【PS3】グランツーリスモ6
発売元 | ソニー・コンピュータエンタテインメント (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2013-12-05 |
価格 | 6980円(税込) |
レーティング | 【A】全年齢対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:オンラインカーライフシミュレーター ■ プレイ人数:1〜2人(オンライン:1〜16人) |
- 総合ポイント
- 53
- (難易度)
- 2.05
- レビュー数
- 20
スコアチャート
GOOD!
このシリーズをプレイするのはPS2の『GT4』以来です。
■クルマが豊富
相変わらず乗れるクルマの数は大量です。『4』に比べるとフェラーリやランボルギーニが追加され、往年のスーパーカーや夢の高級車が増えました。
■コースが豊富
実在のサーキットを中心に走れるコースも多く用意されています。
■クルマの色が変えられる
一部車種を除き、車体を(全体一色ですが)自由にペイントできます。色がコレクション要素になっているのもおもしろいです。
■画質がそこそこきれい
驚くほどではありませんが、そこそこきれいで、逆にリアリティを感じさせないほどです。昼夜の時間経過も美しく表現されており、逆に臨場感が得られないくらいです。
BAD/REQUEST
■クルマが高い
■お金が貯まりにくい
全体的にクルマが高い一方、全体的にレースの賞金が少ない(換金源たりえるプレゼントカーももらえるのは一度きり)ので、手当たり次第に買い集めるということが難しくなっています。特に、だれもがあこがれる伝説的なレーシングカーやスポーツカーには途方もない価格がつけられています。ちなみにゲーム内通貨はリアルマネーで購入することができます。つまりそういうことなのかもしれません。
■レースが少ない
オフラインではあまりレースの種類がありません。『4』ではメーカーごとに車種限定レースがあったりして、スバル360やダイハツ・ミゼットにすら、実戦で活躍する機会があったのに、今作ではそれら非力なかわいいクルマたちの出番はナシと言ってよいでしょう。資金繰りの厳しさも相まって、無難なクルマたちを買いそろえがちになります。
■市街地コースが少ない
実在のサーキットが増えたのはいいのですが、絵的に単調であり、かたや視覚に華やかな市街地は減りました。とりわけ個人的にお気に入りだったシアトルやニューヨークが消えたのは残念でした。ド派手なマッスルカーをガシガシ乗り回すに合った舞台が今作にはありません。見るからにワイルドな往年のアメ車たちも、お行儀よくサーキットを走りましょう。
■レースがプレイヤー不利
オフラインでのレースは、常に最後方からのスタート(予選を兼ねたテスト走行ができなくなった)。他のクルマに接触すると、たとえ向こうから当たってきたとしても、かなりの反動を受けてバランスを崩されるが、相手は平然と走り去ります。NPCのクルマは回転寿司の皿なみの走りなので、プレイヤーにハンデがあって当然とは思いますが、理不尽さにイラつくことは避けられません。せめて予選を復活させてほしいところです。
COMMENT
元もと『グランツーリスモ』というシリーズは、レースゲームとしてはさほど評価に値しないレベルだが、膨大な実在のクルマたちを買いあさって乗り回せるという点で、世のクルマ好きから無二の支持を勝ち得た「クルマ収集ゲーム」だと思います。『4』以前のGTはまさにその点で最高のサービスを提供してくれていました。
そうして今作をプレイしてみて、制作者はこのシリーズを殺しにかかっているなあというのが率直な感想です。「クルマ収集ゲーム」における制約を増強することで、レースゲームとしての質が高まるわけでもないのに、一体なぜこうなってしまったのか理解に苦しみます。その答えを、ゲーム内通貨の課金に求めることは可能ですが、まあ、そこまで腐ってしまったのならいよいよ未来がないですね。「月面探査ゲーム」にでも転向してください。
サービスの質が明らかに落ちた店には二度と行きたくないものですが、しかし、クルマたちの数が維持されるかぎり、現実にこのシリーズが死ぬことはないのでしょう。もはや『グランツーリスモ』というゲームは、クルマ好きたちにとって一種の呪いと化したのかもしれません。ほかに同レベルの数を提供し、気軽に収集を満喫でき、かつレースゲームとしても上質な作品が登場することを祈るばかりです。