【PS3】戦国無双4
発売元 | コーエーテクモゲームス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2014-03-20 |
価格 | 7560円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 セクシャル 暴力 犯罪 言葉・その他 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:タクティカルアクション ■ プレイ人数:1〜2人 |
- 総合ポイント
- 78
- (難易度)
- 1.64
- レビュー数
- 14
スコアチャート
GOOD!
・過去の戦国無双シリーズは、敵を多く倒すよりも馬で走り回ってイベントを多く発生させていく方が高評価に繋がるという悪習がつきまとったが、本作は遂にそれが根絶された。2キャラ切り替えつつ操作できるようになったことで、2方面から押し寄せる敵を時間差をつけて各個撃破可能。移動はCPUに任せることができ、行先の指示も簡単操作で可能。プレイヤーは敵集団と敵武将の撃破に集中でき、敵を手早く撃破するほどしっかり高評価に繋がっていくようになった。
・神速攻撃の導入で、どのキャラも敵集団の殲滅力が向上し、爽快感が大幅アップ。
・強化エリアの導入。士気の高いエリアは雑魚も強く、士気を下げるためにイベントを発生させるか、旗兵を倒すか、強引に武将を撃破するかといった、戦略の幅が広がった。
・オリコンが廃止となり、死に技だった乱舞の使い勝手は軒並み向上。
・様々な目標を達成しながら各地を転戦する流浪演武もやり応えがある。武将集めやエディット武将の作成も楽しい。
・スタッフ曰く、本作は史実重視とのこと。これまではおざなりだった、地方の戦模様が掘り下げられた。
BAD/REQUEST
・敵武将と戦っている時に、騎乗中の味方武将(CPU)が近くに居るとまとわりついてきて邪魔。馬から降りて欲しい。
・ゲーム進行のテンポを悪くするだけの、過剰な演出を控えて欲しい。
発動条件が一新された殺陣は、決めると一定量の体力をごっそり減らせるようになり強敵を討ち取る有効打として機能するものの、せっかく発動しても演出が冗長な上に決めポーズが無駄に長い。無双乱舞も演出が冗長。乱舞発動時にカメラ視点を正面に固定してしてまうのが鬱陶しい。乱舞後はカメラ視点が唐突に後方視点に戻り、周囲の状況の把握をやり直す羽目に。
・武器のスキルが任意にカスタマイズできない。また、猛将伝でやろうとしているのだろうか?
・所持金は999999でカンスト。もう1桁上限が欲しい。
COMMENT
・トロフィーコンプ済み。
・戦国無双3がいろいろと残念だったのに比べると、雑魚集団の出現数が三國無双並みに増え、味方が敗走しにくくなり、敵の撃破とイベント発生が両立できるようになるなど、短所は軒並み改善されました。新要素も面白さに拍車をかける点が多くて、前作の汚名返上は成ったと思います。
・以下、歴史マニアの戯言かもしれませんが...。
本作の史実重視の姿勢は嬉しいのですが、時代考証がまだまだ弱いです。歴史の研究も進んでいる昨今、おかしな通説に捉われたままでいないで欲しい。今川親子が蹴鞠にしか興味のないバカ殿扱いだったり、信長が他人を不幸に追いやって嘲笑する狂人みたいな描写だったり。特に信長は、カルト教団のプロパガンダそのままの描写で悲しい。
戦国時代は商人も農民も(特に)僧侶も私欲で焼き討ちや殺し合いに走ることもあるのが当たり前で、無力な存在ではありません。統治機構がほぼ瓦解したことで彼らに様々な既得権益が生まれ、各戦国武将が解決のために命懸けの苦労をし、知恵を絞リ抜いたことをしっかり押さえて欲しいです。そうしないと、規制緩和の推進や行政指導した側が大悪党みたいな変な描写になってしまいます。
あと、「織田の世は長く続かない」とか「徳川が勝つのは分かっているが」みたいな、未来を見通した台詞も引っ掛かります。信長が後継者(信忠)もろとも突然暗殺されるのを予見できるわけがないし、本能寺で織田の世の終焉が確定したわけでもありません。関ヶ原も、どちらに軍配が上がるか戦う前から分かるはずもありません。関ヶ原は西軍が勝利するifストーリーがあっても良かったと思います。充分成り立ちますし。
戦国時代の知恵者達は未来の見える預言者みたいで凄い...ではなくて、唐突な時流の変化や結果の分からない未来に果断な決断を行っていった...歴史モノとして、そこをドラマチックに魅せて欲しかった。
別に史実を重視すれば面白くなるわけではありませんが、面白くなる史実のエピソードには事欠かないと思います。そういう意味では、戦国無双シリーズは三國無双シリーズよりも遥かに恵まれていますが、素材の調理の腕前はまだまだ三國無双シリーズの方が上だと感じます。
アクション性に大きな不満はないので、次回作ではそういったエピソードをもっと盛り込み、戦国らしいドラマ性をより追求することを願っています。軽薄な戦国大名達が跋扈するなんちゃって戦国時代なゲームは、余所のメーカー達に任せておけばいいです。