PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

【オリジナリティ】４点
操作方法や海外ドラマの２４を意識した演出など、他のゲームではあまり見られない
要素が多々あるので４点にします。

【グラフィック】４点
綺麗は綺麗ですが、他のＰＳ３のゲームと比べて飛びぬけて綺麗というわけではないので
４点にします。

【サウンド】３点
いくつか耳に残ったＢＧＭはありましたが、グラフィックと同じく飛びぬけて優れている
とは感じなかったので、普通の３点にします。

BAD/REQUEST

【熱中度、満足感】それぞれ１点
まず、シナリオが酷すぎます。
『伏線が投げっぱなしで終わる』
主人公の一人は……（ネタバレにより削除しました）……中盤〜終盤にかけての重要設定ですが、どうして……（ネタバレにより削除しました）……。ありえない。

他にも、謎の悪夢に襲われて不眠症になっている主人公がいますが、どうして
悪夢を見るようになったのか、そもそも悪夢ってなんだったのか、一切語られません。
不眠症や悪夢といったキーワードも序盤に一回出るだけで後は一切出ません。

『シナリオ分岐の意味が薄い』
プレイヤーの行動によって話の展開や結末が変わる……というのが本作の売りですが、
どのような行動を取っても途中にイベントが挿入されるくらいで結局は同じ展開に
なります。例を挙げれば、……（ネタバレにより削除しました）……
こんな感じです。また、フラグ管理が甘いのか、明らかにおかしい展開もちらほらと
見受けられます。
例１）子供が失踪したことを警察に通報するが、単なる家出として扱われる
　　→でも次のチャプターでは誘拐されたことがマスコミにまで知れ渡っている
例２）会ったこともない人物のことを「信用できるのは彼しかいない！」とか言い出す

『謎の解決に反則級の手段を用いる』
中盤、主人公の一人が訪れた店で殺人が起きます。店内には被害者、主人公、主人公の
同行者しかおらず、また殺害現場は店の奥で、一つしかない入り口は主人公たちが
見張っていたため、誰も出入りはしていません。一体犯人はどうやって店内に入り、
主人公たちに気づかれず殺人を終え、そして脱出したのか。
この謎の真相が終盤で明かされますが、いくらなんでも酷すぎます。

ネタバレになりますが、答えは、「犯人は……（ネタバレにより削除しました）……。殺害方法は……（ネタバレにより削除しました）……。」これはいくらなんでも反則でしょう。

上記のような理由により、熱中度も満足度も１点です。

【快適さ】１点
Ｌスティックで顔の向きを変え、Ｒ２ボタンで前進という移動方法なのですが、
カメラが昔のバイオハザードのように固定で、場所によって切り替わるという
手法のため、カメラが切り替わるたびにＬスティックを傾ける方向が変わります。
いっそバイオと同じように、Ｌスティック左右で方向転換でよかったのでは？

また画面に表示されるボタンを指示に従って次々と押していかなければならない
のですが、場面によっては表示が非常に小さく、見えづらいときがあります。
小さなテレビでプレイする人は要注意です。

加えて、私は数回しか遭遇しませんでしたが、人によってはフリーズが多発する
ようです。よって快適さは１点です。

COMMENT

謎の殺人鬼を巡る群像劇、という題材は非常に良かったです。
「折り紙殺人鬼」というフレーズ、「愛はどこまで貫けるのか」というテーマも
良かったです。その部分に惹かれて購入しました。

序盤は楽しかったです。幸福な家庭、それが一つの事故で崩れてしまい、
追い討ちをかけるように折り紙殺人鬼の魔の手が伸びる。犯人からの理不尽な
要求を乗り越え、息子を無事に救出できるのか……と、緊迫感のある
演出もあいまってかなり楽しんでいました。
が、中盤以降になるにつれ、シナリオの粗が無視できないレベルになり、
終盤の謎解きの段階で一気に馬鹿らしくなりました。

スタッフのやりたかったことはわかります。しかし大して意味のない分岐や
矛盾だらけのシナリオを見る限り、このスタッフに目指すものを作り上げる
だけの力量はなかったようです。

一周目の中盤くらいまでなら非常に楽しめます。
クリアして、色々な矛盾や粗を含め、それでも良作だと思える人もいるでしょう。
でも私はもう二度とプレイする気はありません。
後にＤＬＣで殺人鬼視点でプレイできるようになるそうですが、放置されたままの
伏線がそこで回収されるのだとしたら、それこそふざけんなです。未完成品を
売るなと言いたくなります。