【PS3】WORLD SOCCER Winning Eleven 2009
発売元 | コナミデジタルエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2008-11-27 |
価格 | 7980円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:サッカーゲーム ■ プレイ人数:1〜7人(オンライン対応:1〜4人) ■ ウイニングイレブン×UEFA Champions League アニバーサリーBOX:46,980円 |
GOOD!
●1人用モードの充実
自分の分身を作りスター選手に育て上げるBECOME A LEGENDモードや、好きな選手を移籍市場で獲得し、独自のチームを作り上げ優勝を目指すマスターリーグなど、1人でも遊べる機能があるのは良い。普通にサッカーゲームをプレイする以外の楽しみ方が出来る。
●スタイリッシュなインターフェイス
グラフィックはファッショナブルであり、スタイリッシュ。現代の流行デザインを取り入れ、印象はとても良いように感じる。ゲームファンではなく、サッカーファンに向けられたビジュアルはウイイレの特徴でもあり、今後もこういったビジュアル的な要素は大事にして欲しい。メニューのフォントサイズも見やすく、使いやすい。
●グラフィックの向上
次世代機の性能をフルに引き出しているかと問われれば疑問だが、前回よりはテクスチャーのクオリティなどが向上しており、十分に楽しめるレベルではある。観客席など、細かい部分も前回より手を加えられており、努力が見られる。
●クロスからの攻撃パターン
2008やJリーグ2007などクロスからヘッドでゴール、というパターンが完全に削がれた悪意あるプログラミングは今回の2009では心配ないようだ。GOODの項目に載せることではない(本来ならクロスが攻撃の選択肢に入ることは至極当然なので)のかもしれないが、個人的にサッカーを楽しむ上で重要な項目であったので、あえて書いてみた。
BAD/REQUEST
●未だに8方向の操作性
FIFA09と比較するとお粗末であり、ウイイレの癌といっても過言ではない部分。この仕様によりシュートコースやパターン、ドリブルのコース、パスコースは一定のパターンから脱せられず、リアリティという視点から見ると前作から進歩が無い。また、全体的に選手の動きに対してのレスポンスが悪く、例えるならSEGAのバーチャサッカーのような印象を受けた。
●ユーザーに甘えたチームデータ
声を大にして不満を唱えるユーザーも多いだろうが、いい加減版権取得に力を入れて欲しい。毎回リネームやチームロゴ編集の作業を行わなければならない現在の仕様は、企業努力が足りないどころかユーザーに投げっぱなしにしてる感が否めない。CLモードを販促の売りにしているにも関わらず、バイエルンが蔑ろになっているのはもはや誇大広告もいいところである。
●AIのストレス…オフェンス編
オープンスペースの使い方が2008よりも劣化しているのは明確に感じ取れる。同じスペースに2選手が走り込んだり、前にスペースが空いているのに走り込んでいなかったりと、正直前作よりもストレスが溜まる。特にサイドバックがハーフの選手を追い越すというケースが削除されてしまい、現代サッカーの4バックの意味合いが無くなってしまった。4バック全員が「ディフェンダー」という動き方だ。
サイドバックを上げるには一度サイドバックにボールを持たせ、パス&ゴーをさせないと思うように上がってくれないという、サッカーファンならばフーリガンになってもおかしくない作り。
●AIのストレス…ディフェンス編
前線からのディフェンスもAIに依存する作りなので、意図的にプレスすることが出来ないことにストレスを感じる。例えばサイドで自分が操作している選手と、近くにいる選手で2対1で挟みたい…といった場面でプレスボタンを押しても、近くにいる選手は動かず、中央にいる選手がなぜか動き出してしまい、バイタルエリアに広大なスペースが出来るなどなど。もはやこれに関しては欠陥といってもおかしくないレベルである。
●オンライン対戦のラグ
2008はもはや欠陥品という仕様であり、それに比べるといくらか遊べるが、全体的にラグがあり快適という言葉からは程遠い。よりバーチャサッカーに近いゲームなることは必定。
●ローディングの遅さ
読み込みに時間が掛かるのは仕方が無いとも思うが、少し長く感じる。
COMMENT
FIFA09と比較するとゲーム部分では劣る印象。単にゲームコンセプトが違うということではなく、ストレスを感じるか感じないかという部分で、圧倒的に差がある。インターフェイスなど、視覚的なデザインに関してはゲームとはまったく逆の評価になり、ウイイレが圧倒している。(日本人的なセンスでレビューすればそういう評価になるのは当然かもしれない)
サッカーに最近興味を持ち、1人でもゲームをしたいという人は遊べるかもしれないが、シリーズを通してウイイレを遊んでいる人にとっては、特別新しい発見もなく「いつものウイイレ」以上の評価にはならないはず。
また、AIについては先に述べた通り、前作を遊んできた人にとってはストレスを感じるレベルなのでお世辞にも褒めることは出来ない。
特別感嘆することもなく、商業的価値を落とさずにマイナーチェンジを繰り返すという保守的な作品になってしまった感じがして残念。
FIFAシリーズと比較されるようになってしまった背景をきちんと分析し、次回作で結果を出して欲しい。