【PS3】Another Century's Episode:R(アナザーセンチュリーズエピソード R)
発売元 | バンダイナムコゲームス (オフィシャルサイト) |
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発売日 | 2010-08-19 |
価格 | 8379円(税込) |
レーティング | 【B】12才以上対象 (CERO について) |
ショップ/リンク | Amazon |
タギングトップ3 | |
タイトル概要 |
■ ジャンル:ロボットアクション ■ プレイ人数:1人 ■ 限定版:9,240円 |
GOOD!
シリーズは全てプレイしてきました。
ファンだからこそ今回は感情的にならずにはいられません。
・夢のクロスオーバー
ひょっとしたら今回が最初で最後のアクションゲームになるかもしれない作品がある。
これはやっぱりファンならば手を出さずにはいられないでしょう。
・サウンド
PS3内のMP3・AACをステージの場面ごとにBGMに設定できます。
ボーカル入りの原作曲が極端に少ないのはBADですがそれでもステージの戦闘・ボス戦などの詳細な設定が出来るのは嬉しい部分です。
良いところが二つもありました。
BAD/REQUEST
・グラフィック
他のPS3ソフトと比較したらお世辞にも良いとは言えません。プレイヤーユニットの質感はプラモデルのようです。ですがそんなのは発売前からわかっていましたし「PS3で(多少でも綺麗になった)ACEシリーズがプレイできるならばたいした問題ではない、面白ければいいのだよ。俺にはロボ愛がある!」と思っていました。
ですが発売されると欠点がゴロゴロ出てくるもので。
○従来のシステムの改悪
・ブースト
前作まではブーストONで敵の周りを高速移動しながら射撃して機を見てクイックターンで急接近して接近戦へ持ち込む、という一連の動作が誰でも簡単に出来ていました。それが大きな爽快感を生んでいたのです。
ですが今回はクイックターンを撤廃して敵への接近は「ステップを敵に向かって行う」という仕組みになってしまいました。
ハイパーブーストも強引に使う事も出来ますが前作までのように移動中に接近戦など出来ないのでこれまでのシリーズのGOODな部分であった「射撃と格闘を織り交ぜたシームレスなハイスピードバトル」は事実上不可能になってしまいました。
更にハイパーブースト自体が一部のユニットは出来ないという謎の仕様に。ユニットによっては長距離の移動が「本来敵の攻撃をかわすためのステップを連発する」というかっこ悪い方法になってしまうのです。原作ものでかっこ悪い行動を強要するってどういうこと?
・接近戦
誰でも簡単に操作できていた接近戦はなぜかコマンド入力なるものが増えました。誰でも操作できるわけではありません。格闘ゲームのようです。
しかも接近戦でこちらが攻撃しても雑魚でさえ全くひるみません。こちらが連続で攻撃しているのに涼しい顔して割り込んできます。結局接近戦は「テンション溜めるために最小限だけ行う」という状況になります。
しかも大型のボスは接近戦を挑むと吹っ飛ばされます。接近戦の得意なユニットは使うなという事でしょうか?
・射撃戦
接近で駄目なら射撃、ですが今回のメイン射撃は一部のユニット以外はかなり難しい目押しを出来ないと連射できません。ならばとテンション使用しての大技も武器によっては発射前の演出中にボコボコ撃たれます。どうしろと?
前作でもそういう武器を持ったユニットは高難度では使い物にならないと言われていたんですがなんでそういうユニットを増やすんですかね?対戦もないならそういう時は時間止めればみんな幸せなんですが。
・ロックオンシステム
戦艦・施設などを破壊したいのになかなか目的のものをロックオンできません。本当にストレスが堪るしステージによってはゲームオーバーの直接の原因になります。
同じバンダイナムコのPSPソフト「ガンダムユニバース」などはロックオンの対象グループを簡単に変更できるのですが同じジャンルで同じ会社の作品を遊んだ事ないのでしょうか?
・視点移動
3Dで全方位からの敵を相手にするゲームで視点移動を簡単にできないのも理解不能です。しかも宇宙ステージに至ってはなぜか「上下」の概念が出来ています。足元に見える敵は必ず頭が見えていて上方に見える敵は必ず足が見えています。つまり「地上ステージの見た目を変えただけ」なのです。興醒めでした。
使用頻度の低い変形を別の操作にして右スティックで視点移動にすればよかっただけなのに前作で出来ていたことが何故出来なくなっているのでしょうか?
こんな欠点だらけなので快適なプレイが出来るユニットは限られています。キングゲイナーも前作で猛威を奮ったフォトンマットリングが大幅にパワーダウン。だから対戦無いのになんでパワーダウンさせる必要があるの?他をパワーアップさせて気持ちよくプレイできるユニットを増やすのがこのゲームで求められてる事じゃないんでしょうか?
本作を含めて4作続いてきたシリーズの何がユーザーに評価されてるのか製作者は考えていなかったのでしょうか?一番大切な部分を駄目にしてしまいました。
・難易度
私は難しい事は悪い事とは思いませんがこの作品の問題は「システム面でプレイヤーに不便を強いる」事で難易度が上がってしまっている事にあります。
視界外からの攻撃があっても視点移動しにくいから対応が難しい。動きを止める攻撃が多すぎるから被弾が増えて難しい。接近戦で切りかかっても敵がひるみもしないで攻撃してくるから難しい。
これは難易度が高いというよりゲームとして出来が悪いから難しくなっていると言うしかありません。
・ボーカル入りBGMの大幅な減少
一部のBGM以外はボーカル無しです。これも前作で出来ていたからこそ残念です。カスタムサウンドへ対応したから問題ないというものではないでしょう。まあ他の問題に比べたら瑣末な事ですが。
・NOT SKIP MOVIE
なぜか一部の演出だけスキップ不可能になってます。後半のステージにプレイ時間の大半が眺めてるだけのものがありました。後ほど試してみたら一切コントローラーに触ることなくクリアできる事がわかりました。
このゲームは序盤のルートが選んだ作品毎に違う事や、隠しユニットの開放条件など周回プレイを想定して作られています。にも拘らずこんな仕様にするとはどういうつもりなんでしょう?飛ばせる演出が山ほどあるのにここだけ何故?と思わない方がおかしいでしょう。
しかもそうまでして見せるアニメのクオリティが低いです。紙芝居です。悪い意味で驚きました。
・無駄に長いブリーフィング
ステージ間の会話画面が無駄に長い。私はアクションゲーム買ったんです。デジタルノベルは他でやっていただきたい。真面目に言うなら戦闘中の音声会話で多少なりともストーリーを進めてブリーフィングなんぞは最小限にすべきです。
今回からストーリーにスパロボスタッフが関わっているそうですが今後は一切関わらないで頂きたい。
以上の点で満足感は0点です。
COMMENT
HDTV使用。
シリーズのファンなので「鉄板」と期待していたゲームに裏切られてしまいました。
前作のシステムのままで作るだけで甘い採点したと思うのですが怒りで顔真っ赤です。
本来ならばPS3になって美麗なグラフィックで、オンライン協力プレイで仲間とボスを倒す!とか贅沢な望みもあったのですがそれどころじゃありませんでした。
質の低いグラフィックなんてたいした問題じゃありません。
ACE:Rの問題はシリーズとして守らなければいけない大切な部分を捨ててしまった所にあると思います。今までのシリーズをプレイしていたユーザーには許されないクオリティでした。
シリーズ未経験で購入検討中の方には見た目がチープでもPS2の前作ACE3をお勧めします。
私は次回作は買いません。