちも相変わらずぶっ壊れた精神を持っており、「あぁ、おかしくなってしまったのか、元からおかしかったのか・・・」とその狂気性に目を見張るものばかりです。

BAD/REQUEST

○ケイティという枷

今作、ただ暴れるだけではなく、チャックには大切な娘ケイティーという守るべき対象がいます。
フランクさんで言えばスクープを取るのと同じで、チャックにとってはなくてはならない存在・・・ケイティのためならばわが身を省みない父親としての強い想いを感じます。
しかし、そのケイティがゲームをプレイする上で限りなく邪魔な存在になっており、進行上、度々時間を制限されてしまうことになります。
定期的に薬を投与しなければいけないのですが、そのたびにわざわざセーフハウスに戻り、時間を調整し、そして投与しなければいけません。
その間にも救助を必要としている人間はひっきりなしに出てきますし、サイコも沢山沸きます。
合間合間に散策を楽しむ時間はハッキリ言うとありません。
常にサブシナリオかメインシナリオに時間を割くこのゲーム、その間の貴重な「箱庭を楽しむ時間」がケイティーという存在によって邪魔されているのです。
見殺しにするわけではないけれど、セーフハウスにはチャックをオペレートしてくれる女性もいます。
彼女たちはただモニターを眺めているだけなので、薬をうつ時間はいくらでもあるのではないかと、疑問に思います。
それも、父親としての愛情ゆえ・・・かもしれませんが、ゲームをプレイする人間にはその縛りは時として邪魔になることを理解してもらいたいです。


○ロード


XBOX360にくらべ、PS3版のデッド2はロード時間がやたら長いのが気になります。
画面全体にうごめくゾンビたちを描写するのにはしょうがない、というかむしろ短く感じますが、360もそれは同じです。
ハードとしての性能差といわれればそこまでですが、やはり気になってしまうのは仕方がないことではないかと思います。

COMMENT

37型ＨＤＴＶ使用
前作プレイ済み


やはり惜しむらくはケイティの存在・・・でしょうか。
時間をあるだけ使えるというのは箱庭ゲームのもっとも楽しいところでもあり、飽きる要因でもあるとは思いますが、だからと足枷を投入するのは些か違うように思います。
薬を探してくるのは問題ないのですが、その投与までしなければいけないのは少し面倒くさいと感じました。

ただ問題点以上に作品としての完成度は高いと思います。
次回作を示唆するエンディングになっていましたので、楽しみに待つことにしましょう。