・システム面の強化 P3から続くゲームデザインの集大成であり、また長期間開発していた事もあってか今作のシステム周りは非常に快適です。 オブジェクト数のわりにローディングを感じさせる場面が少なく(その分カレンダーに皺寄せしていますが) 独特なUIも好感が持てます。(赤と黒が基調のメニューUIは少々目に悪そうですが) 特にパレスを採用して単調なダンジョン探索に変化を加えた点は非常に良いですね。 ・コープシナリオは楽しめる メインストーリー以外の時間、サブシナリオで任意の主要人物と関係を深める事が出来ます。 女性キャラは少々テンプレ感がありますが男性キャラは全般的に好感が上がりましたね。
・メインストーリー その場その場で格好いい事を言わせているだけですね 全体を通して見ると粗が目立ちます。特に不愉快だった部分を書きますと -敵役の性格 全員クズしか出てきません。 完膚無きまでにぶちのめしてもプレイヤの良心が痛まない為の配慮でしょうけど度が過ぎています。 また、頭が悪いというかところどころ理に適わない行動をしています。 「味方すら平然と切り捨てる冷徹非道」「人間が理解する事すら出来ない高次元な存在」 「熱しやすく冷めやすい無責任な民衆」という体で誤魔化そうとしている感がありますけど納得出来ません。 怪盗団に敵対したり非難する存在が、怪盗団にとって非常に都合が良い卑俗な愚図に成り下がっています。 -怪盗団の性格 一言で言えば覚悟が感じられません。他人の運命を大きく左右する事を部活動のノリで決定しています。 「改心」と綺麗な言葉に置き換えていますがやっている事はただの洗脳です。 ハッキリと言えば殺人と大差が無いとすら思えるのですが 怪盗団の倫理的には殺人と改心は決定的に違うらしく手あたり次第に他人を改心します。 その為、怪盗団は全員罪悪感に苛まれる事はなく終始、善行をしたという満足感に包まれています。 ストーリー序盤では作中でも改心行為が疑問視され怪盗団の正義を問う流れもあったのですが… 終盤は一体どうしてああなったのでしょうか
シナリオ評価は大きく分かれる作品だと思います。 加点法で評価する人にとっては傑作になり得るし減点法で考えると駄作にもなり得ます。 自分はやはり改心をする事に罪悪感が伴わない点が強く心に引っかかりました。 殺人も廃人化も改心も変わらないと思います。だからしてはいけない、とは言いません。 相手やその周りの人間の人生を狂わせる事を自覚し、その上で必要悪を引き受ける覚悟。 あるいは自分が死後地獄に堕ちる事を自覚し、開き直って我を貫き通す覚悟。 私はそういう主人公が「格好良い」と思います。 ピカレスク浪漫を名乗るなら主人公たちは正義も名誉も必要ありません。 もっと開き直ってひたすら利己的に行動してほしかったです。 今作のシナリオは色々な作品の良いとこ取りをしようとして長所を殺し合ってるように思えました。 ただその他の点、特にシステム周りに関しては全体的に平均以上の作品です。
GOOD!
・システム面の強化
P3から続くゲームデザインの集大成であり、また長期間開発していた事もあってか今作のシステム周りは非常に快適です。
オブジェクト数のわりにローディングを感じさせる場面が少なく(その分カレンダーに皺寄せしていますが)
独特なUIも好感が持てます。(赤と黒が基調のメニューUIは少々目に悪そうですが)
特にパレスを採用して単調なダンジョン探索に変化を加えた点は非常に良いですね。
・コープシナリオは楽しめる
メインストーリー以外の時間、サブシナリオで任意の主要人物と関係を深める事が出来ます。
女性キャラは少々テンプレ感がありますが男性キャラは全般的に好感が上がりましたね。
BAD/REQUEST
・メインストーリー
その場その場で格好いい事を言わせているだけですね
全体を通して見ると粗が目立ちます。特に不愉快だった部分を書きますと
-敵役の性格
全員クズしか出てきません。
完膚無きまでにぶちのめしてもプレイヤの良心が痛まない為の配慮でしょうけど度が過ぎています。
また、頭が悪いというかところどころ理に適わない行動をしています。
「味方すら平然と切り捨てる冷徹非道」「人間が理解する事すら出来ない高次元な存在」
「熱しやすく冷めやすい無責任な民衆」という体で誤魔化そうとしている感がありますけど納得出来ません。
怪盗団に敵対したり非難する存在が、怪盗団にとって非常に都合が良い卑俗な愚図に成り下がっています。
-怪盗団の性格
一言で言えば覚悟が感じられません。他人の運命を大きく左右する事を部活動のノリで決定しています。
「改心」と綺麗な言葉に置き換えていますがやっている事はただの洗脳です。
ハッキリと言えば殺人と大差が無いとすら思えるのですが
怪盗団の倫理的には殺人と改心は決定的に違うらしく手あたり次第に他人を改心します。
その為、怪盗団は全員罪悪感に苛まれる事はなく終始、善行をしたという満足感に包まれています。
ストーリー序盤では作中でも改心行為が疑問視され怪盗団の正義を問う流れもあったのですが…
終盤は一体どうしてああなったのでしょうか
COMMENT
シナリオ評価は大きく分かれる作品だと思います。
加点法で評価する人にとっては傑作になり得るし減点法で考えると駄作にもなり得ます。
自分はやはり改心をする事に罪悪感が伴わない点が強く心に引っかかりました。
殺人も廃人化も改心も変わらないと思います。だからしてはいけない、とは言いません。
相手やその周りの人間の人生を狂わせる事を自覚し、その上で必要悪を引き受ける覚悟。
あるいは自分が死後地獄に堕ちる事を自覚し、開き直って我を貫き通す覚悟。
私はそういう主人公が「格好良い」と思います。
ピカレスク浪漫を名乗るなら主人公たちは正義も名誉も必要ありません。
もっと開き直ってひたすら利己的に行動してほしかったです。
今作のシナリオは色々な作品の良いとこ取りをしようとして長所を殺し合ってるように思えました。
ただその他の点、特にシステム周りに関しては全体的に平均以上の作品です。