【PS3】ガンダム無双2
発売元 | バンダイナムコゲームス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2008-12-18 |
価格 | 7800円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon(廉価版) |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:タクティカルアクション ■ プレイ人数:1〜2人 ■ トレジャーBOX:13,440円 【廉価版】 ■ 発売日:2009/12/17 └ 価格:3,800円 ■ 発売日:2010/06/03 └ 価格:3,800円 |
GOOD!
※前作をPS2版でプレイしています。他の無双シリーズもそこそこプレイしています。
■細かなシステムの改善
前作をやり込んだ人なら、少し驚くかもしれません。
機体追加・技追加・巨大MA追加といった基本的な追加要素は別にして、キャラクター・ユニットの育成システム、移動まわり、スキル・アタッチメントの個々の効力、敵エースの行動パターン、鍔迫り合い、好感度システム、ミッションの数・ランダム性等々、細かい部分まで含め「一新された」と言っていいです。
これらは概ね良い方向に改善されており、前作で不満の多かった部分はかなり解消されています。
■ボリューム
キャラ固有のイベント・ミッションが随分追加され、高難易度のミッションも増えています。MSは「雑魚ユニット」にも乗れるようになり、数は一気に増えました。
前作では、一人のキャラを育てきると次のキャラを育てる為の「モチベーションのエサ」がほとんどなかったのですが、随分マシになったと思います。
又、MAP・ステージ数はそこまで多いわけではありませんが、キャラ配置だけでなくステージ自体もランダムになりましたので、ある程度は飽き難い作りになりました。
DLC(ダウンロードコンテンツ)での追加コンテンツもあります。過度な期待は禁物ですが、「この先も遊ばせてくれる」という姿勢は良いことだと思います。
■ロードの短さ
ロードが入るのは基本的にステージ前だけで、読み込みはブリーフィング画面(攻略前の下準備画面)の裏で行われるので、そこでスキル・敵配置等のチェックをした場合はすぐ始められます。
何も確認せず、すぐスタートすると少し待たされることになりますが、PS3基準で考えるとそれでも短い部類です。
今作が特別というわけでもなく、前作や過去の無双シリーズからしてそうですが、インストール無しであるにもかかわらず、かなりの快適さを保てていると思います。
■グラフィック
PS3基準でいくと「すごく綺麗」というほどでもないですが、安定しており満足できるレベルです。光が反射してテカっている感じはかなり良いです。
むしろ「この綺麗さでこのロード時間」「この綺麗さでこの敵の数」という点を評価したいです。
■爽快感
ビーム兵器・爆発等の関係上、本家の無双よりもド派手です。出てくる雑魚MSの数も「さすが無双」と言えるものです。
爽快感については、こちらの方が本家無双を上回っていると思います。
■音楽
相変わらず原作再現度が高く、そのまま持ってきたのか新しく作ったのかよくわからない域です。違和感ありません。
正直、「スパ○ボ」シリーズのBGMと入れ替えてほしいくらいです。
■好感度システム
マイナス要素もなくはないのですが、「敵対するとツンツン、仲良くなるとデレデレ」というキャラゲー要素が軽く加わっています。
セリフ数はそう多くなく、単に連呼され続けるだけですが、なんとなく楽しい気分にはなれます。
原作ファンに対するサービスとしては、なかなか良いものだと思います。
BAD/REQUEST
■ユニット強化の仕組み
ユニットパーツの強化とアタッチメント(スキルのようなもの)付けは、「どのユニットのどのパーツに対して」という指定が自由に出来ません。
更に、「個々の強化案件を、毎回□ボタンで回さないと勝手に保留になってしまう」という、やっかいな仕組みになっています。
見てチェックするだけでなく、ひとつひとつキャンセルしていかなくてはならないのは、かなり大変です。保留せずに自動で回してしまったほうがよかったと思います。
それから、パーツはそれぞれ1つずつしかストックできないので、捨てるか捨てないかの取捨選択で、毎回かなり気を使わされます。
まあ、従来の無双の「武器強化」もこんな感じといえばそうなのですが、もう少し改善できそうな感じはします。
■鍔迫り合いの仕様
指定されたボタンを時間内に押すミニゲーム形式になりました。
ハイリスクハイリターンっぷりが半端なく、高難易度では、「成功したら最高のダメージチャンス、失敗したら即死」な状態です。発動率自体も、前作より高くなっているような気がします。
「連打で疲れなくて良い」という点では悪くないです。
ただし、最高難度のミッションでは入力数、入力時間共に相当シビアですので、ライトユーザーの方は少し注意が必要です。
過去の何かしらのゲームで、こういったボタン押しに慣れているといいのですが。
■ストーリー性
前作もあってないようなものでしたが、一応「ガンダム無双固有のメインストーリー」は存在していました。
今回は更に輪をかけてストーリー性がなくなっており、「原作を絡めたショートストーリー」と呼べるか呼べないかレベルのものが、大量に細かく用意されているだけです。ボリューム自体はすごいですが、「濃厚さ」はありません。
ということで、ストーリーに対しての期待は禁物です。
■好感度をキーとしたミッション・キャラ出現条件
基本的には「好感度はどんどん上げていけばいい」のですが、ごくわずかに「低くないといけない」キャラも混ざっており、もろもろランダム要素も絡んでいるので、調整に手間取ることもあるかと思います。
「特定のお目当てキャラが出るまでキャンセルを繰り返す」という作業も必要になったりしますので、少し意地悪な感じはします。
■原作無視の無茶苦茶感
相変わらず「オフィシャル」はオマケ程度のもので、「ミッション」がメインのゲームです。そして、どう考えても「原作に忠実」とは言いがたく、「無茶苦茶」と言ってもいいレベルです。
ユニットの特性についても然りで、「原作を見て自分が描いていたユニット像」なんてのは、半分ぐらい無視されていると思ってください。
あまり気にせず「お祭りゲー」としてまったり楽しめる人ならいいですが、細かいことにこだわる人はツライかもしれません。
COMMENT
■オリジナリティー:4点
いつもの「無双」とはいえ、2作目になって「”ガンダム”無双だからこそ」というポイントが随分目立つようになりました。良い方向に個性付けされたと思います。
■グラフィックス:4点 ■サウンド:4点
良い所で書いた通りです。
■熱中度 :5点 ■満足感 :5点
良い所で書いた内容の総合力です。
熱中度については、「軽く100時間、その後も暇つぶしでだらだら100時間」という感じで、文句なしです。
満足感については、やはり「前作の問題点をよく改善してくれた」というのが一番大きいです。
■快適さ :4点
悪い所の「ユニット強化の仕組み」のみ残念です。ただ、それ以外は総じて快適ですので、マイナス面を考慮しても4点です。
■難易度 :3点
「殆どのミッションは簡単」「ラストの数ミッションのみ、前作より遥かに難しい」という認識です。
高難度ミッションでは、敵エースの火力・体力・SP使用率・受身率、どれもハンパなく、前作で猛威を振るった強スキルは調整されていますので、かなりの歯ごたえを感じます。マニアな方でも十分楽しめるかと思います。
逆にライトな方は、悪い所で触れた「鍔迫り合い」の項目に目を通しておいてください。
■総括
賛否両論あった前作をしっかり楽しめた私にとっては、諸々のボリュームアップよりも、「痒いところに手を届かせた微調整」の方がうれしく思えました。
ユニット・スキルのバランス調整もなかなかのものですので、好きなキャラ・好きなユニットで、思う存分楽しめるかと思います。
「ヒマつぶしのダラダラゲー」として非常に満足いく出来・・・といいますか、正直言って本家無双より面白い気がします。無双シリーズの入門にも良いのではないでしょうか。
完全に余談ですが、同日発売の別ハードのゲームも良作でしたので、正月休みはまるまる潰れてしまいました。
注意点として、これは前作から同じなのですが、「ガンダム好きなら買い」というわけではないと思います。
「特定作品のみを愛するコアなファン」「原作設定を気にするコアなファン」「細かいことに神経質にこだわるファン」には、むしろあまりオススメできません。
「原作無視のお祭りはっちゃけゲー」として、その無茶苦茶さを楽しむゲームです。そこだけはご注意を。