【PS3】白騎士物語-古の鼓動-
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2008-12-25 |
価格 | 6980円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:RPG 【EX Edition(廉価版)】 ■ 発売日:2009/10/08 ■ 価格:3,800円 通常版にて無料配信中のパッチVer2.00を適用したものと同内容です。 |
GOOD!
古典的な中世ヨーロッパ風のファンタジーと、変身ヒーローものの組み合わせは、なかなか斬新でおもしろい試みだと思います。それだけに、どのように調理してくるか非常に期待していたのですが・・・。
システム的な面では、オフラインモードとは別に協力プレイ可能なオンラインモードがパッケージされてること。これは現世代の据置機においてはそう珍しいことでは無いですが、RPGというジャンルでそれを実現したこと、オフラインモードとリンクしている仕様などは特筆すべき点だと思います。ただ自分はオンはほとんどプレイしてないので、実際に遊んでみて面白いかどうかはまた別ですが・・・
個人的には主題歌が結構気に入りました。ゲーム内のBGMが総じて平凡で耳に残らないなかで、主題歌だけは強く印象に残っています。
BAD/REQUEST
「変身ヒーロー物+王道を行くストーリー」がテーマということで、媒体を問わずさまざまな過去の名作を意識した部分が散見されますが、整合性が無い上にあまりにも露骨で辟易します。映画やアニメ、各種サブカルにある程度造詣が深い人が見れば、間違いなく失笑の連続でしょう。それらの点に眼をつぶったとしても、プロット、演出、キャラクターの肉付けなど、あらゆる点で”ビッグスケール”を標榜するにはあまりにもお粗末な代物です。王道を行くというよりは、単なるありがちな展開の詰め合わせに過ぎません。例えるなら、1話60分の水戸黄門を30倍水増しした上に、台詞や演出にまで改悪を加えたような印象です。
ゲームプレイ部分に面白さを見出せればまだ救いがあったのですが、RPGにおけるキモである戦闘部分は、似たようなシステムの「FFXII」と比較しても、まったくといっていいほど進歩していません。二年以上前の作品と変わらぬ、もっさりとして間抜けな戦闘が展開されます。コンボシステムや騎士への変身などの面白くなりそうなフィーチャーも台無し。オンラインモードを入れるという前提上仕方が無かったのかもしれませんが、ターンベースのシステムにして豪華な演出を盛り込んだほうが、よっぽどビッグスケール感が出たような気がします。
難易度は凄まじく低く、複雑な戦略性はほぼ皆無。大した意味も無いのに無駄に広いフィールドマップでマラソンプレイを強いられるなど、ストレスになる点ばかり目に付きます。グラフィックの質も平凡かそれ以下。初めて今世代機のゲームを体験する人ならまだしも、眼の肥えたゲームファンを満足されることは不可能でしょう。
COMMENT
32型液晶+HDMIでプレイ。オンについては前述のとおりほぼ未プレイなので、オフ部分のみの評価として参考にしてください。
試みとしては面白く、期待していただけにかなり失望しました。我慢してストーリー後半に入るあたりまではプレイしてみましたが、これ以上プレイする意義は無いと判断して途中でクリアを断念しました。
ストーリーの評価については主観が少なからず入っているので、人によって評価は分かれるでしょう。しかし、それらを除いて純粋にゲームプレイの部分だけを見ても、革新的な要素や洗練された点はほぼ皆無です。フルプライスの価値はないですし、たとえ2000円以下で買えたとしても、同じ金額で買えてこのゲームより有意義な体験ができる作品はいくらでもあります。
一応、PS3で遊べるRPGとしては現状数少ない選択肢の内の一つなので、その点で言えば検討の余地はあるでしょう。難しいゲームではないのでRPG初心者でも問題はないと思います。ただ、RPGが大好きで、これまでに何本もこなしてきてるような人は避けたほうが無難でしょう。出来に失望する可能性のほうが高いと思います。