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【PS4】イースVIII -Lacrimosa of DANA-

発売元 日本ファルコムオフィシャルサイト
発売日 2017-05-25
価格 7344円(税込)
レーティング 【B】12才以上対象 セクシャル 暴力 (CERO について)
ショップ/リンク Amazon
タギングトップ3
タイトル概要 ■ ジャンル:アクションRPG
■ プレイ人数:1人



オリジナリティー グラフィックス サウンド 熱中度 満足感 快適さ (難易度)
4pt 3pt 5pt 5pt 5pt 5pt 2pt
総合点
94pt

GOOD!

オリジナリティ
ストーリーやキャラは中世ファンタジーものとしてよくある設定ではありますが、その内容やキャラの背景等が丁寧に作られており、ストーリーが進むにつれてとても愛着がわいてきます。
特にヒロインであるダーナが主人公アドル以上に主人公的活躍をしているといっても過言ではなく、一番魅力的だったと思います。
無人島への漂流という極限状態の中、同じ境遇の漂流者同士で協力し合い、自然や魔物の脅威にさらされながらも島から脱出すべく一致団結して行動していく様子がとても違和感なく描かれています。
ゲーム面でもメインとなる探索および戦闘面において、ステージやモンスターにほとんど使いまわしが存在しない作り込みぶりです。
新しいエリアに入るたびに様々なモーションで襲ってくるモンスターやボスとの戦闘は手に汗にぎります。
また迎撃戦やPS4版で追加された制圧戦などいつもと違うタイプの戦闘も楽しめ、ゲームが単調にならず飽きさせない作りになっています。
クリア後のやり込みや強力な隠しボス等もあり、ゲームとしてもボリュームも十分にあります。

グラフィックス
お世辞にもPS4ソフトとしてはグラフィックは華麗ではありませんが、十分に見れるレベルです。
キャラの造形もあまり変な点もなく、かわいいキャラはかわいく、おっさんはとてもいい感じのおっさんしており、丁寧に作られています。
フィールドも遠くに別のステージの光景が見えたりと、広大な無人島を探索している感じが十分に伝わります。

サウンド
安定と安心のファルコムサウンドです。
冒険心をくすぐるフィールドの曲、テンションが上がるボス戦の曲、悲しかったりしんみりする場面にマッチするイベントシーンの曲、ほぼはずれの曲が見当たりません。
個人的にはラスボス戦の曲及びPS4で追加されたダーナ編の最後のボス戦の曲にはかなり惚れ込んでしまいました。
総合的にはこれまでのイースシリーズの中でトップの完成度のラインナップと思われます。

熱中度
オープンワールドほどではないてですが、とても広大でボリュームのあるフィールドの探索と、スピーディかつ爽快感がありつつも簡単すぎない緊張感のある戦闘が両立しており、先へ先へとやりたくなり面白さがあります。
個人的にはゼノブレイドにとても近い探索のわくわく感とドキドキがあるゲームだと感じました。
ついつい辞め時を見失い、うっかり徹夜しかねないくらいゲームしてた時があるくらいでした(笑)
ゲーム難易度は全部で5段階もあり、最難関難易度においては敵の攻撃スピードが激しく、またごり押しが全く通用しないなかなかのマゾっぷりであり、アクションゲームの超得意なコアゲーマーでも楽しめると思います。

快適性
フィールドのボリュームはすごいですが、すでに行ったことのある場所には一瞬で行けるファストトラベル機能が序盤から使え、移動のストレスはほぼありません。
戦闘もアクションや攻撃時の硬直や隙のようなものはほとんどなく、ほぼどんなタイミングからでも回避やガードができるため、その点でもとても快適にスピーディな戦闘が楽しめます。
敵の猛攻をガンガンガードや回避しつつ攻撃を加えるのはなかなか快感です。
また、Vita版ではしばしば問題視されたロード時間もほとんどありません。
ゲームとしての快適性はトップクラスじゃないかなと思えるくらいです。
ゲームの難易度も最難関難易度を除いていつでも変更できるため、ゲームが苦手な人でも全くクリアできず詰んでしまうことはないと思われます。

BAD/REQUEST

ゲーム性においては上記の通りで、正直言って突っ込みどころが見当たらないくらい完成度が高いです。

ただ、ストーリーに関し一部以下のような点が気になってしまいました。

・ラストのスケールアップしたストーリーの説得力が乏しい
多少のネタバレになりますが、序盤ーラスト直前までは主目的である島からの脱出に向けての情報収集・脱出手段の準備・障害の排除に向けて違和感なく物語が進んでいきますが、ラストで……(ネタバレによる削除依頼により、削除しました)……します。
それでも主人公たちは当初からの主目的のためにその大事件も何とかしようと行動しますが、その解決策が乱暴に言うと「なんよく分からないけどすごいパワーが見つかり、その力で問題を起こしてる大元を倒したら良く分からないけど問題が止まった」っていうご都合主義的展開になっちゃってます。
ストーリー上ではそれなりに説明が入っていはいますが、もうちょっとなぜそのパワーなら問題を解決できるのか等に関し説得力があったらよかったなと思われます。
上でも述べた通りラスト直前までのストーリーはとても違和感なく作られていたため、余計にその点が目についてしまいました。

・ラスボスの存在感が薄い
結構なネタバレになりますが、ラスボスが……(ネタバレによる削除依頼により、削除しました)……のものです。
主人公たちはある目的達成のための試練的なものとしてそのラスボスと戦うことになるのですが、なぜその必要があるのかに関する説得力が乏しかったです。
主人公たちのその試練に臨む目的・動機自体はそれまでの展開を踏まえるととても共感は覚えるのですが、このラスボスの存在理由が正直希薄である点が残念でした。

・明確な悪役がいない
これはBADポイントというべきか悩みどころですが、前作セルセタのような明確にプレイヤーのヘイトを取っていく、いかにもな悪役キャラがこのゲームではほとんど存在しません。
主人公たちが立ち向かうのはスケールの大小はあれど終始自然や野生の魔物といった憎みようがない脅威になります。
従って、憎き悪役を倒す勧善懲悪的なカタルシスが得られるストーリーではないため、人によってはもやもやしたまま終わってしまうと思われます。

COMMENT

自分は既にVita版を難易度ハードでクリア済みであり、このPS4版では新実装された最難関難易度インフェルノにてプレイし、約60時間ほど一切飽きることなく遊んでエンディングを迎えました。これから隠しダンジョンや隠しボス撃破に向けてさらに遊ぶ予定です。
Vita版で予備知識がある中でも難易度インフェルノはとてもやりごたえがあり、2週目プレイ的ながらもあらゆる要素を十二分に楽しんでプレイ出来ました。
このPS4版はロード時間の改善などでゲーム性ではほぼ弱点が無くなり、よほどこのイースシリーズの雰囲気が嫌いな人でなければ誰が遊んでも十分に楽しめるゲームだといえます。
上記の通りストーリーに一部粗がある点だけが残念な点ですが、イースシリーズをやった事がない人でも問題なく楽しめるつくりになっているため、是非より多くの人に興味を持ってもらいたいと思いレビューを書かせてもらいました。
個人的にはゼノブレイドと肩を並べる素晴らしいゲームになったと思わずにはいられない最高のゲームでした。
次作がこれを超えれるかが心配になるくらいでした(笑)

   
プレイ時間:60時間以上100時間未満(クリア済)
ツチノコさん  [2017-06-27 掲載]

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総合ポイント
79
(難易度)
2.20
レビュー数
10
スコアチャート イースVIII -Lacrimosa of DANA-レビューチャート

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80-89
40%
90-100
【60点以上】
90%
【標準偏差】
13.74