【PS4】スーパーロボット大戦V
発売元 | バンダイナムコエンターテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2017-02-23 |
価格 | 9288円(税込) |
レーティング | 【C】15才以上対象 セクシャル (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:シミュレーションRPG ■ プレイ人数:1人 プレミアムアニメソング&サウンドエディション版:13,608円 |
- 総合ポイント
- 68
- (難易度)
- 1.13
- レビュー数
- 8
スコアチャート
GOOD!
〇シリーズ最新作らしい洗練さ
スパロボ25周年作品らしく、非常に良く出来たスパロボになっている。
自分はF完結編あたりから入ったよなぁ、という感慨と共に、あの頃に比べると戦闘アニメはギュンギュン動くし、システム周りも使いやすくなっている。
クロスオーバーという難しい部分を25年も続けてきただけあり、細かい部分も含めて非常に洗練されている。
特に戦闘アニメの進化は凄く、今作の目玉作品の一つである『宇宙戦艦ヤマト2199』では敵も味方も素晴らしい出来に仕上がっている。
その中でもヤマトの中でも屈指のライバルとして登場するドメラーズの艦隊突撃は、シリーズの中でも最高レベルのクオリティであり、ぜひともヤマトで戦闘してその迫力を体感してもらいたいものである。
勿論ヤマトの代名詞でもある波動砲も随所に出てきており、ファンなら何度見ても興奮する事だろう。
〇新システムも使いやすさ
今作では『スキルプログラム』という新システムが使われており、前作までのPP制から変更されている。
まあ内容自体はほとんど一緒で、パイロットごとに取得していたPPを、全体で管理するTacPに変わったというだけである。
最初は少しどうかなと思ったが、使ってみると非常に使いやすい。
今まではどうしても撃墜しやすいエースにのみポイントが集中してしまい、二軍三軍の育成がおろそかになってしまいがちだった。
しかしTacPは誰が撃墜してもほとんど一緒なので、好きだけど弱いユニットも集中して強化する事も可能。
またスキルを覚えられる数も制限がなくなったので、ひたすらスキルをてんこ盛りにして出撃する事も出来る。
若干難易度的にどうかなと思わないでもないが、まあ戦略SLGではなくキャラゲーとしての側面を考えるなら、これはアリだと思う。
〇クロスオーバーの妙
最近のスパロボらしい部分であり、賛否両論の分かれる部分かもしれない。
いわゆる原作改変に近く、設定がスパロボ仕様になっている作品も多い。
例えば『ダイターン3』と『ナデシコ』は火星が舞台という事もあり、波乱万丈にジャンパーの能力があったり、ホシノ・ルリがスーパーコーディネイター(みたいなもの)だったりと作品ごとのバランスを取っているところもある。
また『クロスアンジュ』と『ガンダムSEED DESTINY』で、地理的な部分でクロスさせたり、無人島繋がりでアスランとタスクを知り合いにさせたりと、原作を知ってるとニヤリと出来る部分も多い。
さすがにプルとプルトゥエルブの年齢の差を冷凍睡眠などでごまかしたりするのは少し強引な気もするが、まあそれも含めてクロスオーバーというものだろう。
さらに『フルメタ』の設定が半分オリジナルに近い部分になったのも、潜水艦が宇宙に出る事すらも快く了承した原作者の器の広さという部分なのかもしれない。
BAD/REQUEST
〇スパロボZからの使い回し
悪いとは言わないが、色々とZシリーズからの使い回しが多い。
特に戦闘アニメやスキル演出なんかが顕著である。
第三次Zからそのまま引き続いてるキャラなんかは、ほとんど一緒な部分も多い。
『フルメタルパニック』勢なんかは、ユニットの数値も含めてほぼ使い回しなんじゃなかろうか。
まあそれ自体は悪い訳ではなく、キャラ数を増やす為の必要な措置だろうし仕方のない部分だろうが、せめてラムダドライバの演出周りくらいは変更してもらいたかったところである。
またストーリー展開自体も、割とZシリーズに似ている部分が多い。
序盤に多元世界という単語が出たあたりで、「またか…」となった人も多いかもしれない。
まあ最近の複雑な設定が多いロボットアニメだと一つの世界でまとめるのは難しいのかもしれない(そもそも『クロスアンジュ』自体が平行世界ネタだし)。
まあストーリー自体は3つの世界を上手く使ってて、Zシリーズよりは無理なくまとめられたんじゃないかと思う。
〇作品間の扱いの違い
これに関してはまあ初参戦作品とレギュラー組で扱いが異なるのは仕方のない事なのだが、しかしかなりバランスは悪い。
例えば『クロスボーンガンダム』と『ガンダムOO』あたりだろう。
この二作品は登場こそ早いものの、シナリオ的な繋がりは薄く、イベントとして回収されるのはほぼ終盤になる。
さらに可哀想なのは『ガンダムSEED DESTINY』と『ザンボット3』であり、彼らに至ってはシナリオ的な繋がりすら存在しない。
人気作品だからか、あるいはZシリーズからそのまま連れてこられたのか知らないが、扱いとしては寂しい限りである。
まあそれを言い出したらガンダム勢の大半はそんな感じではあるが。
〇難易度
色んな意味で最近のスパロボらしい難易度である。
普通にプレイして詰まる点は少なく、初心者でも無理なくクリア出来るだろう。
初プレイから割と資金的に豊富で、ラスト付近でフル改造を数体くらいは作れるだろう。
さらに二週目からは資金、TacPに不足する事はなく、三周目以降は改造度上限が突破され、もはやどの機体でも無双出来るようになる。
個人的にはこれくらいのヌルさでも問題はないのだが、しかし人によってはもう少し歯ごたえが欲しい人もいるだろう。
OGシリーズのようにEX-HARDモードの導入もありかもしれないが、あれはあれでただ面倒なだけのモードでもあるので、その辺のバランス調整に今後は期待したいところである。
COMMENT
総じて見ると、スパロボらしい作品に仕上がっている。
作品ごとの扱いのバランスは微妙だが、まあこれも最近のスパロボらしいと言えばその通りか。
個人的には綺麗に完結したと思うので、シリーズとして続けるよりはここで終わらせておくべきかとも思う。
しかしまあ何だかんだでシリーズされそうな気もする。
特にヤマトに関しては、2202が残っている訳だし(しかしそれ以外の作品はなべて完結してしまってるので続投は厳しい気もする)。