PlayStation mk2 :: PS4評価レビューサイト

GOOD!

＝多様な能力を使い分ける楽しみ＝
・煙幕弾で動きを封じて敵を拘束、煙が晴れる前に自らも煙となって送風口を通り屋上へ避難
・電子の翼で高層ビル群を飛び回り、姿を消しつつ天使を召喚して襲わせる
など、異能力ヒーローとして存分に立ち回れる技が充実
前作では一部を除いて火器の延長としての能力だったが今作では拘束、ステルスなど別アプローチのものがあるのも○
それぞれパワーの供給源が違うので勝手が悪く思うかもしれませんが、屋上に上れば10秒圏内に何かしらあるので枯渇の心配は殆ど無い
スモークなんて街往く車壊せばパワー吸収出来ますからね

＝負担にならない自由さ＝
一通りのチュートリアルが終わるといきなり好き勝手に動けます
敵の拠点に即攻め込んでもよし、スプレーアートしてもよし、市民殺してもよし
各エリア毎に共通のサブミッションはありますがやってもやらなくても殆どが本筋には問題なし
どれもおつまみ感覚でさっとクリア出来るものが多いので気が向いた時に適当にやれるのが心地良い

>>移動
前作は電線やパイプが無いと高速移動出来なかったが新能力で劇的に改善
ボタン押しっ放しで高速移動出来る上に、ビルなどの壁も自動で登攀してくれる
最終的には空を自在に滑空出来るようになるので移動のストレスが無くなりました
舞台となるシアトル島も箱庭にしては狭いので移動技を手にしてからは快適に移動出来る
ファストトラベルもあるにはあります
島跨ぐ時にしか使いませんでしたけど…

>>司令部の破壊
各エリアにある拠点で、これの破壊が最重要サブミッション
トレーラーの形を取っているので駅、複層道路、立体駐車場など多様な拠点を構えている
武装ヘリが控える海上のコンクリ島などもあり初見での楽しみでした
最初は苦労しても二周目ではあっさり陥落出来たり上達を実感出来る要素でもありますね

>>シャード集め
集めると能力の習得、強化が出来るアイテム
今作では拠点を制圧すればどこにあるかマップ上に表示され、大変判り易い
前作だと一々R3押さないと表示されなかったんですよ…
適当にふらついてるだけでも結構見つかるので最低限の強化には困らないはず

＝デルシン（主人公）の人柄＝
半グレのラッパーかよ…みたいなパッケージですが実際は年相応の正にワルガキ
片田舎で看板に落書きして燻ってるしょーもなさですが村の皆には義理を通してもらえるような奴です
突然発現したパワーに怯えたり調子乗ったリ、兄貴と小粋に話した後に軽口叩いて兵士と戦う
軽い奴だなと思うかもしれませんが、島全体が無法地帯だった前作と違って、今作では能力者は全員隔離施設に収容されモルモット扱いされる魔女狩りさながらの世界観になっているので、ダークなキャラだとかなり重苦しい雰囲気になってしまうから個人的には良いキャラづけだったかなと。
その代わり悪ルートだと軽さが正しく悪い方に作用するので所々おいおい…となるところも。

＝その他＝
・リスポーンが早い
・難解な倒し方のボスが居ない
この二つで（無強化でもない限り）詰む事が無い…と思う
正直なところハードでもカルマコンボ叩き込んでミサイル撃ち尽くす頃には大体片がつくので全編ゴリ押せます
・プラチナトロフィーの取得が比較的楽
収集要素は全て表示されるしプレイヤースキルが要るものも殆ど無い
人によってハードクリアがしんどいくらいかな？

BAD/REQUEST

＝敵について＝
攻撃のバリエーションが違うとはいえD.U.Pのコンクリ兵のみで味気ない
infamousといえば複数勢力との戦いというイメージがあったので残念

また、初代から言われていますが敵のエイムが正確、射程内で一ヶ所に留まってると割と直ぐ殺されます
一発喰らったはい死んだ！という状態は滅多に無いんですが理不尽に感じる事もあるにはある
ex.明らかに見えないだろという低位置から屋上に正確無比なグレネードが飛んでくる
2の盾みたいに明確な防御スキルが無くなり、移動技や位置取りで対処する形になりました
デルシンの能力自体は尋常じゃなく強いんですが体力の強化が出来ないのでアクション苦手な人は辛いかもしれません

＝派手さが控え目に＝
infamousと言えば吹っ飛ぶ車、壊れる建物、全てを飲み込む竜巻…
2階立ての屋上まで飛んできた車は爆発するものの少ししか動かない
工業地帯のパイプラインを丸ごと崩落させられたのに、今作では信号やちょっとしたオブジェしか壊せない
危惧はしていましたがキネティックパルス（無機物を持ち上げて爆弾として吹っ飛ばす技）やプラズマ技（車や人々を飲み込む竜巻、視界一帯全てを凍らせる、雷を降らせる）のインパクトが余りにも大きかった為、これだけ多様な能力がある今作でも若干地味に見えてしまう
新能力は戦術面での制圧能力や演出に重きを置いている印象を受けました
暴れる時はとことん暴れる爽快さがあったのですが、その魅力が減

＝割と短いストーリーとクリア後の淡白さ＝
メインミッションが割と少なく、メインだけ駆け抜けたら一日で終わると思う
だからこそ二周目ハードでもやる気力が湧いたので個人的に悪くはないが…
仲間の掘り下げがもっと欲しかったのも事実なので良し悪し
収集要素がクリア前までに全て集まる事と上記の派手さ減少でプラチナ取得後はやる事がない
申し訳程度に敵が拠点を奪取しにくるが前作の街角で突然怪獣出現の方がインパクトは大きい
また、店の概念や帯同する仲間も無いので観光や散策するにも味気ない

＝善悪の能力を同時に使えない＝
前作は善悪両ルートクリア後に全能力が解禁されたが今作は無し
片方のカルマでしか強化出来ない技もあり、唯の下位互換を使う破目になる
差別化の為だろうがクリア後のお楽しみとして期待してただけに残念

＝善悪カルマでの反応の違い＝
敵のプロパガンダで能力者がテロリスト扱いされ続ける割に市民の反応が取り上げられない為、善悪の手応えが無い
特に悪は前作のように石投げられるわけでもなく市民はただ逃げるだけ
兵士や警官は見かけ次第即発砲してきてもおかしくなさそうだが…
話の上では印象的な差別化は度々成されてるけど平時の反応が物足りなかった

＝その他＝
・追加ミッションがあるが登録必須＆謎解きムズ過ぎ…
・個人的にですがネオンの使い勝手が微妙
火力制圧のスモーク、汎用移動のビデオに比べて狙撃能力は旨味が少ない
DCのフラッシュみたいな移動がしたい人にはオススメ
・クリア後は時間の変化が無い…はず
劇中では夜や雨は勿論、土煙など気候が変わるがクリア後は晴れで固定で勿体無い

COMMENT

初代と2はクリア済でプラチナトロフィーも取得済
発売日に本体と一緒に買う！と息巻いてたものの結構な月日が経ってました…
新主人公に新能力と不安でしたが、演出や戦略面などプレイの楽しさを突き詰める方向に進化した立派なinfamousでした
ゲーム全体の規模がコンパクトに纏められていたのも根気の無い自分に向いてましたね

所謂“箱庭”ゲーですがGTAやセインツのように“街で生きるやり込みゲー”ではなく、“映画のように活躍するヒーローゲー”としてプレイすると得心いく内容かなと感じました
唯一つ派手さが減った事だけが本当に残念…
それ以外は移動の快適さや収集要素の面倒さが大幅に改善されていて概ねありがたかった

一周目は普通かイージーでやり込み、二周目はハードで駆け抜けていけばプラチナが取れているはず
遊べるゲームでトロフィー取りたい方も是非どうぞ