【PS3】プロ野球スピリッツ2015
発売元 | コナミデジタルエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2015-03-26 |
価格 | 8208円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:プロ野球 ■ プレイ人数:1~2人(オンライン:1~2人) |
- 総合ポイント
- 69
- (難易度)
- 2.00
- レビュー数
- 4
スコアチャート
GOOD!
※自分は熱狂的な実況パワフルプロ野球シリーズ(以下、パワプロ)支持者であるため、パワプロとの比較表現を多く用いています。
また、対戦が野球の肝であると考えているため、他のモードについての評価は少々控えています
○無料で配信される選手データ
個人的に、これが一番の魅力
常に最新のプロ野球選手を使ってプレイできるのが、野球ゲームの最大の醍醐味であると思うからである。
パワプロでは最新の選手データで遊びたいがために、大して進化もしていない最新作を買わされて来た為、
このデータ配信はとてもありがたいものである。
ネット環境が必要となるが、金を搾り取る事しか頭に無い作品が目立つ中、無料という点は大いに評価できる
一方、各選手の能力査定には若干の不満はあるものの、見方は人それぞれであるし、
万人が納得できるデータなどあり得ないので、許容範囲であると思う。
○リアルなグラフィックに実況解説
一見、プロ野球中継を見ているかのような錯覚を覚える。
選手の特徴をとらえた顔、打撃投球フォーム、見事に再現された球場、捕球送球動作…
毎日プロ野球中継を見ている身としては、感激の一言である。
さすがに実写のようだ!とまでは言わないが、野球中継の雰囲気は十分に味わえる
パワプロには無い要素として解説者の存在も大きい
『さすがにこの場面、安易にストライクは取りませんでしたね』
『ここはストレートの使い方を考えてほしいですね』
『ボール球で誘って三振を狙いたいです』
など、実況者以上にうるさいくらい喋る。
時折『?』な解説もするが、臨場感が増す要素なのは間違いない
○細かい試合設定
飛ばないボールや飛ぶボールを使ったり、WBCのような特別延長に投手の球数制限、雨天コールドや試合イニングなど
とにかく、自分好みの設定を行えるため、様々なプレースタイル要求に応えてくれる。
※一部設定はゲーム内ポイントを使用しないと開放されない
○人を選ばない操作性に演出
投球時はテレビ中継のような投手視点や打者目線での投球が選べ、さらに3パターンの視点から好みのスタイルを選択可能
打撃時も同様に3パターンから選べる作り。
また、球の速度も細かく選べ、『本当のストレートはこんな遅くないだろ!』という本格派にはリアルスピード
『こんな速い球打てるわけ無い!』というゲームが不得意な人にはスロースピード
特にリアルスピードは本当に速く、150kmの速球とスローカーブの緩急を使われるだけでお手上げってくらい難しい
中継を見て『何でこんな球に手を出すの?』と思われている方は、少しは選手の気持ちが味わえると思う
とはいえ、ミートポイントが自動で動いたり、タイミングだけで打てるアシスト機能も搭載されているので、
野球好きなら誰でも楽しめるように作られた親切設計であるので、
本格的な速度を体験したいが打撃が苦手という人にも安心。
○リアルな球の挙動
縦のスライダーがストンと真下に落ちたり、チェンジアップ速度が遅すぎて丸分かりだったり、
フォークはそれと分かるよな落ち方をする作品まであり、実際の野球には程遠い駆け引きが面白みを削いでいたが、本作のそれは、とてもリアルに作りこまれている
直球を狙ってフルスイングした結果、見事にフォークで空振り三振を喫したときには、思わずニンマリとしてしまった。
この辺りは、ハッキリ言ってパワプロとは比較にならないくらいリアルである
○2Pとの協力プレイ可能
対戦はもちろん、ペナントモードさえも協力プレイできるのは大きい
投手と捕手操作、打撃は交互に行うといった程度であるが、兄弟や友達と協力して対戦出来るのは思いの他楽しい
特に守備時は『ここは落としたほうが良い。』『いや、インハイに真っ直ぐや!』『それなら外からスライダーを曲げて…』
なんて、まさにバッテリーのサイン交換を再現出来たりもする
一人でCPU相手にするだけでも十分楽しめるが、
やはりこの手のゲームは生身の人間とやる方が10倍楽しめるのは間違いない。
対戦してギスギスしたムードを経験した人もいると思うが、協力プレイならそんな事はなく、純粋に楽しめるはず。
BAD/REQUEST
○一部選手の顔が似ていない
菅野、藤浪といった選手はソックリだが、阪神のゴメス、ソフトバンクの内川、松田などは微妙に違う
注意書きに書いてある事項なので仕方ないが、こだわるのなら徹底的に作りこんでほしかったと思う
○アレンジチームが作れない
パワプロのようにオリジナルチームが作れないのはこの作品最大のマイナス要素
各球団のアレンジは出来るが、トレードという仕組みなので、選手を他球団に追加すると、
その選手は所属チームから居なくなってしまう。
最強の日本代表チームを作って各球団と対戦するというのが個人的な楽しみであるので
この点は非常に残念である
一応、オールスターチームで選抜すれば擬似的には可能であるが、やはり全員揃ったユニフォームで戦わせたいものだ。
また、クラスの友達や職場のチームを作ってプロと対戦させる…といった楽しみ方も出来るため
この点でもアレンジチームが作れないのは非常に残念。
○応援歌設定が雑
応援歌は複雑で、序盤のチャンス時や終盤の最高潮の盛り上がり時のみ使われる曲もある
これは設定として存在はしているものの、実際に設定できるのは二通りのパターンに限られる
この場面にはこの曲、こういう時はこれ…といった自由な曲選択が出来ないのはいかがなものか。
また、応援歌を自作できるのはいいが、選手の名前を叫ばせる設定をしても、実際には呼んでくれない。
日本プロ野球において応援歌は欠かせない要素であるため、もっとこだわってほしかった。
○選手作成『スピリッツモード』の難易度
対戦形式、試合形式、カード形式から選べるのは良い
しかし、大きく運に左右されたり、長時間プレイさせられた挙句、思い通りの選手を作るのは極めて難しい。
いっそ、『ウイニングイレブン』で採用されている選手エディット機能を搭載すれば良かったのではないか。
選手を作成する過程を楽しむのであれば、パワプロのサクセスの方が数段面白いのだから。
○ストライクゾーンの広さ
慣れの問題であると思うが、等身がリアルに再現されているため、ストライクゾーンがかなり広く感じる
特に高めの球はボールと思ったら見逃し三振…という事が多々ある
パワプロに慣れている人は、まずストライクゾーンを体で覚える必要があるだろう
もちろん、長時間プレイすれば次第に馴染んでくる些細な問題ではある。
○世界選抜チームが無い
『プロ野球』スピリッツなので仕方ないが、強靭な肉体のアメリカやパワー野球の韓国などと対戦出来れば面白かったと思う
ただ、リアルさにこだわった作品であるため、版権の問題もあり、似ても似つかない顔に偽名の世界チームと戦っても
面白みは全く無いので、この点は致し方ないとも思える
次回作にはWBCモードのような世界戦を搭載してくれれば、言うことなしである
COMMENT
良い点悪い点共に、とても書ききれないので、ほんの一部ではあるが、少しでも参考になれば幸いである。
残念な点も多々あるものの、『プロ野球』が好きな人ならば、買って後悔の無い作品であると言える
悪い点はプロ野球に詳しい人ほど気になるもので、
野球は好きだが、それほど詳しくは無いという人ならば、全くといってよいほど気にならないかもしれない
権利の問題で、いまや野球ゲームをするなら、ほとんど『パワプロかパワスピ』の二択になってしまっているが、
パワプロが一番!と思っている人でも、騙されたと思って一度プレイすると新たな野球ゲームの可能性を見出せるかもしれない。
最後に一言添えて、筆を置く事にしよう
『プロスピ2016が出たら、自分は絶対に購入するだろう』